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メディアグランプリ

偶然の再会は、一瞬にして、オドロキ、トキメキ。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ゆうなライティング・ゼミ冬休み集中コース)
 
 
「やあ、また君に会えるなんて!」
「まぁ、驚きだわ!」
 
 
これは、離ればなれになったシンデレラと王子様が再会するシーンではない。
私こと20代OLの日常生活のワンシーンだ。
 
 
思いがけないタイミングでだれかと再会すること、誰しもが経験したことがあると思う。
 
 
私は、街中でたびたび、知り合いと遭遇してしまう。
たとえば、10席しかない銀座のレストランで同級生に5年ぶりに再会したり、ハワイへ旅行しているときには、ワイキキから車で30分離れたビーチでアルバイト先の先輩に2年ぶりに遭遇したり。職場で企業見学にきた学生にプレゼンしているときは、大勢の集団から高校の後輩を発見したりもした。
プライベートや仕事、国内でも海外でもあちこちでバッタリと出会う。それは、知り合いが多いからではない。知人といえば、職場と学校の関係が中心で、交友関係はさほど多くない。
けれど、不意打ちで、知人が登場してくる。
街中で偶然に見かけたら、そうはもう一瞬にしてビックリする。けれど、状況によっては、恥ずかしい。
ビーチではメイクも髪も崩れているときに声を掛けられたり、仕事モードの振る舞いをプライベートの知り合いに見られたりするのが妙に気恥ずかしく、「なんで、このタイミングで現れるんだ!」と顔を覆いたくなった。
 
 
こんな調子で、動揺してしまう再会は、きっと「ハプニング」の意味での偶然だと思う。
よくある例では、適当な普段着で家を出たときに限って、近所の知り合いに遭遇し、「しまった!」と戸惑ってしまうのもそうだ。
 
 
けれども、偶然の再会はときに「セレンディピティ」となることもある。
「セレンディピティ」とは、幸運の偶然という意味だ。幸運な再会とは、驚きとともに、一瞬にして嬉しさや感動などが呼び起こされるような偶然だ。
 
 
数年前に、まさに「セレンディピティ」といえるシーンがあった。
ある日の仕事終わり。一年に一度の研修が小田原方面で開催されるため、私は東京のオフィスを退社後、駅でいつもと反対方面の電車に乗り込んだ。「仕事で疲れてるのに、研修の前泊に向かうの、ダルいなあ」と思いつつも、目の前で吊り革をつかんでいた男性の顔を見て、「あっ!」と思った。
その男性は、大学の2歳年上の先輩だった。じつはその先輩、とてもイケメンで、学生時代には憧れの存在。
だが奥手な私は、当時は緊張してうまく会話を交わすことができなかった。
だけど、4年ぶりに再会したそのときは、「こんなところで会うなんて奇遇だね!」と一瞬にして会話が弾んでいった。過去によそよそしく接していたのが嘘のように「仕事どう?恋愛はどう?」と会話を交わしつつ、その先輩と話せる偶然に、心が「ポッ」とじんわり温まる心地がした。
そして二人は恋に落ちた。ということはあいにく無くて、私はシンデレラではなかったけれど、偶然がもたらしたトキメキは、今でも記憶に残っている。
 
 
また別の日の仕事帰り。仕事でミスをして落ち込んでいたときに、久しぶりに親友に会えたこともあった。
親友に愚痴を聞いてもらったり、何気ない会話を交わしたりしたら、すぐに「ホッ」と安堵して、沈んだ気分もいつの間にかなくなった。偶然というか、むしろ私が親友を引き寄せたのではないかと思うくらい、グッドタイミングでの再会だった。
 
 
幸運の再会は、じつはこの記事を書く直前にも起きた。
それは、天狼院書店のライティング・ゼミでの、つい数日前の出来事だった。
朝10時に東京天狼院の扉を開けた私の耳に、ふつうの挨拶とは違う言葉がとんできた。
 
 
「ゆうなさん!!ご無沙汰しています。覚えていますか? 大学のサークルの後輩の山本です!」
 
 
信じられなかった。天狼院書店という、一風変わった書店での、年末年始限定の特別講義で、まさか自分を知っている人がいるとは思ってもいなかった。じつは彼女、天狼院書店に勤めているスタッフで、受講生として登録している私の名前を見つけて、来店を待っていてくれたのだった。サークルで一緒に活動していたのは8年も前のことだったのに、私のことを覚えていてくれて、真っ先に声をかけてくれた。
そんな後輩の厚意がとても嬉しくて、「偶然の再会がもたらす温かな気持ち」を噛みしめながら、この記事を書いている。
 
 
職場や学校、さまざまなコミュニティでたくさんの人に出会っても、そのコミュニティを離れたら、なかなか会わなくなってしまう仲間もいるだろう。
だけど、そんな仲間にたまたま再会したときは、スイッチを押したように一瞬にして特別な感情が沸いてくる。
それは、既知の仲だからこそ押し寄せる、驚き、恥ずかしさであり、甘酸っぱさ、安心感であり、嬉しさだったりする。初対面同士や、毎日顔を合わせる仲では、会うことが瞬時に感情の引き金になることってないだろう。
 
 
これから先、新しいコミュニティで出会う仲間たちも、しばらくは会えなくなるのかもしれない。
けれども、それはそれで良いものなのかもしれない。
きっとまたどこかで、思いがけず再会するだろう。
その瞬間を、どんな気持ちで迎えるか、楽しみだから。

 
 
 
 
***
 
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2020-01-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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