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人生を変えるクローゼットの中身とは?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:おおつかよ (ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「片付けたい!」
 
クローゼットを開けるたびに、そう思っていませんか?
 
隙間がないほどに詰め込まれたハンガーラック、ぎゅうぎゅうの引き出し、あふれる小物ケース、無造作に積まれたバッグたち。
 
モノは沢山あるのに、着る服がない! と思ってしまうのはどうしてでしょうか。
 
私は長い間ファッション業界で仕事をしているので、服や雑貨、アクセサリーの所有数は多い方かもしれません。それでも時々、着る服がない! と感じてしまうのです。
 
昨年、我が家は引っ越しをしました。その準備でなるべくモノを減らそうと数ヶ月かけて断捨離を行いました。洗面所からスタートして、リビング、キッチン、納戸など取り組みました。引っ越しした後も精査し続け、「買い足しせずに入れ替える」の精神でモノを増やさないように努めています。
 
それでも、ずっと見て見ぬフリをしてきたところがあります。それがクローゼットです。
 
引っ越しの時に減らすこともできたのですが、家の中で一番大掛かりになるのが分かっていたので、とりあえず全部を新居に持ってきました。
 
コロナの影響で巣篭もりが余儀なくれた時でも、クローゼットは見ぬフリを貫きました。
 
秋になり、私は気分が落ち込むことが多くなりました。仕事でつまづいたり、人間関係がこじれたり、上手くいかないことが増えたのです。
 
このタイミングでふと、「クローゼットの断捨離に取り組もう!」と思い立ちました。
 
まず、「好きなもの」、「便利なもの」、「必要ないもの」を仕分けしながらクローゼットの外へ。「必要ないもの」はすぐに処分することにし、状態が良いものはリユースへ持っていくことにしました。
 
次に「好きなもの」。好きだけど、傷みや汚れがひどいものは処分するしかありませんでした。好きなものなので、ほとんど減りません。
 
若い時にどうしても欲しくて頑張って買ったコートやジャケット。手に取ると、それを着ていたころの記憶が一瞬で蘇ってきました。「たいへんだったけど楽しかったな。あの時の同僚たちは元気かな?」一番多忙な時にいつも着ていたブランドもののロングカーディガン。「またあの頃みたいに頑張りたいな」
 
好きなものはすべてが思い出の塊だと気付きました。着なくても、まだ保管しておきたい服たち。それは良い思い出としてまだ胸の内に留めておきたい想いなんだなと。クローゼットの肥やしだとしても、もう少し持っていることにしました。
 
最後に「便利なもの」に取り掛かりました。これが一番厄介です。好きかと聞かれればそうでもないけど、「便利」に使えるというもの。デザインがイマイチだけど暖かくて冬に重宝するとか、サイズが合わないけれどコーディネートしやすいから騙しだまし使っているとか。
 
なので「便利なもの」の中から、まず「そんなに好きじゃない」ものを選び出すことにしました。選び出されたものは、「そんなに好きじゃない」のに「便利」だから一緒にいるというもの。
 
「それって恋愛にもあるじゃない? 妥協、じゃん!」
 
完璧じゃないけどまあいいか、という妥協の考え方が自分にこんなに染みついていたなんて! それがモノ選びと使い方に表れていたことに、今、気づかされました。
 
「妥協する人生なんていやだ!」
 
そうならないために、どうすればいいのだろう? 「便利なもの=妥協しているもの」を止めて気に入ったものだけにしてしまったらスッキリするんじゃないだろうか?
 
好きなものだけに絞るというのは、実際はとても難しいことです。でも、そのくらい潔い人生を送ることができたらどんなに素晴らしいでしょう。
 
クローゼットの断捨離で、古いもの、着ないもの、便利なだけで好きじゃないものを見切っていくのは、心の整理整頓だと思いました。買ったころの気持ちを思い出したり、知らず知らずのうちに身に付いてしまった自分に潜む考え方に気づいたり、これからどうしたいと感じているのかに気付くことができたり。
 
クローゼットと向き合うことは自分と向き合うこと。
 
家の中を断捨離してきましたが、クローゼットは他の場所とは違っていました。クローゼットの中にあるものは家の外に出るもので、私たちを一日中包んでくれるもの。そしてコミュニケーションの要素でもあります。
 
だから、できるだけ気持ちの良いものに包まれていたいと思います。クローゼットが好きなもので満たされれば、私たちの気持ちも満たされている、そんな連鎖が生まれるように思います。
 
気分が落ち込みがちだった私の気持ちは、クローゼットの中が整うにしたがって少しずつ晴れてきました。大好きなものを身に付けられるとウキウキ感の平均値が上がっていくのですね。
 
いつ見ても好きなものに溢れているクローゼット。明日からは「着る服がない!」なんて嘆くことがきっとなくなって、満たされた気持ちで毎日を過ごせるようになると信じています。
 
 
 
 
***
 
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2020-11-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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