fbpx
メディアグランプリ

遠距離恋愛のコスパ

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ハンプティ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「日曜の夜仕事入った。会えない」
画面に表示されたラインのメッセージに落胆する。
わざわざ休みを取って、飛行機代もかけて、会いにいくのに……。
 
私は今、遠距離恋愛中だ。
今からちょうど一年前。彼が東京に二年間勤務することが決まったのだ。
 
私は福岡、彼は東京。
飛行機で1時間半、料金は片道2万円前後。
時間だけみれば日帰りもできる距離だが、お金のことを考えると、気軽にホイホイ行ける距離ではない。少なくとも私にとっては。
 
だから大体会うのは2か月に1回くらい。
 
「そんなに会うの少なくてよく続くね」と友達には感心される。
 
「寂しくないの?」「浮気してるのかもとか心配じゃない?」
そんな風に聞かれることもしょっちゅうだ。
 
聞かれたときはいつも笑ってごまかすのだが、今回は言わせてもらおう。
めっちゃ寂しいし、めっちゃ不安だ。
 
なかなか会えないのが難しい距離だから、会う頻度が少なくなる。
 
電話やラインでいっぱい話はできるけど、会えなくなると相手が纏っている雰囲気や空気感を感じられなくのが嫌だ。
触れ合えないのが嫌だ。一緒の空間に入れないのが嫌だ。
 
あと、単純に暇になるのが嫌だ。
 
遠距離になって気づいたのだが、彼氏・彼女というものは、「用事がなくても会うことが用事になる」貴重な相手である。
デートというのは、「どこに行って何をするのか」がメインではなく、「2人で会う」ということがメインなのだ。
それって、よく考えたらすごいことだよね?
会うだけで用事として成立するって。
 
遠距離恋愛を始めた当初、急に休日が暇になり、びっくりした。
彼が福岡に住んでいたときは、デートもして、友達との予定や自分がしたいこともして、休日忙しいな、もっとゆっくり休みたいな、なんて、今思えばふざけたことで悩んでいた。
 
しかし、いざ彼が東京に行ったら、休日に何もすることなくて、「あれ?私ってこんなに遊ぶ友達少なかったっけ?」「私って趣味全然ないじゃん」と思うほど暇になった。
 
デートというのは、「会う」とか「とりあえず一緒にいる」というだけでも、成り立っていたから、今一人でふつうに過ごしている日常が、デートという用事になっていたのだ。
 
そんなわけで、私の遠距離恋愛の一番最初の課題は、「持て余した休日をどう過ごすか」となった。
 
休日を充実させるため、色々なことをやってみた。
今まで不定期に通っていた料理教室に定期的に行ってみたり、家の中を大掃除したり、あまり会っていなかった知り合いに連絡を取ってみたり、ライティング・ゼミに申し込んでみたり……。
 
結果、以前より大分アグレッシブに過ごせるようになった。
 
そのことで、暇で寂しいという気持ちは若干薄らぎつつある。
 
だが、好きな人に会えないというのは、やはり寂しい。
 
会えるのは2か月に1回くらい。
会うのに時間かかるし、交通費もかかるし、恋愛するのに遠距離って本当にコスパが悪い気がしてならない。
 
だが、遠距離でよかったこともある。
 
休日にいろんなことにチャレンジできるようになったこともそうだが、一番は会えたときにこの人と恋愛してよかった。まだ遠距離でも頑張ろうと思えることだ。
 
おそらく遠距離恋愛を好んでする人はいない。
すぐ会える方距離にいる方が、会える機会も多いし、一緒に入れる時間も長いし、交通費もかからない。
会えなくて寂しくなることや、不安になることも遠距離の方が多い気がする。
 
だけど、そんな思いをしてでも、「この人じゃないとだめ」と思える何かがあるから、遠距離恋愛をするのだろう。
 
そして、寂しさや不安を乗り越えて、彼と会えたとき、近くに住んでいてすぐに会えた時とは違う達成感や喜びがあふれてくる。
 
遠距離恋愛って、リアルタイムで観るドラマみたいなものだなと思う。
 
リアルタイムで観るドラマって、毎週1話ずつしか観れないから、続きが気になるし、次まで待てないって思うんだけど、次の放映までの時間もいろんなことをしながら、ふとドラマの内容を考えるし、そんな風にヤキモキ待つから、ドラマは集中して楽しめる。
 
リアルタイムで観ることいいんじゃない。ドラマの内容にもよる。
だけど、先の展開を考えたり、次の放送を待ちわびたり、そんな時間がドラマをより面白くすると思う。
 
私は大人になって、ドラマは一気観することが多くなった。
早く結末が知りたいし、待ってる時間が嫌だったから。
 
でも、記憶に残っているのは、一気観したドラマよりも、リアルタイムで観たドラマだ。
もちろん、リアルタイムで観たドラマで、途中で飽きて観なくなったドラマもある。
 
先の展開を考えて悩んだり、次会えるときまでヤキモキしたり……。
その時間が恋愛を熟成させてくれる気がする。
 
私の遠距離恋愛は、途中で飽きないようにしたい。
待った時間があったから、すごく思い出に残ったねと思えるような恋愛にしていきたい。
 
今度、彼に会いに東京に行く。
彼の仕事で会える時間も短くなったし、直前で飛行機とったから交通費も高い。
それでも、やっぱり会いたいから会いに行く。
 
一人で過ごしながら待ってる時間も楽しいけど、やっぱり会えた時が一番楽しいし、嬉しいから。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

【2020年4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《3/29(日)までの早期特典あり!》


 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

天狼院書店「プレイアトレ土浦店」 〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2020-03-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事