メディアグランプリ

「なんで?」恐怖症のわたし


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:岸本くりすてぃーな(ライティング・ゼミ特講)
 
 
「なんで?」
「なんでこうなったん? 説明して」
 
「はい! 若いファミリー層や子どもから親しみをもってもらうために、全体のカラーはピンク。ただし、ぼやけ過ぎないようにタイトルは太字でこげ茶。アイコンは、スマホの小さな画面でも認識できるようにイラストメイン。以上を意識してデザインしました」
こんなふうに理由をつけて説明できれば最高! なんやけど……
 
いまの私には、恐れている言葉がある。
それは、
「なんで?」
「理由は?」
この2つだ。
なぜかって。私はとにかく説明が苦手だからだ。というか、私のなかに明確な理由がないといった方が正しいかもしれない。
とにかく、私は論理的に考えることができない。(なんども試みたが全敗だ)
 
ホームページのデザイン案を、社内で打合せするときに繰り広げられる実際のやりとりは、こんな感じ。
「なんでこのデザインになったの?」
「えぇっと……なんでか。 まぁ、そうですね。なんとなく……ですかね」
ちょっとしたパニックに陥る。
(理由って、そんなに重要なわけ? 感覚やフィーリングは通用せんの?)
内心、密かにこう思っていたりする。
 
社会人歴20年近くにもなる私が、今さらこんなことで恐れるのもおかしいが、最近気づいたのだ。
それは、過去の人生であまり経験したことがなかったからだ。
人と話すことが好きな私は、長い間、接客業に携わってきた。営業も経験したが、どちらも女性が多い職場。
言葉ではっきりと表現しなくても、なんとなく通じ合える環境にいた。
しかし、ひょんなご縁で最近転職した今の会社にいるのは、超論理思考理系出身の男子たち。
言わなくても分かるでしょ? ってヤツがまったく通用しないのだ。
 
それと、もうひとつ。
自分の意見を言うのが苦手、という私の性格だ。
どちらかというと、積極的ではない(とくに大人数の場)。
「うんうん、いいね! あ、そっちの意見もわかる!」てな具合で、だいたい聞き役になることが多い。
そして、自分の意見を求められたときには、きまって「みんなの意見とだいたい一緒で~とか、〇〇さんと似てるんですけど~」という感じ。
協調性があって良いことだと思っていたけど、これって言い換えれば自分の意見がないってこと。
 
(わたし……逃げてきたのかも)
 
そう気づかせてくれたのは、天狼院ライティング・ゼミだ。
これに参加しようと思ったきっかけは、まさに”なんとなく“だった。
・なんとなく、論理だてて話せるようになればな
・なんとなく、論理だてて企画がつくれたらな
・なんとなく、上手に文章が書けたらな
 
なんとなく尽くめで、これといって目的をもたずに参加した私はとどめをさされた。
開口一番、講師の口から出た言葉。
 
「書く目的と理由を明確にすることが大事です!!」
 
(え、ここでもそれ言うわけ?)
 
正直、目的や理由がなくても想いは伝わるやろ。気持ちが大事やって、気持ちが。
ずっとそう思いながら生きてきた。
今だからぶっちゃけるが、ゼミの受講中もそう思っていた。
 
2日間の集中講座が終了してから約2週間が経つ。
それまでに3回の課題提出があったが、書けなかった。
いや、書いたけど面白くなかったのだ。自分でも何が言いたいのかが分からなかったのだ。
まるで泥沼にはまって永遠に抜け出せない状態が続いた。
4回目の課題提出を目前に、まだ泥沼の中にいた私は、ふとあることを思い出した。
 
「そうや! ゼミの講義動画の視聴があるやん!」
 
私にとって、決して安くはない受講料だったが、あとからいつでも復習ができるという点はとてもポイントが高かった。まんまと乗せられている気もするが、決して悪い気はしない 笑
 
視聴し始めてあることに気づいた。
(めっちゃ聞きやすい! つっかかるところがなくて心地いい!)
そう。講義の内容が、目的と理由を明確にした構成になっていたからだ。
講義を受講していた2日間は、私の半信半疑な気持ちとメモをとる必死さで、自分のなかに落とし込めていなかった。
なんとなく尽くめで受講していたときは気づかなかったのだ。
 
しかし今の私は違う。どうやったら自分の想いをちゃんと人に伝えることができるのかを模索していた。
その理由が知りたい、と。
はっきりとした目的をもって復習したのだ。
 
!!!!!!
 
すると、みごとに腑に落ちたではないか。
長年とりつかれていた何かから解放された気分になった。
ライティング・ゼミの内容を復習し、課題提出を繰り返す中で見えてきた壁の突破口。
目的と理由があるだけで、こんなにも伝わるのか! と身をもって体験したのだ。
かといって、自分がすぐにでも相手に伝わるような文章が書けるとも、話ができるとも思っていない。
 
受講生のみなさんならお分かりいただけると思うが、何よりも大事なことがある。
 
「練習すればね……笑」
この言葉が頭から離れない。
 
なんとなくで受けたライティング・ゼミが、私の人生のターニングポイントになるかもしれない。
今まで、「なんで?」に苦しんでいた私だが、
明日からは、会社に行くのが少しだけ楽しくなりそうだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-03-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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