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メディアグランプリ

今までのように読書が出来なくなった理由~天狼院書店はなんてことをしてくれたんだ~


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:能勢 拓人(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
ライティング・ゼミが始まって1ヶ月半。なぜか読書をしていても、以前のように物語がスッと頭に入ってこなくなってしまった。これは困った。だって、京都から大阪までの通勤時間1時間半は、毎日読書で時間を潰していたから。大切な読書の時間だったのに……。
天狼院書店はなんてことをしてくれたんだ!
 
ライティング・ゼミを知ったのはフェイスブックの広告だった。仕事でメールやマニュアル作成など、文章を考えるのが苦手で、悩みの種の一つだった。少しでも悩みを解消できればなんて、淡い期待を抱いて天狼院書店に足を運んだ。店頭に置いてあったチラシを手にすると、店長さんが声をかけてくれた。毎週の課題提出の話を聞いて、少したじろいでしまったのだが、
「課題は毎週提出する方が理想ですけど、そうでなくても構いません」
と、笑顔でそう教えてくれた。だから、半月も経つと、課題のことはすっかり頭から抜け落ちていた。
 
ゼミ初回当日。席に置かれている資料を見て、課題提出について思い出した。この時点では、気まぐれでもいいから出せる時に出そうなんて、軽い気持ちで考えていた。
ただ、初回に提出しなければ、ずっと出さない気はしていた。1回目は必ず出そうと受講中に決意した。
 
1回目を無事に提出すると、2回目も、3回目もと、フィードバックを求めて提出するようになった。
そこから1カ月半。まだまだ課題提出は続くけれど、今日はライティングのことは忘れて、読書をするつもりで喫茶店に入った。ケーキセットを注文し、読書を始める。
 
なんでだろう。本の内容が頭に入ってこない。
 
しばらく本を閉じたり開いたりしていると、注文していたケーキとコーヒーが席に届いた。少し落ち着こう。ちなみに今日選んだケーキは、焼きバナナのタルト。温めたバナナはうまい。タルトの上には珍しく、ゼラチン状のもの(ジュレ?)が乗っている。このジュレの必要性が僕には分からない。なんて、心の中でスイーツ評論家を気取りながら食べ始める。
そこで、料理人やパティシエって、料理やお菓子を分析するのが好きだよねと思い出した。
 
僕は食べるのが好きだけど、アルコールはほとんど飲めない。料理もあまりしない。だから、友人や同僚と食事をしても、ひたすら食べる。食べる専門だ。そんな僕の周りには、幸いなことに料理人やパティシエの友人が増えた。
料理人やパティシエたちとご飯を食べに行くと不思議な行動をとり始める。中身を分析し始めるのだ。例えばケーキを食べる時、まず真ん中で切って、どんな層になっているのかを確認する。ムースの真ん中はソースがあって下はタルトで……。その後、層ごとにスプーンやフォークを入れる。
そんなことをしていると美味しく食事ができないのではないか? 料理人ほど舌が肥えていなくて、僕は幸せなのかもしれないと、内心いつも感じていた。素材を気にせず、ただ料理が美味しいと感じている方が幸せなんじゃないかと。
だから僕は、彼らの横で「美味しいね」なんて言っているだけだったんだけど。
 
そうか、読書だって同じはずだったんだ。ただ面白いと思えればそれで良いと思っていたはずだ。でも、ライティングを初めて、料理人がお店の料理を細かく調べたがるのと同じで、文章が気になって仕方ないのだ。
この時初めて、作り手の気持ちを知ってしまった。
ライティングも結局、文章を作ること。ライティングをすることで、作る側を覗いてしまったのだ。
 
毎週必死で書いていると、どうしても他の受講生の投稿が気になってしまう。見ていると、次々に吸い込まれるような文章が投稿される。何が違うんだろう? どうしてこんなに面白いんだろう? と、考える日々が始まった。
それでも、ライティングが読書に影響するなんて、考えてもみなかった。けれど、他の人の文章を参考にする癖が知らぬ間についてしまっていたのだろう。本を開いても、どんな書き出しか、どんな形容詞や接続語を使っているのか、なぜ主人公はこんな話し方をしているのか、気になって仕方がない。前に進まなくなってしまったのだ。
 
料理人たちもこんな風に料理にのめりこんでいくものなのだろうか。作る側は恐ろしい。たった1カ月半でこんなにも見え方が変わるなんて。
 
さらに恐ろしいことに気が付いた。
今後、心から小説を楽しめる日が来るのだろうか。全16回の課題が終わる頃には、自分がどうなっているのだろうか。この不安は解消されるのだろうか。
 
怖い。
でも、ちょっとワクワクもしている。
天狼院書店はホントに、なんてことをしてくれたんだろう……
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 


 
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2020-12-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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