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あの充実した日々を取り戻したいあなたへ


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記事:中野ヤスイチ(リーディング倶楽部)
 
 
「あの充実した日々を取り戻したい」と思ったことはないだろうか。
 
いつの頃からだろうか、もう忘れてしまった。
自分の出来なさ、劣等感の中でもがき苦しみ、日々悩んでいた。
自分は何の為に、この組織に属しているのか……。
 
大学時代に一生懸命打ち込んだ部活。
 
部活の事を思い出すと、身体中から沸き起こる充実感が蘇ってくる。
これ以上の充実感を今の仕事で味わった事がほとんどない。
 
その答えを探し求めてきた。
 
もしかして、その時のメンバーが良かったから、今のメンバーが悪いんじゃないか、いやいや、もともと自分に力がないことを他人のせいにしているだけなんじゃないか。当時は学生で今は大人になったからだとか、そんな事を繰り返し考えてきた。答えの無い世界を。
 
だから、過去の余韻に浸って、成長することができない。
すべては、誰かのせいにしてしまっている自分がいるからだと。
 
そんな事を考えていたら、一冊の本に出会った。
「今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則 『ジャイアントキリング』の流儀」(仲山進也著 講談社)
 
この本を読み始めて、数ページ読んだら、もう止まなくなった。
 
それぐらい、今の僕に、今いる組織に必要な本だと強く思った。
なぜ、充実感を味わえなくなったのか、その答えがこの本に書かれていた。
 
この本は有名なサッカー漫画「ジャイアントキリング」(ツジモト著 講談社)を題材に
チームビルディングについて書かれている本である。
 
ジャイアントキリングとは、大番狂わせのことを意味しているとこの本に書かれている。
そう、どんなに弱いチームでも、強いチームに勝つことができる。
 
この本を読んで、僕が充実感を味わう事ができた時、それは個人だけで生み出したモノではないと理論的に理解する事ができた。再現する事ができるかもしれないと。
 
グループではなく、チームを作るんだって。
その事をこの本は理論的に教えてくれた。
 
大学時代、体育会系の部活、硬式庭球部に所属していた。
 
特に3年生になり、部活を運営する側、部長になった時、常にこの団体を良くするには、どうしたら良いのか、来る日も来る日も悩み苦しみ、部員全員で、どうしたら、もっと強くなれるのか、僕らの目指す団体が作れるのか、すべてを他人事ではなく、自分事として考えていた。
 
だから、言葉も強くなって、「自分で自分の限界をつくるな」って、メンバーに言っていたし、メンバー間でも言い合っていた。ただ、それに合わない部員がどんどん辞めていった。
 
今考えたら、よく分かる。ちょっと可怪しかった。いや、かなり可怪しかったに違いない。
理系の大学で、必修授業も多くあり、ただでさえ、勉学だけでも大変で、留年する人もいるくらいなのに、朝から晩まで部活に全力投球していたのだから。
 
そりゃ、辞めていく人が多くいるのも良くわかる。
大学生だから勉強しなくてはならないのは当たり前で、留年したら親が許してくれない。
 
何より、プロを目指しているメンバーでもなければ、強い人ばかりが集まった集団でもなく、中には初心者もいたのだから。
 
その部活で学んだことは、勉強したこと以上に今の僕を作っていることには間違いない。
今でも、その当時の部活のメンバーとは心で繋がっていると信じているし、なんでも言い合える関係ができている。上下関係もなく。
 
当時は、言い争ったり、喧嘩も一杯したりしたけど、お互い目指す所は常に一緒だったから。だから、どこかでお互いを信じる事ができて、チームになったんだって。
 
ただ、結果は……。ジャイアントキリングは起こせず、最後の団体戦で負けてしまった。
 
その時、部員全員が泣いていた。
言葉にすらならなかった。
 
今まで目指していたモノに、嘘はなにも無かった。
だから、悔しくて泣いた。
 
今になったら、言い訳に聞こえるかもしれないが、勝ち負けなんてどうでも良いことなんだって、あの時、心から夢中になり、日々、みんなで一つの目標に向かっていく事の大切を学ぶ事ができたんだって思う。
 
だから、その充実感をどこか、仕事でも求めてしまう。
これは、決して悪い事ではない、そう信じたい。
 
仕事になると、人それぞれで、育った環境も違えば、価値観も違う、置かれている状況も違う、そんなメンバーと一緒に一つの事を目指して、仕事をしていくことは容易ではない。とついつい逃げてしまう。
 
そんな逃げ腰の僕に勇気を与えてくれたのが、この一冊だった。
 
だから、今度こそ大学時代には、ジャイアントキリングを起こす事はできなかったけれど、仕事で、ジャイアントキリングを起こしたいと思っている。今度は今まで以上に最高のチームの一員として。
 
もし、あなたにもどこか、今の組織では何か物足入りな、仕事が楽しくないなと思ったら、
それは、チームを作るチャンスかもしれない。
 
この一冊を手に取ってみてはいかがだろうか。
 
 
 
 
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2020-05-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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