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上機嫌でいこう!

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:稲垣憲治(ライティング・ゼミGW集中コース)
 
 
「楽しくなってまいりました!」
20代の会社員の頃、よく呟いていた言葉だ。
 
「おい、稲垣、ちょっと良いか」
「はい、課長何でしょうか」
課長のデスクまで行くと
「ちょっとこの資料、急ぎでまとめて欲しいんだよね。明日の会議で使いたいんだ」
「急ぎっていうのは?」
「今日中でいいよ」
「今、17時ですよね」
「ああ、2時間もあればできるだろ。俺、お客さんと打ち合わせがあって、もう出なきゃいけないんだよ。資料はデスクの上に置いといてくれればいいから」
「分かりました……」
 
自分のデスクに戻りながら、心の中でグギギギギ……、と思い始める時にすかさず小声で
「楽しくなってまいりました!」
と言ってみる。
 
すると、ちょっと気持ちが軽くなる。
どうせやらなくちゃいけないんだから。
だったら楽しくやろうぜ。
 
そう自分に言い聞かせながら、さあ、どれくらい早く仕上げられるか、自己最速記録に挑戦だ!

そうすると、2時間かかると思われた資料作りも1時間半くらいで終わるのだった。
 
昔から、自分を上機嫌モードに持っていくと、仕事のパフォーマンスが上がると経験的に感じていた。
それは、自分だけの感覚なのかなと思っていた。
けれど、それは、自分だけの感覚ではなくて、誰にでも当てはまるんだと確信したことがあった。
 
それは、2人のリーダーを観察して分かった。1人は通常不機嫌モード、もう1人は上機嫌モードだった。
 
端的にいえば、
不機嫌モードのリーダーの口癖は「何でそんなこともできないんだ!」
上機嫌モードのリーダーの口癖は「どうしたらできるようになるかな?」
 
通常業務が行われている時には、どちらのチームも同じようなパフォーマンスだった。上司の機嫌が良かろうが悪かろうが、部下はやるべきことをこなしていく。
一方は上司に怒られながら。
もう一方は見守られながら。
 
違いが出たのはトラブルになった時だ。
不機嫌モードの上司の部下はトラブルを隠そうとした。
そりゃあそうだ。
誰だって事実をそのまま伝えたら怒られると分かっているなら、伝えたくない。
トラブルを解決してから伝えようとする。
人によっては無かったことにしてしまうかもしれない。
 
事実を知らされない、つまり、知っているべき情報を知らないリーダーは、次の一手の判断を見誤る確率が高まるだろう。
裸の王様状態だ。
これは相当ヤバい。
 
上機嫌モードの上司に部下はトラブルを隠さなかった。
隠す必要がないから。
そしてトラブル対応は迅速に、的確になされた。
たとえそのリーダーが能力的にそれほど優れていなくても、すばやく正確な情報を手に入れることができるなら、次の一手の判断を見誤る確率は下がるだろう。もし見誤ったとしてもすぐに修正もできるだろう。
 
だとしたら、上機嫌モードで働くに越したことはない。
それからの私は、どのようにしたら自分を常に上機嫌モードにできるか工夫と実践をしてきた。
 
とはいえ、仕事をする中で遭遇する困難な状況や失敗、気持ちが萎えることや悲しくなることもいっぱいあるだろう。
そんな時にどうやって上機嫌モードになるか。
 
冒頭の「楽しくなってまいりました!」という言葉もそのひとつだ。
言霊とはよく言ったもので、自分のモードは口に出した言葉にかなり左右される。常にそのことを意識して、極力ネガティブなことは口にしない方が良い。
 
さらに、私には家訓にも採用している優れものの言葉がある。
それをご紹介したい。
それは
 
「人生、これエンターテイメント」だ。
 
苦しいことがあるのも、悲しいことが起こるのも当たり前。
だってエンターテイメントなんだもん。
ここから大逆転の快進撃、面白いことが次々と起こるに違いない。
 
この言葉はかなり強力に私の人生を引っ張ってきたと思う。
言葉は、何の道具もいらない。いつでもどこでも使える。
そして、非常にパワフルな上機嫌モードへの変換ツールだ。
 
言葉の次にお勧めなのは音楽の力だ。
誰でも元気・勇気・パワーをくれるお気に入りの一曲があるんじゃないだろうか?
その一曲にいつでもアクセスできるようにしておくと良い。
スマホに入れておいて、気分を上げたい時に聴くという方法が一般的だが、状況が許せば自分で歌ってしまうというのもおすすめだ。
先ほどの言葉もそうだが、自分が能動的に関わった方がモードチェンジの力が増すと思われる。
 
私は、アメリカの作曲家グローフェの「ミシシッピ組曲第4曲」冒頭部分を自分で歌ってしまう。
曲名だけで、ああ、あの曲ね、と分かる方はほぼいないと思うが、その昔、日本テレビで『アメリカ横断ウルトラクイズ』という番組があった。
少年だった私は釘付けで、その番組を見ていたものだった。
その番組で、クイズの挑戦者が勝ち抜けた時に流れていた音楽がそれだ。
一定の年齢層の方々にはそれで分かると思う。
その音楽が頭の中で鳴ると、スカッとする。次のステージに行けるんだ!って思えてしまう。
 
「チャッチャ、チャッチャラ、チャラッチャーン!」と歌う。
できれば両腕を上げて、半径50cmくらいを小躍りするように2周する。
かなりの高確率で上機嫌モードになれる。
 
さあ、あなたも今この瞬間に上機嫌モードになろうじゃないか。
上機嫌モードなあなたの方が、絶対人生を楽しむことができるから。
人生がエンターテイメントだとしたら、楽しまないのはあまりにもったいない!
 
 
 
 
***
 
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2020-05-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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