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未来のために現状を知る


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:伊藤慎悟(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)」
 
 
会社を経営していると、経営者は「事業計画」を立てることが必要になります。
「事業計画」とは、会社が将来に向かうための羅針盤のようなものです。
私自身も経営コンサルタントとして、セミナーや経営相談の仕事を行う中で、事業計画の作り方を教えたり、「事業計画」の中身の相談に応じてきました。
 
「事業計画」を作成するステップは、大きく3つあります。
 
①現状分析
②方向性の決定
③具体的施策の決定
 
まずは自社の現状をしっかりと分析した上で(①)、今後の方向性を見定め(②)、その方向性を踏まえた具対策を決める(③)といった流れです。
 
この「事業計画」を作成するステップの中で、一番大事だと言われるのが、最初の「現状分析」です。
 
「三国志」に出てくる『彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず』という有名な言葉も、まず「現状分析」が大事であることを語っているのだと思います。
 
私がセミナーなどで、この「事業計画」の流れを説明する際には、『健康』を例にして、つぎのような説明しています。
 
企業における「現状分析」は、我々の「健康診断」と同じです。
お医者さんは、患者さんを診もしないで、あれやれ、これやれなどと言ったりはしないですよね。まずは検査をしたり、問診をした上で、今後の治療方法について考えてくれます。治療の方向性が決まれば、その上で具体的に何をしたらいいか指示してくれると思います。例えば、食事一つをとっても、体重を減らすための食事内容や運動方法と、筋肉をつけるための、食事内容や運動方法では異なります。こうした一連の流れを経て、健康になるための計画が出来上がります。
といった具合です。
 
よくテレビの情報番組などで、「あの食事や運動が良い」と紹介されると、すぐに飛びついてしまうこともあると思いますが、みんながみんな同じような効果が見られないのが実際です。
 
私から見ればあれは当然のように思います。
あれは事業計画で言う「③具体的施策」に飛びついている状況だからです。
本当は一人ひとり現状や方向性が異なるはずなので、たまたま、その食事や運動がその人の方向性に合っていればよいですが、そういう場合のほうが少ないので、効果が出る人とそうでない人に分かれるのは当たり前だと思います。
 
話を「経営」に戻しますが、会社を経営する上でも、現状をよく分析している企業の方が、打ち出す方向性や具対策が有効であり、結果が伴う可能性が高くなるのも当然のように思います。
 
しかし、日本の99.7%を占める中小企業では、事業計画を作成している事業者も30%くらいと言われていますから、単純計算では、「現状分析」をしている会社も30%くらいと推測できます。
このような理由としては、中小企業の場合、大企業と違って、調査を専門にする部署がなかったり、規模の小さな事業所では、経営者自身が現場で働いているので、日々の仕事に追われ、会社の現状を振り返る機会を持つことが出来ないからではないかと思います。
 
こうした状況を考えると、多くの中小企業は、きちんと「健康診断」をしていない状況で、今後の方向性や具体策を実行していると言えなくもありません。それではなかなか世の中の実態に即した対応が出来てないのではないでしょうか。
 
「現状分析」というと何だかとても大げさに感じてしまいますが、私が中小企業の経営者に対して思うことは、自社の現在の状況や、世の中の動きや流れをよく知ろうとする姿勢です。
 
自社の現状はどうなっているのか、お客様や取引先が何を望んでいるのか、業界や市場はどう動いているのかなど、世の中の動きを、自ら、見たり、感じていなければ、自社が取るべき方向性や具対策も場当たり的になってしまうのは前述のとおりです。
 
毎日、体重計に乗っている人と、半年に1回しか乗らない人とでは、どちらが自分の変化に敏感であるかは明白です。
 
また、新型コロナウイルス対策では、たくさんの企業やお店がいろいろな具体策を出していましたが、マスクの製作1つをとっても、マスクが不足している現状や予測に基づいた取り組みだったと言えます。
 
変化を見て感じる習慣がある人は、おのずと対応も出来ていけるのです。
 
先日、県内で110年続く老舗和菓子店で、7月から2,000円以上、ご購入のお客様に、先着で「エコバック」をプレゼントする取り組みを始めました。
 
なぜ、この和菓子店は、7月からこの催しを始めたのか、お分かりになりますでしょうか?
 
そうです、スーパーやコンビニで「レジ袋有料化」が始まったからです。
 
レジ袋が有料化になることは、以前から新聞やテレビで報道されていたので、多くの企業や国民が知っていたことだと思いますが、この和菓子店が行った取り組みは、まさに、この世の中の動きを自店の販売促進策として活かしたものでした。
きっと、エコバックのデザインや印刷などを考えると、数か月前から準備をしていたことでしょう。
この和菓子店が、「レジ袋有料化」という世の中の動きを知っていたからこそ出来た取り組みです
 
『彼を知り、己を知れば、百戦殆うからず』
 
自分の好き嫌いに関わらず、世の中の動きや流れを知り、感じ、考えることが、「事業計画」を作る際にも、長く経営を継続して行くにも、不可欠であることは、数千年経っても変わらない「真理」なのでしょう。
 
 
 
 
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2020-07-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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