「ガイアの夜明け」知られざる”カバンの街”豊岡市「メイド・イン・ジャパン」の逆襲
天狼院書店店主の三浦でございます。
先日、二年くらい、使っていたカバンが壊れました。
チャックの部分が崩壊したのです。
これはまずいと今日、近くの西武のLOFTに行って、カバンを買いました。
選んだのが、吉田カバンでした。
手頃で、品質がいいと評判だったからです。
カバンを買って帰ると、今日の「ガイアの夜明け」はちょうどカバンの話でした。
メイド・イン・ジャパンの逆襲のお話。
兵庫県豊岡市はカバンの日本有数のカバンの街として有名でした。
主にブランドや百貨店からOEM(受注生産)して、つまり、ブランドの代わりにブランド品を作っていたわけですが、ブランドや百貨店が発注先を人件費の低い中国などにスイッチするようになると、急に仕事がなくなっていきました。
1996年約22億円
2013年約9億円
この状況に豊岡の鞄メーカーは危機感を覚えます。
「受注生産だけに頼っていては生き残ってはいけない」
「我々、メーカーから発信したい」
それぞれ、個々でやっていたメーカーが手を組みました。
「豊岡鞄」という統一ブランドで売り出したのです。
衰退した地場産業を応援したいと市も全面的にバックアップしました。
そんな中、消費の流れにも新たな変化が。
イトーヨーカドーなどが、「メイド・イン・ジャパン」の割合を増やすと戦略転換したのです。
元々、男性用のカバンを作っていた豊岡のメーカーですが、「豊岡」ブランドを押し出す上で、女性用のカバンにも力を入れることにしました。
イトーヨーカドーに依頼されたのが、働く女性用のカバンでした。
最初はどうしても男性用のようになり悪戦苦闘しますが、元々、日本の職人の技術というものは世界でも比類ないものです。
培ってきたスキルが難問を打開して行きます。
豊岡のカバンメーカーばかりではないと思います。
日本には、愚直なまでに一心に技術を磨いてきた職人たちが無数にあります。
そこには、各々、世界で存分に戦えるスキルがある。
ただ、時代は難しくなってきております。
「愚直」なだけでは行きていけない時代になりました。
そこで、必要となるのは、マーケティング戦略なのだろうと僕は考えます。
豊岡で行われたことも、「マーケティング戦略」を取り入れて、「豊岡鞄」という「ブランド」を創りあげるということです。
これまで、愚直に作ってきた職人たちは、これからはマーケティングを意識して行かなければ食べていけなくなる。
書店にも、同じことが言えるのではないでしょうか。
これまでは、出版社や取次から流れてくる本をそのまま並べていれば、ほとんど、商売になっていました。
ところが、これからは違う。
独自に「マーケティング戦略」を立てて、「ブランド」として戦わなければ、選んでもらえないようになるのではないでしょうか。
これは、出版社にも言えることだろうと思います。
正しく、マーケティング戦略を打てる出版社は、いったい、いくつあるでしょうか。
見方を変えましょう。
正しく、マーケティング戦略を打てる人材が、いったい、業界に何人いるでしょうか。
僕は数えるほどしかいないと考えています。
営業とマーケティング戦略は、似て非なるものです。
それを明確に理解できている人は、どれくらいいるでしょうか。
その本が売れているのは、偶然なのか。必然なのか。
今はラッキーで業績がいいだけで、もしかして、来年からは下降トレンドに向かうのかも知れないと、しっかりと地に足を着いて考える人材は、どれほどいるでしょうか。
あるいは、マーケティング戦略を打てる人材は、出版界、書店会にとどまらず、農業や漁業、その他の分野においても活躍する場が増えてくるのかも知れません。
そこで、天狼院書店では、天狼院起業ラボとは別に、「天狼院マーケティング・ラボ」を始めようと思っております。
詳細、決まりましたら、告知致します。
どうぞよろしくお願いします。
乞うご期待でございます。
【天狼院書店へのお問い合わせ】
TEL:03-6914-3618
【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をして頂くだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。イベントの参加申し込みもこちらが便利です。
天狼院への行き方詳細はこちら