悩んだらペダルを漕げ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:大久保忠尚(ライティングゼミ・平日コース)
4月からの新年度。
環境が変わっても、変わらなくても、新しい1年と一緒に今までよりも少しは良い方向に変われればと思っていた。
しかし、4月ももう後半。
自分は何か変わっただろうか。
変わり始めているのだろうか。
変わるために何か動いているのだろうか。
手帳だって新しくした。ノートだって新しく買った。服だって、シャツだって、今までの自分よりもちょっと背伸びしてみたり、今までは買わないようなものを買ってみた。
しかし、どうだろう。何か変わっている兆しはあまり見えないし、むしろ今までよりも仕事でのミスが多い気がする。大きなミスでは無いにしても小さなミスが重なり、なかなか仕事が進んでいない。
新しい一年がやってきて、後輩だって増えた。
もっと先輩らしく、ちゃんとしたところを見せなければいけないはずなのに。
春の日差しと暖かい陽気とは裏腹に、気持ちが乗らない日が続く。どこかから風に吹かれたいくつもの花びらが目の前を通り過ぎる。本当はそんな景色も美しいと思えるはずなのに、風も花びらも邪魔だと思ってしまう自分の気持ちに悲しくなり、なおさら腹が立ってしまう。
何か変わらなければ。
何でもいいから動かなければ。
そんな感情を覚える人も多いだろう。
4月中でなくても、5月のゴールデンウィークが過ぎたあたりにそう感じる人が多いからこそ、5月病なる言葉があるのではないだろうか。
なんだか憂鬱。なかなか動き出せない自分にイライラする。
そんな人にオススメしたいものがある。
それは「クロスバイク」だ。
少なからずクロスバイクという言葉を聞いたことはあるだろう。
しかし、普通の自転車とどう違うか分からない人は多いかもしれない。
クロスバイクは、一般的なママチャリのような自転車よりもスピードの出る自転車だ。座ると自然と少しだけ前傾姿勢になり、ペダルが漕ぎやすくなっている。
「ロードバイク」という種類の自転車もあるが、これはクロスバイクよりも本格的な種類と思ってもらえると良い。さらに漕ぎやすく、スポーツ用に向けた形にもなっており、非常に速いスピードが出る。これはしっかりと準備をしないと危険な場合もあるので、経験者でなければオススメはできない。
ではなぜ「クロスバイク」をオススメするか。
一般的な自転車と比べ、クロスバイクの価格は高い。1台約5万円〜10万円が相場だろう。もちろん、もっと良いものを選べばさらに高額のものもある。自転車そのもの以外にもタイヤの大きさなどが異なれば、空気入れなども専用のものが必要になる。また盗難などのリクスを考えればしっかりとした鍵や、場合によっては室内で補完できるようなスタンドを購入する必要もあるだろう。
そこまでするなら普通の自転車で良いと思うかもしれない。
僕もそう思っていた。
しかし想像してほしい。
毎日仕事で履いている靴で近所を散歩するのと、お気に入りのスニーカーを履いてピクニックに行くのはどちらが楽しいだろうか。
ほつれたTシャツでコンビニに行くのと、奮発して買ったワンピースでショッピングに行くのはどちらが楽しいだろうか。
それと同じなのである。
少し費用はかかるものの、普通の自転車を買うよりもクロスバイクを買うことは、それだけ思い切りが必要だ。しかし同時に気持ちがこもり、乗る時には特別な気持ちをもたらしてくれるだろう。また移動のしやすさも増すため、普段の生活圏よりも少し遠くに行くことが容易になる。
つまりクロスバイクは、持ち主を日常から離れた世界、非日常の空間へと導いてくれるのだ。
行き先は自分次第だ。
今の家に住んでから、出勤とは反対の方向へ電車で行ったことがあるだろうか。
定期圏外だったり、わざわざ電車賃を払ってまで行っても大したものは無いだろうと考え、行かないこともあるのでは無いだろうか。
そんな時に、クロスバイクに乗って行ってみるといい。
今まで気が付かなかった小さなお店や商店街、自然溢れる公園や意外と近くにあった図書館などに気が付けるだろう。カフェが好きな人はそれを探しても良いし、写真が好きな人は写真を撮るために気ままに走らせても良い。
また普段電車で通っている駅もわざわざ途中下車をしたことがない場合もあるだろう。そのような街に自転車を使って行くと、電車で行くときよりも駅から少し離れたお店や公園などに足を伸ばしやすく、新たな街の魅力に発見できるはずだ。
つまり、クロスバイクでの移動は、日常のあまり変わらない生活にエッセンスを与えてくれるのだ。
また何よりも、自転車に乗っている間は常にペダルを漕がなければいけない。つまり、運動をして売ることになる。
もちろん、常に全力で漕いでいるわけではいので、息が切れることはそうないだろう。しかし、往復で30分〜1時間ほど移動していれば、その間は継続して運動をしていたことになる。
普段デスクワークや決まった行動ばかりで偏ってしまった体のバランスがきっと整うはずだろう。
気温も上がり、晴天も増え、外の空気が心地よい季節だ。
夏でも、クロスバイクに乗って風を切っていると非常に気持ちがいい。
悩んだ時はペダルを漕いでみよう。
そうすれば、心地よい風も一緒に吹かれてきた花びらも、眩しくきらめいたものに思えるはずだから。
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