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宝箱が見つかるのは、時間がないとき!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Konishi Hiromi(ライティング・ゼミ大阪特講)
 
 
「ベンチャーって、めっちゃ残業が多いんじゃない?」
と聞かれることがあるが、それは本当だ。
でも、いつもそうな訳じゃない。
私の場合は、新商品の発売前後と繁忙期が大変だ。
 
どれぐらい忙しいかって?
レベル1で、12時間勤務となり、
レベル2になると、終電になる。
さらにレベル3で、休日が減っていく……。
 
でも、そんな働き方も人生で経験してみるべきだと個人的には思っている。
なぜなら、時間に追われているときほど、
「あれがしたい!」
「これもやりたい!」
と、たくさん願望が湧いてくるからだ。
忙しいときでも諦められないことこそ、
いまの自分にとって本当に大切なことだと知ることができる。
 
私の場合は、
「もっとライティングの勉強をしたい!」
「旦那さんと休日をゆっくり過ごしたい!」
「美味しいコーヒーで一息つきたい!」
と、浮かんでくるのは、だいたいこの3本柱だ。
仕事が多くなればなるほど、
この願望は、めきめきと私の心の中で頭角をあらわし、
私にとって、かけがえのないものだと気づかされる。
 
しかし、その気づきだけで乗り越えられるほど、
現実は甘くない。
ふと、
「何になりたくて、こんなにがんばってるんだっけ?」
と考えることがある。
そう、将来が不安に感じるのだ。
いつまで、こんな働き方をするのだろう?
この日々を積み上げて、私は何になりたいんだろう?
きっと、自分のやりたいことに没頭できているひとに、
こんな疑問は生まれないだろう。
いまの仕事に満足していないのではないか?
という疑問が自分の中に芽生えていた。
 
そうこうしているうちに、事件が起こった!
ついに、私の限界がきたのである……!!!
あれは、もうすぐ終電がくる23:30頃のこと。
マネージャーから、大きな仕事の打診があった。
あるプロジェクトのライティングをしてみないか? と。
「やります!」
という言葉が、頭の中にすぐ浮かんだけれど、
どうしても、声が出なかった。
だって、手元には明日中に入稿しなければいけないデータが約50件、
発送しなければならない商品も約60件。
すでに、レベル3の状態。
この状況が、まだあと1ヶ月は続く予定。
こんなときに、私、やります! って、言っていいの?
受けることで、仕事がまわらず、迷惑をかけてしまうかも知れない。
でも、断るのは悔しい。めっちゃ、悔しい。いやだ……!
そう思うと、心の葛藤がおさまらず、涙があふれてきた。
 
このときに自分の強みと弱みに気づいた。
強みは、がんばり屋さん。
自分のことだけではなく、周りのひとの仕事まで気なる性分。
それゆえ、仕事の見通しを立てるのは得意だ。
そして、弱みは、がんばりすぎてパンクしてしまうこと。
できることを全部しようとするし、理想が高くて、
自分の首を、いつも自分で絞めて、周りを不安にさせてしまう……。
 
この繁忙期を通じて、たくさんのことに気づくことができた。
大切にしたいことや、自分の中に潜んでいた疑問。
あと、自分の強みと弱みを理解することができた。
これって、仕事の枠を超えて、
人生にとって大事なことに、気づけたのではないだろうか?
 
だからこそ、人生の中で、ときにハードワークを経験することは、
自分を知るために、とても有効だと思っている。
追い込まれるからこそ、いろんな欲求が生まれてくる。
そして、自分の本性があばかれていく。
もちろん、それで体調を壊したりするなら、すぐに辞めた方がいい。
健康よりも、命よりも、大切なものは、何もないはずだ。
 
ただ、私はハードワークな冒険の中で、
たくさんの自分の中にある宝石を見つけることができた。
ピカっと光っているものもあるし、まだ原石でただの石のようなものもある。
これから先の冒険で磨かれていくはずだ。
さらに新しい宝石を見つけるかも知れない。
冒険の先には、ピカっと光る宝石がたくさん入った、
自分だけの宝石箱ができあがっているに違いない。
そう思うと、今日も、あともうちょっと頑張ってみよう!
という気持ちになってくる。
なんとか繁忙期は、乗り越えられそうだ。
 
最後に断っておくが、うちの会社は普通のブラック企業ではない。
確かにいまは、残業のオンパレードだが、
その理由は、既存商品が前年比250%超えの売れ行きで、絶好調だからである。
そこに新商品も売れはじめ、カオスな状態になっている。
仕事を押し付けて帰る上司もおらず、社員全員で戦っている。
みんな働き者でひとが良く、社内には、新しい仕事のチャンスもいっぱい!
もしかすると、うちの会社こそ、宝箱なのかもしれない。
 
 
 
 
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2020-02-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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