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【カップル突撃取材in江ノ島vol.1】全員に共通すること。それは、彼らがここに来たのはある景色を見に来たからだということだ。


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写真 : 山本昌平(天狼院旅部、バックシーターズ)

記事 : 楠田 誠一(天狼院旅部、バックシーターズ)

 

 

江ノ島にやってくるカップルは、どんな人たちが多いんだろう?

 

素朴な疑問があった。

 

そして、なぜ、江ノ島でデートしようと思ったんだろう。

この場所を今日のデートに選んだ理由は?

 

今日のわがチームの江ノ島取材テーマになった。

 

僕は、取材するからには、取材拒否にあいたくなかった。

声をかけたすべてのカップルにできれば取材したかった。

 

なぜ、取材拒否されたくなかったのかというと、今後やりたいと思っている福岡天狼院での博多女子取材を成功させる布石としたかったからである。

 

突撃インタビューをする前に、作戦を考えた。

絶対に断られないインタビュー術という戦略である。

 

僕は数日前に、東京ドームに交流戦の一つ、巨人対西武戦を観に行った。

野球観戦にいったというのに、野球そっちのけで、ビールの売り子嬢さん観察をしてしまっていた。

野球観戦をしているお客さんに対して、彼女らは、通路をくまなく歩き、生ビール800円というなんだかややぼったくりなビールを販売しているのだ。

 

ビールの売り子さんは、容姿の審査があるのか、皆一様に可愛いし、美人である。

ところが、よく観察していると、必ずしも美人な売り子さんが、たくさんビールを売っているわけではないのに気がつく。

圧倒的に販売実績を上げている売り子さんは、他の子とはちょっと違ったやり方をしていた。

 

どんなやり方をしていたのかは、また別の機会に書こうと思う。

僕は、この抜群に売りまくっているアサヒビールの女性から多くを学んだ。

 

なるほど、それが、秘訣なのかと。

 

僕は、彼女から学んだことを、今回の江ノ島突撃取材に活かした。

 

おっさんがひとりで話しかけるというのは、警戒されやすい、たぶん。

僕は、その対策として、両側に同じチームの女子大生の二人を配置した。

若干、悪賢い戦略ではあるが。

 

片手に取材ノートを拡げ、片手は大きく手を広げて、明るい態度で声をかけた。

 

「すみません、雑誌READING LIFEの取材をしているのですが、お時間いただけますか?」

「2、3、質問させていただきたいことがあるんですけれど」

 

見事に100%、取材に成功した。

 

質問を聞いたあとに、写真撮影の許可を求めた。

 

「もしよろしければなんですが、写真を1枚お撮りしても構いませんか?」

 

一組だけ、写真の撮影拒否をしていたカップルがいたのだが、思うに、彼氏側になにかやましいことがあったのではないかと睨んでいる。

彼女側は写真撮影に積極的だった。

 

「えーー、いいじゃない、写真くらい」

 

彼女側は、二人のツーショットを撮られ、もしかしたら雑誌に載ってしまうことに対して、躊躇がなかった。

ところが、彼氏は頑なに拒否をした。

 

まぁ、いいだろう。

同意してくれない撮影を無理強いすることはできない。

 

多くのカップルは、付き合ってから半年から2年ぐらいだった。

まだ初々しい付き合いのラブラブな新鮮さがあった。

 

土曜日だったので、付き合いの長いカップルは、土日の一泊旅行にでもでかけるのではないかと予想する。

あくまでも、想像ではあるが。

 

土曜日に都心からほど近い江ノ島は、日帰りの旅にはちょうどよい距離と場所なのではないかと思う。

 

取材できたカップルに聞いた質問は、3点。

 

1、付き合ってどのくらいになりますか?

2、告白したのは、どちらですか?

3、なぜ今日のデートに、江ノ島を選んだのですか?

 

ほとんどのカップルは、江ノ島だけのデートだった。

鎌倉と江ノ島の2箇所のデートばかりだと僕は思い込んでいた。

意外と江ノ島1箇所の決めうちだったのだ。

 

ゆったりと江ノ島だけを満喫する計画のようだった。

 

神社をいくつか巡り、おみくじをひいたり、願いごとをしたり、恋人の丘、龍恋の鐘を鳴らしにいったり。

ツーショット写真を撮ったり、お互いの写真を撮り合ったり。

水族館に行って魚を見たり。

おしゃれなカフェで海を見ながら、語り合ったり。

浜辺に腰掛けて海を見ながら話したり。

沈みゆく太陽、美しい夕陽を二人で眺めたり。

 

そんなデート像が浮かんできた。

 

一組のカップルだけ、ほかのカップルとは少し事情が違っていた。

それが、写真のカップルである。

 

付き合いはじめてではなく、彼らは2008年に結婚した。

できちゃった結婚だったそうだ。

今日は、子供のダンススクールのステージが江ノ島の奥のほうであるとのこと。

その晴れの初舞台を若い二人は観にきたのだった。

どこか誇らしげだった。

 

そんな江ノ島の楽しみ方もあるのだ。

 

二人の前に広がる空と海。

視界には、それしか入らない。

海を二人で眺めていると大きな明るい未来が二人の前に広がっている、そんな錯覚を感じる。

海の魔力。

 

カップルに必要な舞台装置、それらがすべて揃っている。

 

恋愛が始まってそれほど長くない二人にとって、完璧なロケーション、それが江ノ島なのだった。

 

 

***

この記事は、5/30天狼院旅部にご参加いただいたお客様に特別企画として書いていただいております。

また、ライティング・ラボのメンバーになると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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2015-06-02 | Posted in 旅部

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