ガイアの夜明け「絶品!石垣島の生マグロを東京へ運ぶ”魔法の水”」マーズカンパニー松井社長と「シースノー」
天狼院書店店主の三浦でございます。
石垣島は実はマグロの一大産地だということを、僕は知りませんでした。
ただ、生で届けようと思えば、使える輸送手段は空輸のみ。
コストが高くつきます。
前日に石垣島でとれたマグロが、東京の百貨店で売られています。
石垣島のマグロは輸送コストが高いのに、ブランド力が高くないので、他の産地の半値ほどにしかなりません。
とある漁師さんのマグロの売上は年間600万円で、輸送コストだけで100万円。
様々なコスト差し引くと、200万円ほどしか残りません。
これでは、ビジネスとして厳しい。
そこで、石垣島のマグロ漁師が呼んだのが、”魔法の水”を操る男でした。
もし、マグロを生のまま、石垣島から築地に送ることができたら?
輸送にかかっていたコストが格段に安くなります。その分、利益が増えます。
首都圏の巨大な胃袋に魚を供給する築地には、全国から集まってきます。
現実問題として、クロマグロでいえば、生だとキロ5300円なのが、冷凍だと3700円に落ちます。
いかに生で築地に届けることができるかが勝負になります。
魚の鮮度を保つ、特殊な氷「シースノー」を使うと塩分1%の水を徐々に凍らせ結晶をつくり、余分な水分を抜いて、マイナス1度を保つことができます。
つまり、凍ることなく、「生」での輸送が可能になるのです。
「シースノー」を創ったのは、松井社長が率いるマーズ・カンパニー。
石垣島のマグロ漁師が呼び寄せたのは、この男でした。
石垣島から長距離輸送で築地に生のマグロを運ぶことができるのか?
石垣島から船で大阪に運び、そこから陸路で築地に運ぶ。
それで輸送コストが10分の1にします。
この実験に乗ったのが、日通でした。
生の長距離輸送に興味を持っていたのです。つまり、ビジネスチャンスがあると踏んでいた。
石垣島のマグロ漁師に、日通、そしてマーズカンパニー。
利害が一致した三者の革命的実験が始まりました。
空輸と陸路でどれだけ鮮度が違うのかの実験です。
空輸では普通の氷を使いますが、海路+陸路では「シースノー」を使います。
使うのは、重さ50キロのメバチマグロ。
石垣島での鮮度はともに「11」。マグロでは最高鮮度です。
築地についた時、それぞれ、どういう数値になるのか?
はたして、マグロの鮮度は保てるのか?
空輸だとすぐに東京に着きますが、海路+陸路では6日日間かかります。
「シースノー」の”魔力”にすべてがかかっていると言ってもいいかも知れません。
いち早く東京についた空輸の方は、鮮度が「11」から「10」に落ちていました。
途中、シースノーは溶けることなく、大阪に着きます。
ここから、トラックで築地市場に向かいます。
石垣島を出発してから6日目、シースノーで運んだマグロが築地に到着しました。
マグロの状態はどうなっているのか?
マグロの鮮度を計ってみると、なんと、鮮度は「11」のまま。
なんと、空輸で普通の氷で運ぶよりも、6日かかってもシースノーで運んだほうが、鮮度が良かったということです。
築地の仲買人もその鮮度にお墨付きを与えるほどです。
実際に、とある寿司チェーン店で、それを握って客に出してみます。
すると、客もその鮮度に驚き、「美味しい」を連発。
その寿司チェーンは、今後、石垣島のマグロを仕入れることを検討すると言います。
それはそうです。鮮度が良くて美味しいのに、安いマグロが手に入るのなら、ビジネスマンとしてそれを選択しない手はないでしょう。
どの業界にも、もしかして、このような”魔法”を使える会社や人が、いるのかも知れません。
天狼院では、果たして、どんな魔法を使えるのだろうか。
ちょっと考えてみたいと思います。
業界にとって、マーズカンパニーのような存在でありたいと思いました。
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