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グロウス・パッション


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:住山鈴香(ライティング・ゼミ 通信限定コース)
 
 
「好きなことを仕事にしよう」
好きなことは、好きだから楽しく、苦もなくどんどんやり続けられる。気づいたらそれが仕事になっていた。
 
一度は耳にしたことがあるフレーズではないだろうか?
私は、この言葉に翻弄されていた。なぜなら、好きなことが分からないからだ。自分は何が好きで、何がしたいのだろう。ここ3年ぐらい、なんとなくすっきりしない気持ちを抱いたままの状態が続いている。
 
そんなある日、オリエンタルラジオのあっちゃん(中田敦彦さん)のYouTube大学を見ていた時にハッとさせられた。あっちゃんのYouTube大学は、社会経済・歴史・文学・アニメなど幅広いジャンルを分かりやすく解説してくれている人気のチャンネルだ。
 
その日、私が見た内容は「科学的な適職」という本の解説だった。
その中で「好きを仕事にしようという仕事選びは幻想」という言葉が出てきた。あっちゃんはそれを次のように解説してくれた。情熱(好き)があるから努力できるのではなく、努力があるから情熱を生んでいく。時間をかけてやったものが気持ちの強さを生む。
心理学で情熱のあり方に「グロウス・パッション」という考え方があるそうだ。注いだリソースの量が情熱を生むという考え方だ。
 
その事例を聞きながら、夫のことを思った。
 
夫は新卒でアパレルに入社したのだが、自分が全く希望しないブランドの部署に配属された。入社早々にモチベーションが下がりきった。それに加え、帰りは毎日終電となるような過酷な状況。担当ブランドが全く好きになれそうもなく、配属後3日で辞めると先輩に言い出したほどだった。しかし、先輩に引き止められたことで、もう少し頑張ってみることにした。
続けると決めたからには、夫は、仕事を覚え、与えられたことを確実にこなしていった。
そのうち、ブランドの商品計画を任せるようになり、プレゼンの資料を作ることが多くなった。彼のプレゼンの資料作りは、毎日の残業はもちろん、土日もそのために出勤していたぐらいだ。私が「そこまでやっても誰もそんな細かいところまで見てないよ」と言っても耳をかさず、考えに考え抜き、何度も作り直し、こだわりにこだわり抜いたものをいつも作っていた。その資料にかけた時間と努力は彼の自信となり、いつもプレゼンはとても評価されていたようだ。それだけでなく、全く好きでなかったブランドのこともとても大切に想うようになり、部署内で一番ブランドに情熱を持つようになっていた。そして、部署内の誰もが彼に頼り、相談するほど、いつの間にかそのブランドにいなくてはならない存在になっていた。そして、今でもその当時のことを夫は「誰よりもブランドのことを考えていた自信がある」と話すぐらいだ。まさに、注いだリソース(努力)の量が情熱を生んだということだろう。
 
そういえば、前職の私も同じだ。私はアパレル販売員をしていた。
自分の大好きなショプでの仕事は楽しかった。ある時、店長を任されることになった。店長はクレーム対応や、お店の管理やメンバーの教育もあり、嫌で嫌で仕方がなかった。全く店長に興味がなく、できれば一販売員のまま、そっとしておいて欲しかったぐらいだ。
ところが、店長として、教育や店の運営を積み重ねていくと、メンバー1人1人に仲間としての興味と愛情を持つようになり、業務としてこなしていた店長業務がそのうち、メンバーみんなが楽しく働けるように、お客様にもっと満足してもらえるように、そうすることで売り上げがとれるようにと、どんどんのめり込み、やればやるほど楽しくなり、気づいたら店長として情熱を持ち、店長の仕事も大好きになっていた。
それだけではなく、最初は嫌だった店長という役職が好きと思える頃には、私のマネージメントという才能が開花していた。自己評価に過ぎないが、実は密かに私は自分が全社で1番の店長だと思っていた。口に出していうことはなかったが、それぐらい自分の店長としてのマネージメント力に自信があった。まさに、時間をかけてやったものが気持ちの強さを生み、成果にもつながっていたのだ。
 
「好きを仕事にするのは幻想」
好きを探し、好きなことで何かをやらないといけない思い込み、苦しんでいた私だったが、この言葉で解放された。
私は、必死にやることで自分の情熱と好きを生み出すことを、すでに経験済みだった。
嫌いなことを我慢してやる必要はないが、与えられていることや目の前のことをとことんやってみよう。その先に情熱や好きがあるかもしれない。
となると、まさに、このライティング・ゼミだ。やってみたいと思って始めたが、好きで書いているわけではない。正直書くことが苦しい時の方が多い。書き続けることで書くことに情熱が持てた時、きっとライティングが好きになっているだろう。
 
あっちゃんのYouTube大学を見終わった後に、私はすぐに、取り上げられていた「科学的な適職」をAmazonでカートに入れた。
 
 
 
 
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2020-06-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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