メディアグランプリ

子育てでは「後楽園でボクと握手」するなんて思ってもみなかったことが起こるもんだ


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記事:ハルキハルヒラ(ライティング・ゼミ 平日コース)
 
 
「後楽園でボクと握手!」
赤レンジャーが男の子を片腕で軽々と抱っこし、もう一方の手で抱っこした男の子と握手をする。
あのCMをご存じだろうか。
 
私が幼少の時にテレビでやっていたこのCMは、女である私には全く無縁のものだった。
 
しかし33歳になったとき、私は後楽園のヒーローショーで、赤レンジャーと握手をする列に並ぶことになる。
 
私9歳の男の子と6歳の女の子のいる母親だ。
長男が3歳の時、戦隊ヒーロー番組を見始めた。
どうせ子供の番組だと思っていたが、どうだろう。
赤、青、緑、ピンク、黒の5人で始まったレンジャーが、途中から金、シルバー、紫、灰色、シアン(シアンってどんな色だよ!)と、どんどん増えていく。
しかも定番の黄色はいつでてくるのかと思ったら、最後まで黄色は出てこなかった。
しかもシルバーレンジャーは人間でなく、鳥人間。
青レンジャーと敵の女性怪物キャラとの間に恋愛感情が芽生える。
赤レンジャーの父が敵になってしまう。
赤レンジャーとピンクレンジャーが恋仲になってしまう。
 
まさかのストーリー展開に私の方がハマってしまい、毎週録画までして楽しみにしていた。
そして、その変身前の俳優のかっこいいこと。
 
ついに後楽園のレンジャーショーを見に行ってみようということになった。
 
テレビのレンジャーシリーズは3月で終わり、4月に新しいレンジャーに交代する。
1月になると、テレビの撮影は終わっており、俳優さん達のスケジュールも空き、変身前の俳優出演回があるということを知った。
 
どうせ見るなら、変身前が見たいに決まっている!
やはり俳優出演回は人気で、かなり埋まっていたが、なんとか空いている日のチケットを購入することができた。
 
そして、息子と赤レンジャーと握手する列に並んでいた。
まさか私が「後楽園でボクと握手!」しているなんて。
人生思ってもみなかったことが起こるもんだと思った。
 
子育てというのは、大きく人生を変える。
子育てする前は「自分の興味のあること以外」=「自分とは関係ないこと」だった。
しかし、今ではアンパンマンミュージアムに行き、プリキュアの映画を見に行き、日本代表のサッカーの試合を見に行き、ガールズ戦士のライブのためにファンクラブに入り、チケットを必死になって購入する。サッカーのリフティングが上手にできる方法を動画で検索し、自分でもやってみた。(まあ、できなかったけど。)
一人だったら絶対にやらないようなことだが、子供たちが喜ぶと思うと、苦もなく一緒にハマってしまっている。不思議なものだ。
 
新しい人生が始まると言ってもいい。
 
子供が3歳頃になるまでは、ただお世話をしている、という感じだった。
そのうちに子供が興味を持つものが出てくる。
最初は子供が好きだろうと思うものを与えてみるところから始まった。
アンパンマンかな、戦隊ヒーローかな、と。
 
息子が7歳の時「サッカー習いたい」と言ってきた。
サッカーボールを与えたことも、サッカーをやらせたこともないのに突然言い出したのでびっくりした。
どうやら学校で友達とやって楽しかったようだ。
子供が自分で見つけてきた、初めてのやりたいことだったかもしれない。
その時の私の行動力には自分でも驚く。
いつもなら自分のやらなければいけないことは先延ばしするのに、その場で地元の少年サッカーチームを検索し、電話をかけ、その日の夜には見学に連れて行っていた。
 
今は海外で活躍するサッカー選手になりたいという息子の夢を本気で応援している。
 
「夢を信じればいつかきっと叶う」
今までは聞き流していた、シンデレラの魔法使いのおばあさんが言うセリフが、妙に心に刺さるようになった。
子供の夢は本当に叶うかもしれない。
そう信じられるようになった。
信じてあげることが、子供の力になることもわかった。
自分の夢はもはや、そう広がることもないが、子供の夢は無限であることに気が付く。
そして子供の夢が叶うことが自分の夢になった。
 
確かにお世話をするだけの日々はつらい日もあった。
育児に悩む日が続いた。
しかし、子育てはある時次のステージに変わることがわかった。
子供の興味に振り回され、
夢を応援するために情報検索をし、
一人では到底やらないようなことをやってしまっている自分は悪くない。
 
だから楽しみにしていてほしい。
あなたにとっての「ボクと握手」を。
 
 
 
 
***
 
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2020-04-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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