メディアグランプリ

プレゼンは思考整理だ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事 山岡達也(ライティング・ゼミ特講)
 
 
筆者はプレゼンが得意ではない。
プレゼンの課題が与えられても、期日の間際まで準備に手がつかない。間際まで追い込まれてようやく準備にとりかかり、スライドや資料を何とかまとめられるけれど、見直す時間がとれない。当日、ぶっつけ本番で発表するもの、自分のプレゼンに手応えが感じられない。
何が問題なんだろうか。
スライドを作り込む時間が無くて、ビジュアル効果が薄いのだろうか。発表の間際まで資料作りに追われるので、事前に練習できないらだろうか。それとも、そもそも自分の要領がわるいからだろうか。
そんなことで悩んでいても、答えは一向に見いだせない。だから、毎度同じようなことの繰り返しになる。
このプレゼン地獄といえるような状況から抜け出すには、どうすればいいのだろうか。
プレゼンの本を見たら、いいことがいろいろ書いてある。例えば、スライドの作り方や、発表の仕方など、参考にしたくなることばかりだ。本を読んでいる間は、これならプレゼン地獄から抜け出せそうだと、希望がわいてくる。
しかし、いざ取り組もうとすると、上手くいかない。本で学んだことをいざやろうとしても、パソコンの前で固まってしまい、実践できないのだ。本で学んだと思ったことが、全然身についていないのだ。筆者の頭が悪いのか、それとも面倒くさがりやなのが原因なのか。結局、いつもの自己流に戻ってしまう。
 
万事休すなのか。
そんなとき、一冊の本に出会った。
 
「説明0秒!驚異の「紙1枚」プレゼン」
著者の浅田すぐる氏は、累計で41万部を超えるビジネス書作家だ。この出版不況といわれる中で、プレゼンに関する書籍を出版できるのだから、プレゼンのスキルも相当高いに違いない。そうでなければ、出版社が本を出してくれるはずがない。しかも、「紙1枚」なら、面倒くさがり屋を自認する私でもついていけそうな気がした。そう思って表紙をめくってみると、書いてあった文言にびっくりした。著者はかつてプレゼンが下手だったそうだ。プレゼンの技術を指南する本に、こんなことをいきなり書いて大丈夫なのか。そう思ったのと同時に、これなら私の悩みに答えてくれそうな気がした。
 
この本の売りは、プレゼンや会議の資料作成術ではなく、思考整理術にある。確かに、いくらきれいなテンプレートにまとめられていたとしても、結局何が言いたいのかよく理解できないプレゼンを多く目にしたことがある。プレゼンについていけない自分が悪いのかと思っていたが、どうもそればかりでななく、発表している本人も内容をよく理解できていないから、焦点がぼやけたプレゼンになることもあるみたいだ。反対にいえば、自分のプレゼンも相手にきちんと理解されていたのかと言えば、心許ない。
 
では、その思考整理をどうやればいいのか。著者が示している手法はいたってシンプルである。1枚の紙に、緑のペンでフレームとテーマを書いて、そのフレームの中に青ペンで情報を書き出した後、赤ペンを使って情報を整理するものだ。そのフレームも、4×4のマス目を書くだけの、実に単純なものだ。これなら文具屋さんに行けば500円で手に入る。
 
でも、こんな紙とペンだけで果たして思考整理できるのだろうか。何しろ、今まで見たことのある思考のフレームワークは、もっと複雑でかつ見た目にもエレガントに見える。紙1枚に3色のペンで本当に大丈夫なのか。著書の中には、紙1枚を使った思考整理のトレーニングとして、いくつかのワークが用意されている。その中で、自分の仕事紹介を30秒でするワークをやってみた。紙なしの状態でワークをやってみると、途中でぐだぐだになりかけた仕事紹介が、紙1枚にフレームワークをつかって情報を整理した状態でやってみると、ほぼ30秒で言いたいことがカバーできたのだ。
 
そうか、プレゼンがうまくいかないのも、自分の中で考えがまとまっていないからなのか。
 
でも、自分の仕事を30秒で話すならともかく、プレゼンは短くても5分は話さないといけない。果たして紙1枚で対応できるのか。
 
プレゼンや資料でカバーすべきポイントは、著者がいうには3つある。英語の疑問詞で、What?, Why?, How?の3つに集約される。要は、それって何?、どうしてそれが必要なの?、どうやって実行するの?の3点が、相手が知りたいことだ。では、どこまでカバーしないといけないのだろうか。もしも合計で30個もカバーしないといけないなら、準備段階で挫折しそうだ。実は、紙1枚に4×4のフレームを書いて、What?, Why?, How?のそれぞれについて3つづつ書き出せば良い。それだけなら、忙しいなかでもなんとかフォローできそうだ。
 
しかし、紙1枚に書くだけで全てが上手くいくのだろうか。著者がいうには、紙1枚だからこそ、やり直しが何度でもきくのだ。こうやって、情報を紙1枚に書き出して、整理して、自分の考えをまとめる行為を繰り返すことで、思考整理のスキルは伸びるという。
 
他にも、思考整理した結果をどのようにスライドや資料にするやり方や、プレゼンでの話し方について、わかりやすくて実践しやすい手法がとりまとめられている。
今度こそ、プレゼン地獄から抜け出せそうだ。
 
 
 
 
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2020-05-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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