メディアグランプリ

美しさの秘訣に気づいた日


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:三谷 智子(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
私は写真を撮られるのが、苦手だった。正確に言うと、自分の写った写真を見るのが、イヤだった。なぜかというと、写真に写った私が、少しも可愛くないからだ。
自分評価のデータだが、写真に写った私よりも、実物の方が良い。実物通りに写真へおさまったことなど、数えられるくらいだった。
美しく写ろうと思って、試行錯誤したこともある。顎をひいて、頬を引き上げるようにして笑い、少し斜めの角度になって、等々。色々な工夫を凝らして、写ってみた。
結果は「私は緊張しています」とたすき掛けをしたいくらい、ぎこちない笑みを浮かべて写っている私がいた。やっぱり写真は苦手だとお手上げ状態だった。
 
そんな私が、天狼院書店が企画する「秘めフォト」へ参加した。ネットに掲載されているモデルさんたちの美しい写真、秘めフォトについて説明されている文章。読み進めるほど、心が躍った。もしかしたら私も美しく撮れちゃうかも。期待を込めて、申し込むことにした。
 
私は京都の天狼院書店にて、撮影してもらった。2020年6月20日のことである。
最初に店長の池田さんから、諸注意などの説明があった。続いて天狼院店主で、今回撮影して下さる三浦さんから、秘めフォト全体の説明があった。過去に撮影された方の写真を拝見したり、その方にまつわるエピソードの数々を伺った。私は過去に撮影された方の写真に見入っていた。
 
三浦さんからの説明の中で、印象に残った言葉があった。
「背中には、その人の人生が表れてくるから」
この言葉を聞いた時、何気なくではあったが、私は思った。
「よし。このままの私で写ろう。私の人生であったことを表そう」
今回の撮影会の間中、まさか自分へ何回も声掛けする言葉になろうとは、思いもしなかった。
当初の目論見の、「美しい自分を撮ってもらおう」はどこかへいってしまってた。
 
撮影が始まった。撮影されている三浦さんはじめ、多くの方が「いいよ。いいよ」と声を発して下さる。
これが世に言う、モデルの気持ちを盛り上げるための声掛けかー。
本当に私はイイのだろうか。訝しむ心が湧いた。そんな訳あるまい。いいよを否定する気持ちが湧いた。本当は良くないのに、勘違い野郎になっちゃう自分だったら恥ずかしいな。次々と「いいよ」に抵抗する気持ちが浮かんできた。
自分の中で、「勘違い野郎」という言葉まで浮かんできたとき、ふと思った。勘違い野郎でも、いいんじゃないか。「いいよ」の声に騙されたとて、いいんじゃないか。この非日常を楽しんだとて、いいんじゃないか。むしろ楽しむためにやってきた。カッコつけず、戸惑う気持ちもそのままに、「いいよ」の声にイッチョ乗せられてみよう。乗っちゃた自分を味わおう。いつも通りの、ぎこちない笑みを浮かべてもいい。それもありのままの私。三浦さんの写真におさめてもらおうと思った。あっという間に、1パターン目の撮影は終わった。
 
次に撮影のシチュエーションも、衣装も変えて、再び撮影して頂いた。
その際、「憂いを浮かべた表情をして」、と三浦さんがおっしゃった。
私は今日にいたるまでの2年半、色んなことがあった。母の看病、死、支えてくれてると私だけが思い込んでた痛すぎる失恋、自分の卵巣の病気。私の生きた人生の中で、ぎゅっと濃縮した、刺激の強い期間だった。走馬灯のようによぎった。
私の人生、まさかの色んなことがあったよ。出来事それぞれを誇るでもなく、惨めになるでもなく。ただあったと受け止めて、今ここに立ってる自分がいる。思い出すだけで、しっちゃかめっちゃかにしばしばなってきた。
写真撮影をされている最中だが、出来事をフラットに受け止めている自分に驚いた。
このフラットに受け止めている瞬間の自分を、写真におさめてもらいたいと思った。出来事が出来事なだけに、自然と表情は憂いを浮かべたものになっていたようだ。
 
撮影の中ほどにて、驚いた声掛けもあった。
「かっこいい」
私は身長が152センチと小柄だ。華奢な体型だ。かっこいいと言われたことは、今まで一度もない。気持ちも乗ってきて、堂々とありのままの自分をおさめて欲しい。しっかりした気持ちになっていた。胸を張った、背筋の伸びた姿勢になっていた。ゆえにカッコよかったのかもしれない。
 
納品された自分の写真を見て、驚いた。私が美しいのだ。説明を聞くうちに、すっぽり抜け落ちたはずの、「美しい自分を撮ってもらう」が戻ってきていた。
今まで見たこともない表情をしている、自分が写っていた。
 
良いものだけを選りすぐって、私は今まであろうとしていた。
歪だと排除しようとしたものも含め、ありのままにあること。それこそが、世間に合わせた美しさではなく、私らしい美しさに繋がっていたことに気づかされた。
驕るでもなく、蔑むでもなく、ただあること。そのことを自分の心でストンと納得したとき、もっとも自分らしく輝く美しさを放っていることを知る機会となった。
 
 

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2020-06-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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