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コロナ禍の自粛期間は、長い一人旅のようだ


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記事:森本 雄大(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
「ごめん、コロナ怖いから今回はご遠慮するわ……」
今日もまた、友達の誘いを断った。
 
普段なら即答で了承するところだが、断らざるを得ない。それもそのはず、今世の中は、コロナウイルスという未知のウイルスが蔓延している。
ニュースでは日々感染情報が流れ、経済も下向き。思うとおりに行動ができない。
自粛警察なる言葉も流行り、嫌でも人目を気にして生活してしまう。皆、日常に違和感を感じて生活していることだろう。
 
僕は以前から、人の目を気にする性格であった。
何か発言をしたり、行動した後も人からどう思われるかを気にしてしまう。
きっと、コロナ禍に自粛を選ぶのも、義務感よりも世間体を気にしてのところもあるのだろう。そんな自分を変えたくても、なかなか変えることができなかった。
 
コロナが蔓延してしまい、僕は友達の誘いを断るたび、何かを失っていくような気持ちになった。
友達との関係、楽しい時間、今までできていたこと。日常が崩壊していく気がした。
気づくと一人の時間が増え、自分と向き合う時間が自然と増えていった。
断って去るような友達は本当の友達ではない。そう言い聞かせながらも、寂しさと不安が拭えない。自分の人生のあり方に、漠然とした疑問を感じた。
 
ネガティブな気持ちと戦う中、ふと思い立つ。
「自分が本当に、楽しめることって何だろう?」
「今までの日常の、何が楽しかったんだろう?」
考え始めると、止まらなくなった。
自分の中の何かを取り戻したい。そう思った。
そう思ったとき、僕の自分探しの旅は始まっていた。
 
回想を巡らせると、僕は大学時代を思い出していた。まだ記憶は鮮明だ。
 
当時の僕は、明らかに友達と揉めていた。
大学では、サークルや就職活動に夢中になるあまり、クラスの仲良しグループの集まりに顔を出さなくなった。一度や二度ならよかったが、繰り返してしまう。そんな中、気づくと友達との距離は離れていた。
僕は昔から、熱中できることに取り組んでいる時間が幸せであり、人間関係を二の次にしてしまう傾向があった。そんな経験から、自分の中で人間関係の優先順位を意図的に上げるようになり、今では「人に誘われたから」という理由でプライベートを過ごすことも多くなった。
人に会うのは楽しい。けれども、自分の本当に大切なことがわからない。
 
今の仕事を選んだ時も、「多くの人とと関わり成長したい」という思いから営業職を選んだ。
自分の中で、人との関係というのは大きなテーマであり課題であったのだろう。
会社は好きだけれど、仕事内容が好きになれない実感は前々から感じていた。
このままでは、自分らしく生きることができない。
このまま何年も続けて、本当にいいのかという思いが沸き上がる。
 
もっと、自分の思うように生きてもいいのではないだろうか。
もっと、自分の好きなことに夢中になってもいいのではないだろうか。
そんな自分への問いが頭を駆け巡る。
 
ふと意識を戻すと、僕は自宅の机に座り、ノートと向き合っていた。
自分の中で沸き上がる思いを整理せずにはいられなかったのだ。
 
まず、ノートに今の自分の構成要素を書き出す。
仕事、趣味、友人関係など、洗いざらいに書き綴った。
 
よく見ると、本当は好きでないのに続けていることも多いことに気づく。
運動、ギター、仕事等、いろいろなものが出てきた。
 
人生一度きりなのだから、自分の好きなことに時間を使ったほうがいい。
だから自分一人になったとき、充実感がない。自分に残ったものに、納得感がないのだ。
そう思った僕は、好きでないものを捨て、好きなもので自分を満たしてみることにした。
一人でやって楽しいことが、本当の意味での「好きなこと」なのではないかと思った。
人間関係はまた別の視点で考えたほうが、人生楽しそうだ。
いかに自分が他人を気にし、人に合わせて生活しているかを痛感した。
 
自分の本当に好きなことで人生を満たせている人はどれほどいるだろう。
それができる人は、きっと自分に正直な人だ。
これからはもっと正直に生きなくてはと自分に誓った。
 
ライティングゼミを始めてみたり、転職活動を開始したりと、僕は人生の舵を切り始めた。コロナ禍と騒がれているが、今がタイミングだと思っている。
 
自分の好きは自分の本心で決める。コロナ禍での一人の時間がそれに気づかせてくれた。自分にとっては、自分探しの長い一人旅のような時間だ。
まだまだ人生という長い旅路は終わらない。ただ、コロナの終息を一つの旅の区切りとするならば、きっと今よりも良い方向に向かえているはずだ。
そう思うと、この自粛期間も悪くない。
自分探しの旅に、皆さんも出かけてはいかがだろうか。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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