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メディアグランプリ

腰痛を持たない人には面白くない話

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:斉藤仁美(ライティング・ゼミ特講)
 
 
日本人の腰痛持ちの割合は、5人に1人とも、4人に1人とも言われている。
ということは、この文章を読む中にも同じくらいの割合で腰痛持ちがいるかもしれないが、それは、腰痛を持たない人の方が多いということになる。
なぜこんなタイトルにしたかというと、延々腰痛の話が出てきて、腰痛を持たない人が読んでもきっと役に立たないからだ。
 
私は、10代の時に2度ぎっくり腰をやらかした。
きっかけは、高校2年生の体育の授業でのこと。
同じくらいの背丈の女子同士でペアを組んで、背中合わせになり、2人とも手を上へ伸ばす。片方がもう片方の手首を握って前屈みになり、背中に相手を乗せてると、乗っかっている方は背が伸びて気持ちいい……という体操だった。この時の私の相方は、背丈は同じだったが、体型は全然違っていた。こういうとき、女子ならきっとその場面を想像できるだろうが、彼女は手をブンブン振ってこういった。
「私! 重いから!! せんでええよ!!! ほんっまに重いから!!!」
謙遜ではなく、本当に、見た目が重そうな女子にこう言われて、「じゃあ、やめとこか」なんて言えるわけがない。
ここまで書くと、その後も想像できると思うが、ポッチャリの彼女を背中に乗せて屈んだ私はあっさり崩れ落ち、腰から声にならない悲鳴が上がった……。
我慢強かった私は親にも先生にもこの事件を言わず、そのため正しい手当てもせず、後に何年も後悔することとなった。
 
2度目は19歳の時。
今度は家の中だったし、遠慮なく大きな悲鳴を上げ、両親の知るところとなった。
居間でひいひいうめく私の惨状を気の毒に思った父が、一枚のショップカードを探し出して、「ここに行ってこい」とカイロプラクティックの店を紹介し、タクシー代を出してくれた。
知っている人もいるかもしれないが、カイロプラクティック、略してカイロは、保険が適用されず、当然のことながら、高い。当時、1回あたり4千円だった。
今と違ってインターネットなぞ普及しておらず、情報不足の私は紹介されたカイロに頼るしかなかった。幸い、私と先生との相性が良かったのか、パキポキと鳴らされる音に効果があると感じたのか、腰痛は改善された。
ところが、数日経つと腰痛は「また来たよ!」とばかりに復活する。仕方なくカイロへ行く。そして数日経つと……の繰り返しで、結局、週1回のペースで通うことになった。腰痛に1ヶ月1万6千円の出費はイタイ。しかし、行かないでいるのはもっとイタイ。
腰痛とそれに伴う出費は、私にとって当たり前の存在になってしまった。
 
そんな腰痛との仲良し生活が始まって20年が経つ頃、ある人に
「◯◯◯◯◯◯体操やってみたら?」
と言われた。たまたまその場がカーペット敷の部屋だったので、言われる通りにやってみた。
とても簡単なポーズを2〜3分取るだけだった。
「これだけ?」
「これを1日2時間おきにやるといいよ」
その時は少々痛むくらいで、そんなに良い体操だとも思わなかったし、図書館で本を借りて読むと、確かに「これだけ?」といったその通りのやり方だった。
ところが、1週間続けると、本当に! きれいさっぱり! 腰痛が!! 治った!!!
何をしても体が軽い。痛くない。もう気にしなくていい。立ちっぱなしでも腰は大丈夫。
なんて素晴らしい!!!
 
腰痛と別れた私は、周りの腰痛持ちの人たちに、積極的に◯◯◯◯◯◯体操を勧めまくった。
そもそも簡単な体操だからタダだし、正確に知りたいなら本や動画でも溢れている。あとは本人がやるだけ! なんて簡単! と思ったのに……
「確かに、よさそうやね」
「私、腰を反らしたらダメって言われてるんです」
「2時間おき?ムリムリ」
1回2〜3分を2時間おきなら、1日にせいぜい20分程度だ。ついでにいうと、「2時間」は正確でなくても大丈夫。
こんなにゆるくて、タダで腰痛とおさらばできる体操に、どうして抵抗するのだろうか?
 
大げさに聞こえるかもしれないが、腰痛と仲良くしている人は、きっといつも何かをあきらめている。
かなりのお金と時間を、治療や腰痛解消グッズに費やすのが当たり前になっている。仕事や遊び、どこかへ行くことをためらったり、ちょっとした動作を惜しんで腰以外にも支障を来す。
それなのに、腰痛を手放したがらない。良いことはひとつもないと知りつつ、マッサージに通うことが実は密かな楽しみだったり、新しいグッズを発掘するときに微かな興奮を覚えたり、行きたくない映画に誘われて断る口実にできるからだ。
そう、かつての私のように。
 
しかし、私はもう自由な体を知ってしまった。2度と腰痛とは仲良くしないだろう。
そのためにも、私は、毎日「マッケンジー体操」を続けよう。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2020-03-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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