メディアグランプリ

日本酒にハマった話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:堀内晋也(ライティング・ゼミGW集中コース )
 
 
私はお酒が好きである。
お酒と言ってもビールとワインが好きで日本酒には興味がなかった。
しかし、週一でわざわざ車で隣町の酒屋に足繁く通い、日本酒を買うのが
週課になった。
 
「どんなお酒をお探しですか?」
 
初めてその酒屋に行ったときに元気な女店主が声をかけてくれた。
雑誌「dancyu」に載っていたその酒屋の記事を見かけたのが行ったきっかけだった。
 
日本酒のことはさっぱり分からなかった。
 
「日本酒はわからないのですが飲んで喉に引っかかる感じが苦手なんです」
 
その店主は、それは「酸味」を感じているのだという。
 
勧めてもらった日本酒は今では銘柄は覚えていないが、足繁く通うきっかけになる
美味しさだった。
 
地酒と呼ばれる日本酒は4合瓶サイズでも1500円〜2000円ほどする。4合は720mlである。
決して安くはないが、勧めてくれる日本酒を飲んでみるたびにびっくりすることがある。
 
味が、香りが、それぞれの銘柄ではっきりと違うのだ。
 
「そりゃそうだろう」と思うかもしれない。しかし、いままで日本酒のことなんてさっぱり分からなかった人間が、店主の言うとおりの味を素直に感じることができるのである。
 
私が日本酒を敬遠していた理由がもう一つある。
 
日本酒は少しの量でも飲むと翌朝頭痛がするのだ。
 
でも、この酒屋で勧めてくれる日本酒は、どうしてか不思議なことに翌朝の頭痛がない。
今晩はもう少し飲みたいな、と少し多めに飲んでも翌朝の頭痛がない。
 
「良いお酒は翌日に残りづらいんですよ」
 
これも店主に教えてもらった。
 
今ではすっかり私の好みも覚えてもらい、行くたびに私が飲みやすい
おすすめの日本酒を店主が教えてくれる。
 
ワインも同様だが、日本酒は香り、味、喉の引っ掛かり感が銘柄によって全く違うことが
わかってきた。
 
作り手のこだわりも様々なことがわかった。
同じ酒蔵の日本酒であっても季節や温度湿度によって作り方を変えているという。
その理由で季節によって、さまざまな種類の日本酒が同じ酒蔵から発売される。
 
有名なところでは「獺祭」や「越乃寒梅」といった銘柄がある。もちろん、それらの
有名どころも美味しい。しかし、それ以上に名の知られていない地方の地酒を選んで、
飲むのがとても楽しい。(選ぶのは店主におまかせしているのだが)
 
飲む温度によっても、味が変わってくる。
 
お燗、冷酒、常温、それぞれに合った銘柄があるし、同じ銘柄を温度を変えて飲んでみても同じ日本酒と感じられないくらい、表情を変えるのである。
 
「こんなにも奥が深いものが自分の国にあるのか!」
 
ショックだった。身近な奥深いものを今まで敬遠していたことが残念に感じた。
 
それをきっかけにインターネットで日本酒に関することを調べるようになった。
 
小さい酒蔵だが、昔からの技法で何十年と酒造を行っている酒蔵や、最新のIT技術を
駆使して温度管理を徹底して酒造を行う酒蔵など、さまざまあることがわかった。
 
きっとワインも同様なのであろう。手間をかけてブドウを育て、ワインにしているのだろう。
日本酒も米を育て、それぞれ独自のやり方で日本酒を作っていく。
 
日本酒になる米は、普段食卓で食べている米ではなく、山田錦という日本酒酒造用に
用いられる米があることも知った。
 
しかも米の精米の仕方で、日本酒の味や種類さえ変わってくるらしい。
 
これはもしかしたらワインを超える奥深さが日本酒にあるのではないか、そう思えるほど
日本酒の酒造は奥が深い。
 
日本酒を調べるにつれてもう一つ気づいたことがある。
 
瓶のジャケットがおしゃれで可愛いものが多いのだ。
日本酒といえば、オヤジ臭い味気ない瓶ラベルを容易に思いつくが、最近の地酒は凝っている。
 
桜の柄を織り交ぜたり、可愛い猫をラベルに盛り込んだりしている。
 
「ジャケ買い」が日本酒でも楽しめるのである。
 
あまりにも「ジャケット」が個性的で勧めてもらう日本酒を買うたびに、
写真を撮って残すようになった。
動物の柄など可愛いジャケットの日本酒を見かけると、行きつけの酒屋でなくても
日本酒を購入するようにさえなった。(しかし、味は自分好みでないことが多い)
 
こうなってくると実際に酒蔵を見に行ってみたい気にさえなってくる。
いつかコロナが落ち着きた頃に自分が好きになった酒造を応援に行ってみたいと思う。
 
外食するのが難しく、家飲みやオンライン飲み会を行うことが増えたと思う。
これを機に、飲むお酒の種類や銘柄の範囲を広げてみることはいかがだろうか。
「ジャケ買い」をしてみるのもおすすめである。
 
 
 
 
***
 
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2020-05-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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