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メディアグランプリ

ボーイズラブは魂の入浴タイム


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:金澤鮎香(ライティング・ゼミGW集中コース)
 
 
「なんでそんなにBL(ボーイズラブ)が好きなん?」
「あんなんただのホモ漫画やん」
そう聞かれることがよくある。
私は1年に100冊以上BL漫画を読む。毎月1万円以上BL漫画代に費やす。小学6年生の時にBLの世界に出会い、そこからずっと程度の差はあれBLを愛し続けてきた。
BLは簡単に言うと男性同士の恋愛を描くジャンルで、漫画や小説、ドラマCD、映画など様々な媒体がある。私は特にBL漫画をかれこれ15年以上読み続けている。最近でこそ「おっさんずラブ」というドラマも流行り市民権を得てきたように思う。だけどBLを愛する人は「ヲタク」や「腐女子」といった呼び名でイロモノ扱いされることが非常に多いことは確かである。
私にとってのBL漫画は「魂の入浴タイム」だ。たかが趣味ではない。生きる上で必要不可欠な「人生の潤滑油」であり「最強の元気の源」だ。
7年片思いしていた男性にふられた時も、新卒で入った会社で上司にいじめられて毎日トイレで泣いていた時も、白髪が何十本できるくらい自己嫌悪で動けなくなった時も、私を救ってくれたのはBLだった。BLを読むと嫌なことを忘れられたし、明日も頑張ろうと思えた。
 
BLの何がそうさせるのか。長年私も謎だった。
 
「好きなものは好きなんだからしょうがない!」
そう言ってしまうのは簡単だけど、なぜ敢えて男同士の恋愛なのか。少女漫画ではなくなぜBL?
最近気づいたのだけど、BLは良い意味で「自分」を忘れて現実逃避できる最高のツールなのだ。特に私みたいに外見にコンプレックスがあったり、女性として自分を「かわいい」と認めてあげられないややこしい女には。「女」としての自分を認めてあげられない、所謂「モテない」人生を歩んできた女性には特にオススメしたい。
 
少女漫画だとどうしても現実から離れて物語の世界に没頭できない。主人公の女性に対してどうしても現実の自分がちらつく。「いや、こんなイケメンから同時に求愛されるわけないやろ!」「主人公不細工って言ってるけど、ぜったいかわいいやろ!」「こんなこっ恥ずかしい台詞言われたら無理無理無理」
漫画なんだからフィクションなんだから「ないわー」ってところも楽しめばいい。頭では分かっているのになぜか自分の女性性が騒ぐ。変にリアルを感じてしまう。無意識に自分と主人公を比べてしまい、現実に戻ってきてしまう。女性キャラクターに感情移入できないのだ。
その点、BLは主人公が男性なのでそもそも現実じゃない。性別の壁って案外すごい。
「ないわー」ってこともそもそも「男性」主人公だし、リアルじゃないしってことで「あり」になる。リアルな自分を忘れて、主人公に心の底から感情移入できる。心の底からボーイズ「ラブ」を楽しめる。「女」の自分にコンプレックスはあるけど、本音はきゅんきゅんしたいし、ときめきたい! イケメンと恋愛したいし、イケてるおじさまと大人な恋をしたい! でも少女漫画だと恥ずかしすぎて無理なんじゃ~~! そんなひねくれ女には最高なのだ。
尚且つBLのすごいところは、「ラブ」を楽しみながら、ありとあらゆるジャンルをかけ合わせられるということ。彼氏にDVされているところから始まるシリアスもあれば、もはや男同士だろうがなんだろうが爆笑してしまうギャグもあり、霊能力者が殺人事件を解決するミステリーもある。主人公が大学事務職員でなぜか未開の地からインディアン的なイケメンがやってくるなんてコメディもあれば、狼だったり虎の獣人とゆるーく恋愛しつつひたすらモフモフのしっぽに癒されるほのぼのジャンルもある。最近流行っているのはオメガバースというジャンルで簡単に言うと、男性も妊娠できたりする(気になった人は調べてみてください)。
もう何でもありだ。何でもありだけどボーイズ「ラブ」である以上、恋愛を楽しみ、キュンキュンすることは絶対条件。それにプラスして癒されたい時は、動物系のもふもふBLを選べるし、ハラハラしたい時はミステリーBL。とにかく性欲発散したい時はエロ重視BLだってある。コンテンツの大渋滞。
その日の気分で入浴剤を選ぶように好きなジャンルでBL漫画を選ぶ。その日あったしんどかったこと、悩んだこと。コンプレックスまみれの「自分」をすっ飛ばして忘れて感情移入し、物語の世界に入り込める。読み終わった後は不思議とすっきりする。少しの間だけでも現実から離れて、心ときめき興奮する時間を得られるだけでこんなに違う。
お風呂が命の洗濯なんていわれることもあるように、私にとってBLは魂の入浴タイム。心のもやもやを洗い流し、明日への活力を誘うなくてはならない時間なのだ。
 
 
 
 
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2020-05-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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