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無気力夢なし青年の作り方


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:高木信幸(ライティング・ゼミ 冬休み集中コース)
 
 
「あなたに夢はありますか?」
 
と聞かれて即答できる人ってどれ程いるだろうか。
 
僕は、できなかった。
 
どうして夢があるって聞かれて、「ない」とか「まだ決まってない」とか答える人が多いんだろう。
 
自分自身も含めて。
 
もっと言うと、大人になると「夢」って単語自体がタブーのようになっているようにさえ感じる。
 
僕が夢を持てなくなったのは、小学校の頃だったと思う。
 
ある日、親戚のおじちゃんに、「将来の夢はなるかい?」と聞かれて、当時の僕は「おまわりさん」と意気揚々と答えた。
 
僕は警察官がなんだかカッコイイと思っていたのだ。
 
それを聞いておじちゃんから返って来た言葉は「殉職するからやめておけ」だった!
 
だったら、なんで聞いたんだ。
 
僕は崖から突き落とされたような気分だった。
 
また別のときに、もっと幼いときだったと思う。
 
「将来は光GENJIになりたい」と言ったことがある。
 
これまた、当時テレビで見ていてとてもカッコイイと思っていたのだ。
 
それを聞いた家族の反応は、
 
大・爆・笑
 
僕は、何も悪いことをしたわけでもないのに、公開処刑された気分だった。
 
この2つの事件(僕にとっては事件だ)を通じて夢を持つことはいけないことなんだ、と幼いながらに感じたんだと思う。
 
夢なんて持ったって、否定されるし、笑われる。
 
でっかい夢を持ったって、どうせ叶いっこない、失敗しないように無難な道をいけ。
 
そんなことを言われているような気がした。
 
少なくても僕は、そんな環境で育った。
 
大人になっても、夢なんてデカイこと口にすることはなかった。
 
何か言うときも言葉の最初には「無理かもしれないど」「一応」「無理ならいいんだけど」と失敗を前提とする枕詞をつけるようにまでなっていた。
 
立派な、無気力夢なし青年が誕生したわけである。
 
そんな僕にあるとき、衝撃が走った。
 
30歳の時だ。
 
なんとなく、世の中を悟り、波風を立てないように、平凡に生きていたとき、僕よりも一回り以上も離れた男性と出会った。
 
その人に、「夢はある?」と聞かれた。
 
真っ直ぐに純粋な目で、僕の心を見つめるようにして。
 
僕は、答えられなかった。
 
彼は言った「僕にはあるよ。たくさんあり過ぎて、死ぬまでにやり切れないかも」と楽しそうに言うのであった。
 
僕の周りにはこれまでいない人種だった。
 
僕の方が年齢は若いのに、輝きは相手の方が何倍もあった。
 
彼のそんな風貌に惹かれた。
 
そして、色々と話をして彼の考えかたを学ぼうとした。
 
とっても楽しかった。
 
刺激的だった。
 
今まで、白黒だった世界に色がついたみたいだった。
 
ある日、言われた。
 
「自分の夢とかやりたいことを100個書いたリストを作ってごらん」と。
 
ひゃ、100個!?
 
と思ったが、僕は100個くらいいけるでしょ。
 
やってみたいことはたくさんあるし。
 
と、早速トライ。
 
1つ、2つ、3つ、最初は順調だった。
 
高価なブランドものが欲しいな、とか
海外旅行に行きたいな、とか。
 
ところが、10個、20個と書いていくうちに、書くペースが落ちた。
 
遂に、30個を過ぎたあたりで、ピタッと手が止まった。
 
え!?もうないの??
 
と自分に問いかける。
 
でも思い浮かばなかった。
 
ショックだった。
 
俺ってこれしかやりたいことないんだ。
 
途中で終わるわけにはいかないので、あと70個を書き進める。
 
でも、ダメだ、出てこない。
 
今まで書いて来たリストを見直してみた。
 
そこで、気がついたことがある。
 
どれも抽象的だということに。
 
旅行にいきたい、ブランドものが欲しい、とは書いてあるけど、どこに行きたいの、どのブランドが欲しいのか、がわからなかった。
 
もっと具体的にしよう、とやり方を変えた。
 
旅行でも行き先の国の名前を書くことにした。
 
アメリカ、フランス、韓国など。
 
その国で何をしたいかも書いた。
 
グランドキャニオン、ルーブル美術館、チーズタッカルビなど。
 
具体的にすることで、楽しさが増した。
 
手がスラスラ動くようになった。
 
ペースが上がった。
 
そして、数時間もかかってしまったけど、100のリストを完成させることができた。
 
面白かったのが、最後の方に出て来た内容は、「人の笑顔がみたい」とか「世の中の役に立ちたい」とか「ボランティアしたい」とか自分のことだけじゃなく、誰かのためにというものが出て来たことだ。
 
やってみて、良かった。
 
そして、完成したことを彼に報告した。
 
なかなか夢が出てこなくて大変だった、と伝えたら
 
彼はこう言った。
 
「夢は知識だよ」と。
 
あー確かに。
 
すとん、とこの言葉が心に降りて来たのがわかる。
 
例えば、アメリカに行きたい、と思うのはアメリカを知っているからだ。
 
そして、そこにグランドキャニオンという素晴らしい観光地があるということを知識として知っているからなんだ。
 
僕は夢がなかったわけじゃない、夢を持とうしなかっただけだ。
 
小さい頃の経験を言い訳に、夢を持つことが怖くて逃げてたんだ。
 
でも、今は違う。
 
S N Sやインターネット、書籍や映画で、現代に生きる私たちは、情報を得やすくなった。
 
つまり、夢を持ちやすい時代なんだ。
 
こんな素晴らしい時代に夢がない、なんて言うのはもったいない。
 
夢は漠然と思い描くだけではなく、具体的にすることで叶いやすくなる。
 
僕は自分が書いた100のリストを見るたびに、ニヤニヤしてしまう。
 
まだ叶ってもいないのに。
 
でも、僕は知ってる。
 
これ全部叶えることができるって。
 
これから100のリストを叶えるための、人生という冒険が始まるのがワクワクしてしょうがない。
 
僕はもう、無気力夢なし青年じゃない。
 
翼を得たんだ。
 
あなたは、夢がありますか?
 
 
 
 
***
 
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2020-01-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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