イタい失敗こそ、書いてオープンにする提案
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:谷口季代子(ライティング・ゼミ平日コース)
いやー、失敗した。
12月30日に、久しぶりに会った友だちと飲みすぎた。
翌日の大晦日は、激しく二日酔いでまったく使い物にならなかった。
こんな二日酔いみたいな話は、他人にとってはありふれたゴミカスみたいな話だ。
でも、もう二度とやりたくないので敢えて書く。
なぜ書くかって?
最後は、この失敗を前向きに消化するので、そこを読んで頂ければ嬉しい。
途中までは、二日酔いの話なので、鼻で笑っておいてください。
12月30日に会った友だちは、前の会社の先輩だ。
新卒で入社したとき、配属された部署で私を鍛えてくれた。
配属された部署は、外部に向けて書類やデータを発信する、事務局の仕事だった。
でも当時の私はワードもエクセルもロクに出来ず、先輩は厳しく指導してくれた。
理論的につめてくる言い方に、トイレで何度か涙したこともある。
半年後には、何とか仕事をこなせるようになって、先輩との距離も縮まってきた。
お互いに食に興味があったから、飲みに行ったり、食材を仕入れて家飲みしたりするようになった。
以来、長い付き合いとなっている。
先輩は私の大切な友人だ。
ここ数年は、年末の30日に会っている。
16時くらいから飲み始めて、けっきょく日が変わる1時過ぎまで飲んでしまった。
1年ぶりなので、とにかくいろいろ喋った。
お互いの仕事や家庭のこと、だんだん迫ってきている親の介護のこと。もちろん食のことや、最近頑張っていることも。時にはこんなおしゃべりの時間が必要だ。
いい時間だった。先輩にとっても良い時間だったら嬉しい。
が、時間がとにかく長すぎた。
電車の時間を過ぎていたので、タクシー乗り場で別れた。
そして、私は酔い醒ましにちょっと歩こうと思った。
それが良くなかった。
まず、トイレに行きたくなって、途中のどこかのコンビニに寄った。
そのコンビニに、先輩からもらった土産と、元旦の家族の集まりに買った菓子を忘れてきた。
荷物がなくなり身軽になって、まだ開いているラーメン屋にふらりと入った。
こってりしたラーメンにビールを頼む。
何かで読んだが、アルコールは、脳に間違った司令を出すそうだ。
「もっと脂っこいものを喰え」と。お腹いっぱいにもかかわらず。
だから飲んだあとに、ついラーメン屋に寄ってしまうのだそうだ。
見事にその方程式にハマった。
その後、千鳥足で家に帰ると、なぜか洗濯物をきれいに片付けて寝た。
翌日、8時位に夫や子どもたちが起き出した。
頭が割れるように痛い。
最後に食べたラーメンのせいか、胃が鉛のように重い。
あー、やってしまったという後悔と、吐き気が込み上げてくる。
若いときから何度も二日酔いの失敗をしているから、レベルの違いがわかる。
今回の二日酔いレベルは、経験上10段階で言うところの9だ。
ヤバい。
せっかくの大晦日なのに、きっと夕方まで使い物にならないだろう。
夫に謝って、今日一日、子どもたちの面倒をお願いする。
夫はニヤリとしつつ、へパリーゼ(肝臓を助けてくれるドリンク)を買ってきてくれた。
ひたすら横になって、へパリーゼが効いてくるのを待つ。
コンビニに忘れてきた土産を後悔するが、どこのコンビニかもよく覚えていない。
どこなのか探して、忘れ物の有無を聞いて回る気力はもちろんない。
ごめんなさい、先輩。
後悔しかないです。
きっと先輩も二日酔いに苦しんでいるに違いない。
今まで、このレベルの二日酔いは数回経験している。
もうやりたくないと、そのときは強く思っているが、アホみたいにまたやってしまう。
どうしたら繰り返さないのか、今回こそは考えた。
これまで、二日酔いの失敗は、臭いものにフタをするように、記憶にフタをしてきた。
だって、思い出すとイタいから。
思い出してはいけない、前を向いて生きよう。などと逃げてきた。
でも、それがダメだったのだ。
失敗をちゃんと記憶していないから、またやるのだ。
その失敗の記憶は、アクセスしやすいところに置いておくべきだ。
すぐに思い出せるように。
仕事でも、間違いやすいところはマニュアル化したり、デスクにメモ書きを貼っておいたりするではないか。
そう思って、今ここに書き出している。
書こうとすると、失敗した事実に向き合わなきゃいけない。
ちょっとツラい作業だ。
でも、書こうとすると、その失敗の原因と結果が整理される。
そして何より、書いたという事実が記憶される。
次に飲むときに、「そう言えば、二日酔いについて書いたっけな」と思い出せるはずだ。
イタい失敗こそ、敢えて書いてオープンにすることを提案する。
そして書くなら、付け加えると良いと思う。
それから何を学んだのか、どうやって気持ちを入れ替えて消化したのかを。
書くことによって、「書いた事実」が記憶のどこかに残る可能性が高い。
それを入り口にして、失敗の原因と結果、そして学んだことにアクセスできるのではないだろうか。
もしその失敗が、オープンに出来ないセンシティブな内容なら、書くだけにとどめておいて、自分だけがアクセスしやすい場所に保存しておいてもよいかもしれない。
反対にそれがオープンに出来る内容なら、ブログやツイッターで公開するとよいだろう。
なぜなら、それを読んだ人は他人の失敗を学ぶことができるから。
まず、そんな失敗もあるのかと知ることができる。
そして、書いた人の失敗の消化方法や、繰り返さないためのアイディアが参考になる。
だから、できるならオープンにしてしまうことを提案する。
そして、それは何より自分のためになると思う。
今回の失敗:深酒&二日酔い
学んだこと:
1.イタい失敗こそ、フタをせずに書いてオープンにするアイディア。
2.飲むなら電車のあるうちに帰ること。ラーメン屋に寄らないこと。
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