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「可愛い子には旅をさせよ」の旅とは。


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記事:吉田 真子 (ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「可愛い子には旅をさせよ」
よく耳にすることわざだ。
辞書で意味を調べると「可愛い子には旅をさせよとは、我が子が可愛いなら、親の元に置いて甘やかすことをせず、世の中の辛さや苦しみを経験させたほうがよいということ」と書いてあった。もちろん今では理解できる。
 
正直に言うと私は算数などの計算は得意だが国語は苦手だ。それは私の母も同じだ。
そしてそんな親に育てられた私がこの言葉を初めて聞いた時
「旅はしたいけどお金ないし。そして一人は面白くなさそう」
単純にそう思った。
何とも単純な脳みそだ。
 
ここで言う旅とはなんだろう。
文字通り「旅行」これはまず一つ。
「一人旅」「修学旅行」「卒業旅行」「社員旅行」「国内旅行」「海外旅行」
旅行にもいろいろある。
自分で言うのもなんだが私はまずこれらの「旅行」で人として成長することが出来た。
修学旅行・社員旅行・国内旅行はもちろんだが私の成長に一番影響を与えてくれたのが
「一人で行った海外旅行」だ。
 
「海外旅行に行けるほどお金に余裕があるっていいねぇ」
そんな嫌味を周りから言われたことがある。
一つだけ言っておくが私は決して裕福ではない。ただ海外に行きたいと決めた時からそれに向けてひたすら少しずつお金を貯めたのだ。仕事を掛け持ちしてでも。
そこまでしてでも海外に行ってみたかった。
理由は「単純に海外を見てみたかったから」だ。
 
初めて一人で行った海外旅行はイタリアだった。
英語を少し話せるだけで妙に自信のあった私は不安の一つも感じていなかった。
でもその自信も飛行機に乗った後に簡単に打ち砕かれた。
機内でガイドブックを読んで私はようやく気付いた。
「イタリアは英語ではなくイタリア語だ」と。
今考えると当たり前だ。
そして一気に言葉が不安になり挨拶だけでもと必死にイタリア語を覚えてはみたがさっぱり使えなかった。そして開き直った私はどこに行ってもひたすら現地の人や観光客の方に会うたびに英語で話しかけた。
 
「写真を撮ってもらえませんか?」と。
 
人生初の海外での一人旅。出来るだけ多くの写真を撮りたかった。その写真には自分自身も入りたかった。ただ一人。当時自撮り棒もなかった。
だから私は話しかけた。たくさんの人に。
こんなに自分から人に話しかけたのは初めてだった。
そしてそんな私にたくさんの方がやさしく対応してくれた。本当にうれしかった。
 
そしてもう一つの旅。
それは生きていく上での「経験」だ。
 
学生時代私はいじめを受けた。
一番印象に残っているいじめは高校2年生の時だ。当時携帯電話こそあったものの今みたいにSNSはなかったのでいじめはとてもダイレクトなものだった。
物がなくなったり、仲が良かったはずの子たちと交換したものがある朝机に全部返却されていたり。なにかあれば必ず私のせい。仲間外れは当たり前。
 
「死ねばいいのに」
 
これは日常茶飯事だった。
何をされても言われても原因はさっぱりわからなかったが進級してクラスが変わるまでいじめは続いた。
 
でも私は乗り越えた。どんなに辛くても。
 
もう一つつらい経験をした。
それはお金がまつわることだ。
 
社会人になってすぐの頃の私は毎月の支払などは無く好きなようにお金が使えた。
買い物、遊びなんにでも。
お金の勉強をしてこなかった私はお金の使い方がわからず毎回残さず使い切っていた。
ありったけのお金を使い切る私がクレジットカードまで手に入れてしまった。
その後どうなったかは簡単に想像出来るだろう。
実家暮らしだったにもかかわらず生活費が完全に火の車になった。
仕事をいくつも掛け持ちし数年かけてようやく火の車状態から脱出できた。
この経験のおかげで私はお金の使い方の勉強が出来、貯金も出来るようになった。
 
これらの「旅行」や「経験」を通して私は大きく3つのことが成長したと確信できる。
 
1つ、自分から話しかけてみること。
2つ、自分を客観視してみること。
3つ、何のためにお金を使っているのか、または貯めているのか考えること。
 
これらが出来るようになったからと言って立派な大人になったわけではないが少なくとも自分自身を客観的に見直すことが出来るようになったきっかけではあった。
 
そして最後にもう一つ成長したことがある。
それは私の母親だ。
大人になって分かったことだが、母は私を自身の思った通りに成長させ高校卒業後は就職させ結婚という流れをしてほしかったらしい。
だが私はそれを自ら抜け出した。
過保護ではないが過干渉の母はよく私の私生活に干渉してきた。
私のことを心配してのことだったらしいが過度な干渉に耐えきれずよくケンカになった。
 
当時のことを振り返って気づいたことは「母は子離れ出来ていなかった」ということだ。
 
だが現在はどうだろう。
親元を離れて生活してもお金の問題も起こさず、自分からいろんな方に話しかけコミュニケーションをはかり知人も増え、何かあっても客観的に見て問題を解決している私を見てか今では全く干渉しなくなった。
 
そう、母も「子離れ」という点で成長出来たのだ。
 
「可愛い子には旅をさせよ」
言葉通り旅でもいい、どんな小さい経験でもいい。まずは信じて子供にはいろいろ経験させてほしい。そして親が協力的でない時は自らいろいろ経験しに行ってほしい。勉強するもよし、旅行するもよし、起業するもよし。
とにかく旅という名の経験をし続けてほしい。
 
それはいつしか可愛い子だけでなく大切な親への「旅」にもなるのだから。
 
 
 
 
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2020-05-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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