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メディアグランプリ

恋に飢えていると、お菓子を食べてしまう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ゆりのはるか(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
寂しくなると、気づけばお菓子を食べている。
おなかがいっぱいになれば、からっぽの心も少しは満たされるからだ。
 
恋をしていないとこんなにも気持ちが滅入るのかと、孤独に耐えきれない自分をばかみたいに思う。それでもやっぱり気になる人に連絡することもできず、何も始められないわたしは、今日もお菓子に手を伸ばす。
 
砂糖には、中毒性があるらしい。
甘いものを食べると幸せを感じるというのは間違いではなくて、そういう快感を与えるように脳が刺激されるそうだ。その依存性は、もはや麻薬と同じぐらいだという。
 
恋愛体質のわたしは、誰かに全力で恋することでいつも幸せを感じている。ときには、苦しくなったり切なくなったりすることもあるけれど、そんな感情も含めて、誰かのことで頭がいっぱいになっていると心が満たされるのだ。
 
でも、わたしは今、「この人だ!」と思って好きになれる人が本当にいないのである。わたしの恋は直感から始まることが多いので、誰かに「ビビビッ」と来てしまえば話は早いのだけれど、もう1年以上誰にも「ビビビッ」を感じていない。
 
だから、わたしは無意識のうちに甘いお菓子をひたすら食べてしまう。
チョコレートやキャンディを思いっきり、好きなだけ。心が満たされるまで食べ続けている。決して身体に良くないってわかっているけれど、やめられない。食べるのをやめると、寂しくてたまらないってことに気づいてしまうからだ。
 
気になる人がいないといえば嘘にはなるが、それは別に恋じゃない。なんとなく仲良くしたいとか、それぐらいの気持ちだ。あるいはわたしが恋を始めることに憶病になっているのかもしれないが、どうしても振り向かせたいとか付き合いたいとか、そういう感情がない時点で、特に何かを始めるべきではないと思っている。
 
恋のない日々は虚しい。
誰かに愛されたくて、誰かを愛したくて。恋した時の甘酸っぱい気持ちでいっぱいになりたくて。
少女漫画を読んでみたり、アイドルのコンサートに行ってみたり、いろいろな方法でときめきを探してみたけど、どこかもの足りない。わたしは、わたしの恋に夢中になりたいのだ。わたしとあなたで成り立つ恋がしたいのだ。
 
とりあえず、何か行動に移さなきゃ。
そう思ってとりつけた気になる人とのデートも、昨今のやむをえない事情でなくなってしまった。やっぱり始めるべきではなかったのだ。別に相手もわたしのことが好きなわけではなくて、暇つぶし程度に連絡してくるだけだ。本気の恋以外いらない。
 
それでも少しがっかりして、落ち込んでいた日曜日。
なんだかモヤモヤして、またしてもコンビニでチョコチップクッキーを買ってしまった。
 
そして一袋食べ終えたとき、突然気づいた。
甘いものを食べたところで、わたしは全然幸せになれていなかった。一時的には満たされても、結局のところ、心の奥底では寂しくてたまらずに泣いているわたしがいた。
 
たとえ満たされても、それは本質的な幸せにつながるわけじゃない。一瞬の快感が得られたところで、それはわたしの欲しいものじゃない。わたしが欲しいのは、心から好きだって思いあえる人との関係性だった。お互いのことを思いあえる人に出会えたとき、はじめてわたしは本当の意味で幸せを感じられるのだと思う。
 
そう気づいた日から、お菓子を食べる量が減った。仕事中も家に帰ってからも、毎日あんなに食べていたのにすっかりほしいと思わなくなった。そうしているうちに少し痩せて、周りから「可愛くなったね」と言われるようにもなった。思わぬ副産物である。
 
どうやら太陽の光を浴びることで、砂糖をとったときに分泌される幸せホルモンと同じものが脳から出るらしい。それなら甘いお菓子を食べるよりずっと健康的だと思い、朝少し早く起きて2駅ほど歩く運動も始めた。お菓子を食べすぎるとあとで後悔するが、これなら何の罪悪感もなく続けられる。変わらず恋には飢えているが、以前より少しだけ心が満たされているような気分で毎日過ごせている。
 
時々、無性にお菓子を食べたくなる日もある。そんな日はあえて我慢しすぎないようにしている。わたしがお菓子を食べなくなったのは、必要ではないかもしれないと思えるようになったから自然と取る量が減っただけであって、ダイエットとか糖質制限とかそういう目的ではないからだ。
 
満たされない気持ちは、結局自分自身で満たしてあげることしかできない。お菓子に頼っても心の隙間が完全に埋められることはない。わたしは、わたしが欲しいものはお菓子を食べても手に入らないと気づくことができたから、麻薬みたいな甘いお菓子に依存せずに済んだのかもしれない。
 
まだいつ恋を始められるかはわからないけど、心が「好き」という気持ちでいっぱいになるような、素敵な恋を見つけられるよう、今日もわたしはアンテナをはりながら生活している。もしかしたら夢を見すぎなのかもしれないが、女の子だからいいということにしておく。
 
もうお菓子なんてずっと食べられなくてもいいと思えるぐらい、とびっきり甘い恋がしたいと、少女漫画のフレーズみたいなことを思った。
 
 
 
 
***
 
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2020-04-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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