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お手軽人間ほどプロに学んだ方が良い理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事:織巴まどか(ライティング・ゼミ平日コース)
 
40年近く生きてきて、「これで人生変わったな」と思う経験がいくつかある。
そのひとつが、「眉毛」だ。
 
かれこれ、12、3年前にもなるだろうか。大学を卒業し、社会人として数年が経った頃の話。
 
学生時代も、社会に出てからも、そして今もなお、私は「超ずぼら人間」だ。生活全般において、「できる限り楽したい」「いろいろお手軽に済ませたい」と思っている。
 
凝った料理をつくったり、こまめに掃除をしたり、普通の洗濯物とおしゃれ着洗いと手洗いのものを分けたりすることは、ほとんどできない。そういったものごとに手間をかけるということに喜びを見いだせない。苦手だし、嫌いなのだ。
 
そんな性分なので、まあ、ファッションやメイクというものにも、無頓着だった。20代半ば当時の私は、おしゃれにはほど遠い、一言でいうならば、「ダサダサ女子」だったのだ。
周りの友人たちが「どこどこのブランドがいい」「今シーズンの流行はかれこれ」と話に花を咲かせる中、私は近所のイトーヨーカドーで買った服と、近所のドラッグストアで買ったプチプラコスメで常に全身を固めていた。
 
そんな私が、ひょんなことから、プロのメイクアップ講座を受けることになった。
 
きっかけは、当時仕事の傍ら通っていた、カルチャースクールの「カラーコーディネーター講座」である。クラスの中で、オプションのコースとして勧められたのだ。
「カラーコーディネーターとして、お客さまに似合う色をご提案するだけでなく、似合う色を使ってメイクを施してあげられるとより良いですよ」という講師の言葉に素直に従い、私は受講を決めた。
 
プロのメイクアップ講座は、それまで私が「メイク」だと思っていたものとは、まるで別次元だった。
現役でブライダルのメイクをされているという先生は、にこにこしながら、されど手際よくちゃきちゃきと、毎回私たちにプロの技術を伝授した。
ファンデーションひとつをとっても、細かく塗る方向を変えて伸ばしていくこと。顔の形に合わせてハイライトやシャドウを入れる位置を変えること。プロ仕様のメイクというものは、とにかくたくさんの道具を使って、丁寧に丁寧に施していくものなのだということがわかった。
普段自分のしているメイクの10倍くらいは手が込んでいる。はっきり言って、お客さんに提供するのはともかく、自分じゃとてもやらないな……と思った。(それじゃダメなのだろうけれども)
 
そんな中で、ある日、ものすごい衝撃を受けた授業があった。
それが、「眉毛の描き方」なのである。
 
まず、先生が言ったのはこうだ。
「自分に生えている眉毛の通りに、線をひいてはいけませんよ。眉には理想的な黄金形があるので、それに合わせて自分の眉毛をカットして、黄金形になるように補正しながらアイブロウを入れます」
 
それから先生は、その「理想の黄金形」というものをプリントで見せてくれ、生徒ひとりひとりの眉がそこからどれだけずれているのかを示した。
さらに、デモンストレーションとして、実際に生徒たちの眉を描き直してくれたのだ。
 
先生が描いてくれた自分の眉をみて、飛び上がるほど驚いた。
 
「えっ……顔が、全然違う! これ、本当に私!?」
 
誇張ではなく、鏡に映っていたのは別人だった。
 
たかが眉毛。されど眉毛。
 
眉毛の描き方が変わっただけで、ダサダサ女子が垢抜け女子に変身していた。
 
その日帰宅して真っ先に私がしたことは、もらった「理想の黄金形」のプリントを凝視しながら、自分の眉毛をカットすることだった。
そして鏡に映るちょっとだけ垢抜けた自分に似合う服というものを、真剣に考えはじめたのも、このときからだった。
 
それから、十数年。
おしゃれに無頓着なダサダサ女子だった私は、今や、仕事のブランディングの一環とはいえ、日々、自撮り写真をSNSにアップしては、「素敵ですね」なんてコメントをもらうようになっている。
あのとき教えてもらった「眉毛の描き方」が、私の人生を変えたのだ。
 
メイクアップ講座に関して言うならば。
私はその後、結局お客さんにメイクを施すような仕事はしなかった。眉毛に感動して、自分でもこれからは丁寧にメイクをしてみよう、なんて思ったのは受講中だけ。あの講座で学んだ、たくさんの道具を使いたくさんの工程を経て施す様々なメイクのほとんどを、すっかり忘れてしまった。
 
私は、当時も今も、ずぼらなお手軽人間だ。
 
けれども、十数年経った今でも、私の中で「バリバリ現役」で生きている教えがいくつかある。
 
なんと言っても筆頭が、今お話した「眉毛の描き方」。
といっても、眉の形というものは、流行の影響を受けて、数年ごとに「今っぽい黄金形」がアップデートされていく。そのことも学んだので、眉毛の流行にだけは敏感になった。
 
今、私は自他共に認める「超手抜きメイク」しかしていない。(友人たちにも、それしかメイクしないの?と驚かれる)が、眉さえ押さえておけば、あら不思議。なんとか垢抜け女子をキープできるものなのだ。
 
それから、講座の中で勧められるまま、ほいほい購入したプロ仕様のメイクブラシたち。
良いメイクブラシをひとつ買っておくと、同じずぼらメイクをしても、全然仕上がりが違う。しかも作りの良い道具は長持ちする。余裕で十年選手になってくれるので、かえって買い換えの手間が省け、ずぼらな私には大助かりだ。
 
もうひとつ。どんなにメイクの技術が上がっても、それを乗せるお肌のコンディションがボロボロだと意味がない。
「メイクで最も重要なのは、スキンケアである。とにかく保湿に努めること!」というのも、あのとき学んだ非常に大きな教訓だ。表面のメイクに手間をかけたくないずぼら人間だからこそ、スキンケア(と言っても、保湿とストレスを溜めないことだけ)には気をつけるようになった。
 
今思うのは。
あのとき、プロの講座を受けていなかったら、私はずっと変わらなかっただろうな、と言うことと。
ずぼらでお手軽大好き人間ほど、一度きっちりプロから学んでしまった方が、なにかと効率的で良いということだ。
メイクの例で言うならば、それこそ、雑誌やネットにテクニック的な情報はあふれている。でも、独学で工夫を重ねたり、試行錯誤しながら効果を出せるのは、ほんの少数ではないだろうか。
私の場合は、自分のメイクに興味があったわけではなく、仕事につながるかもしれないという動機で、少し不思議な因果だったけれど。それでも、自分の人生が変わる学びがあった。あのとき、プロのメイクアップ講座を受けて本当に良かった。
楽して手抜きしたいことほど。お手軽に済ませたいことほど。プロから直接学ぶ本格ノウハウが、役に立つものだ。
 
 
 
 
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2020-01-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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