外泊のススメ
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記事:makoteee(ライティング・ゼミ日曜コース)
キャンプが好きだ。あまりに好きすぎてキャンプインストラクターの免許も取得した。会社関連の資格はほとんど持っていないのにも関わらず。
キャンプするということは外泊することである。外泊とは一般的に「自宅以外の場所に泊まること」をいうと思うが、私は文字通り「山やキャンプ場などの外で眠ること」を外泊と呼んでいる。
キャンプの良の何がいいのか正直わからないという人も多くいるだろう。そういう人に向けてキャンプつまり外泊のススメを書く。
キャンプ(以下、外泊という)の魅力はたくさんあるのだが大きく分けて3つである。「遊び」と「食事」そして「野生」だ。
はじめに「遊び」について。「遊び」を辞書で引いてみるとたくさん意味があるのだが、いちばん最初にこういう文書があった「遊び:思うことをして心を慰めること。狩猟、酒宴や行楽、遊戯などで楽しむこと。(大辞林)」とあった。
その全てが外泊でできるのだ。遊びという意味では、特に子どもたちは早い時期からキャンプに連れて行った方が良い。自然に触れることで自然や生き物に興味を持つ。私の経験でも、東京出身の子が沖縄で外泊を続けることで、最初は虫を怖がっていたのに数回外泊を体験することで虫を追いかけるようになった。また外泊中の大自然での遊びの中からリーダーシップや問題解決能力が培われていった。
当たり前だが「遊び」は子どもに限らず大人でも楽しい。小さい頃に外泊の経験や自然の中で遊んだ経験がない大人も少なくない。むしろ虫が嫌いという人は男性女性関係なくいる。
そんな大人は軽めのプチ外泊をオススメする。プチ外泊とはデイキャンプのことだ。日帰りのキャンプというものである。厳密にいうと泊まることはないので負担も少ない。気分を上げるためにオシャレなアウトドアブランドのウエアを揃えるなど形から入ってもいいだろう。とにかく自然に出てテントを貼って横になってみる。見たり音を聞いたりあらゆる感覚で自然に触れてみることをオススメする。そして、簡単なアウトドアゲームをやってみるのもいい。ゲームが思いつかなくてもデイキャンプをすること自体が外泊を考えるきっかけになり、それそのものが「遊び」でもあると思う。
次に「食事」だ。「食事」がいちばん試してみてほしいことで、本当に驚くと思うもだが、外食しながら食べる食事はおいしい! これはもう説明がつかないので体験してもらうしかないのだが、本当にうまいのである。
もちろんダッチオーブンを使ったキャンプ料理などがあれば最高なのだが、実は料理はなんでも良いのである。カップラーメンでもレトルトのカレーでも何故かうまいのである。それがどうしてなのかずっと考えているのであるが、わたしの結論は古代人にとって食事はとても大切なことであったし、それ以上に幸せな時間だったのではないかと。そういう解釈するくらい外で食べる食事はおいしいのである。これをわたしは「外食」と呼んでいる。
最後に「野生」だ。繰り返すが外泊が好きだ。外泊に行くと疲れる。テントを張ったり、薪を燃やしたり、食事を作ったり。テントの中も当然ながら家のベッドのように快適ではない。でも、外泊をすると脳みそがすっきりしている。心も軽くなっている。これはランニングをした後の感覚と似ている。
これもわたしの勝手な解釈なのだが、外で寝るという行為は古代の人類が近代の家というスタイルより長い間経験してきたことだ。古代人は外で生活していた。外で眠ることで人間よりも強い動物に襲われるなど多くの危険な体験をしてきた。そのリクスを回避する目的もあり、居住空間を現代の家というスタイルにしたのだと思う。しかし、現代の家という居住空間で過ごすようになったのは人類の歴史上まだまだ日が浅い。ということは、現在の人間の居住スタイルや遊びがまだまだ人類にとっては不自然なもので、人間の脳が本来のスタイルの「野生」に帰りたがっているのではないか。だから、外泊すると「野生」に戻った安心感から「気持ちいい」という感覚になるのではないかとわたしは考えている。そう説明すると納得がいくくらい外泊をした後は脳も心も安心したようにしばらくは安定するのである。
現在新型コロナウィルスで社会が混乱している。自然災害など災害リスクもますます多くなってきている。特に自然災害の時には、必然的に外で寝ることになる。その時に外泊のノウハウや経験はとても役に立つだろうと思う。実際災害ボランティアの中には自然学校の運営者や経験者の方が多い。
災害の時は簡単に簡易テントを張ったり、雨をしのぐ道具を作れるノウハウはとても役に立つと思う。これは経験しないとわからないものだ。だからわたしは外泊のノウハウを小学校の必須科目にしてほしいと本気で思っているくらいだ。
そういう意味でも外泊はオススメしたい。これから春になると過ごしやすくなる。お友だちや家族、もちろんひとりでもいいので外泊を体験してみてはどうだろう。
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