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田舎暮らしはリッチな生活


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ハルキハルヒラ(ライティング・ゼミ 平日コース)
 
 
「田舎に出稼ぎにきたと思ってくれたらいいのよ」
 
この一言が、結婚して田舎に行くことに抵抗があった私の背中を押してくれた。
 
東京生まれ、東京育ち、新宿区の大学に通って、東京でしか生活したことのなかった私は、3年前から岩手県に住んでいる。
 
お付き合いしている人がいるが、将来田舎の実家の跡をつがないといけない人なので、結婚を迷っている。
旦那さんが地方に転勤になったが、地方で子育てするのは不安なので、子供と自分は残って、旦那さんだけ単身赴任してもらおうと思っている。
そんな人がいたらぜひ田舎に思い切っていってみることをオススメする。
 
私が住んでいるところがどれくらい田舎かを説明しよう。
 
新幹線の駅から車で8分ほどのところに住んでいる。
なんだ、新幹線の駅のそばなんて田舎じゃないじゃないか、と思われるかもしれない。
しかし、駅ビルなんてものはない。
広大な田んぼの中にポツリと新幹線の駅があるだけ。
街灯なんてない。
新幹線の駅を降りると、家までは田んぼ道を車で行く。
真っ暗な中、新幹線の黄色い小さな窓が一列になって遠ざかっていく様は、
まるで銀河鉄道の列車が、夜空へむかって出発していくようだ。
 
人口は約3万人の地域に住んでいる。
3万人というとピンとこないかもしれないが、東京ドームが約5万50000人収容できるので、地域の人全員で東京ドームに行っても、全席埋まらない。
 
家の近所にあるのは大きめのスーパー、コンビニ、しまむら、100円ショップ。
ファミレス、レンタルビデオ屋は車で15分の隣町に行かないとない。
 
まあ、これくらいの田舎度である。
 
お義母さんは言った。
「田舎に出稼ぎにきたと思ってくれたらいいのよ。田舎で稼いだお金は、東京に行って使えばいいの。ここじゃ使うところもないし。」
そういうお義母さんは、実際東京にマンションを持っていて、月に2,3回上京し、ワインの会などに出席して楽しんでいた。
 
田舎にずっといるわけじゃない、そう思うと確かに気が楽になった。
 
こうして結婚を決め、しばらくは東京で仕事をしながら子育てをしてきたが、とうとう3年前に岩手県に引っ越してきた。
 
生活は一変した。
 
まず保育園へ送り迎えが楽になった。
マンションの自室から、自転車置き場までが遠かった。
保育園に向かう途中の開かずの踏切に阻まれ、仕事にはいつも遅刻していた。
雨の日はなりふり構わずカッパを着て、電動自転車の前と後ろの子供たちにビニールのカバーをかぶせ、通園した。
保育園帰りにスーパーに寄っても、買った荷物を乗せるところがないので、一度家に帰ってからベビーカーで出かけなければならず、買い物も一苦労だった。
 
今は家の駐車場から車で、保育園まで3分。雨でも、雪でも全く苦にならない。
保育園帰りの買い物も楽勝だ。
通勤で満員電車にも乗らなくて済むようになった。
 
ここではどこに行くにも車が必須だ。
バスや電車はない。
ペーパードライバーだった私も、車を持った。
自分の車を持ったことで、一人で子供たちを連れて自由にでかけられるようになり、自立した気分になった。今まではどこに行くにも主人に車で連れて行ってもらわなければならなかったからだ。
 
こちらでは家族一人に1台、車を持つため、どの家の駐車場にも複数台の車が並んでいる。
東京で車を所有すると、駐車場を借りるのが高い、どこかにいっても駐車料金がかかる、という問題があるが、ここでは全く問題にならない。
お店側も駐車場がないとお客さんに来てもらえないので、駐車料金はもちろん無料だ。
 
土地がありあまっているので、ここには2階建て以上の建物はない。マンションもない。
アパートは探せばあるが、ほとんどの人が一戸建ての家に住んでいる。
ここでは一坪7万円で土地を購入できる。以前住んでいた豊島区はなんと一坪518万円!
おかげで東京では到底考えられないような広い家を建てることができた。
 
田舎の生活のおかげで貯金は少しずつ増えてきて、たまったお金でディズニーランドに泊まりで行ったりするのにお金を使えるようになった。
お義母さんの言っていた生活ができるようになっていたのだ。
 
最近はネット生活が豊かになり、アマゾンで注文すれば翌日には届くし、スマホで学べる通信講座も沢山あるので、自分の習い事まで自宅でできる余裕もでてきた。
 
保育園の駐車場で「クォー クォー」と何かの鳴き声がするので上を見上げると、白鳥が列になって飛んでいくのが見えることもあり、なんて優雅な朝だろうと思う。
 
田舎暮らしは東京に比べて物足りない生活だと思い込んでいた。
子供の教育のためには東京の教育を受けないと、満ち足りた生活をするには東京にいないと、と変なプライドがあった。
田舎からでも大学受験で東京の大学に行くことだってできる。
無意味なお受験に振り回されなくたっていい。
 
今は時間もお金も、気持ちもリッチになった。
もしあなたが地方で暮らすという選択肢が持てるのであれば、ぜひ思い切って暮らしてみてほしい。
きっと今より豊かな生活ができるだろう。
 
 
 
 
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2020-03-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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