両手に花？ スマートウォッチ２本持ちはいかがですか
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記事：安光伸江（ライティング・ゼミ特講）
かれこれ3年ほど、スマートウォッチを使っている。
長年、腕時計はしていなかった。時間を見るのはケータイやスマホ。別に不便はないと思っていた。
だけど Apple Watchという高級スマートウォッチが発売されたのに興味を持った。iPhoneと同期して、通知も来て、万歩計にもなるという。折しも乳がんの主治医から脂肪肝気味だと指摘され、歩くのを勧められていたのだ。
万歩計がわりにスマートウォッチ。
いいかもしれない。
そう思ったのだけど、Apple Watchは高かった。それに、運動を記録するフィットネストラッカーとしての機能は、fitbitというところの製品の方がいいという話も聞いた。そこでその年はfitbit Charge2 という細身のトラッカーを買った。通知はうまく使えなかったけど、歩数や心拍数がわかって楽しかった。
翌年やはり fitbit の Versa（バーサ）という、ちょっと見た目がApple Watchなスマートウォッチを買ってみた。今度は画面がカラーになり、いろんな通知が来るようになった。LINEで来たかメッセンジャーか、あるいはGmailか、アイコンの色が違うからすぐわかる。しかもApple Watchより安い。あまり詳しくない人には「それ、Apple Watchですか？」と聞かれるのもちょっと誇らしい。「fitbitっていって、お値段半分なんですよ」と説明するのが常だった。
その後１年半くらいして、fitbit Charge4 というまた細身のトラッカーに買い換えた。今度はモノクロで、通知の文字数が少なくて前より不便になった。だけどGPSが本体についたからその点ではおもしろかった。事前にiPhoneとつなげなくてもウォーキングの形跡が地図に残されるのだ。
fitbit のスマートウォッチでは睡眠の記録もとってくれるのがいい。iPhoneでもAndroidでも同期できて、パソコンからでも記録が見られる。最初にcharge2を買う前からアプリをダウンロードしてしまったので、ずっとこれを使うつもりだった。
のだけど
2020年秋、Apple Watch SE という廉価版がでた！ Apple Watchのいいところは、転倒検出機能があって、ばた～んと激しく倒れて1分動きがないと自動で救急に連絡してくれるところだ。そして緊急連絡先に登録しておいたところに位置情報つきでメッセージを送ってくれる。これはいい、と、兄と従姉と叔父のところに連絡が行くようにしてみた。救急電話をかけてもらうために、データ専用だったiPhoneの格安SIMを音声対応のに換えた。そしてApple Watch SEが、fitbitの最新版 Sense というのとほぼ同額で買えるというのが背中を押した。
ついに念願のApple Watchをゲット！
問題は、買ってからまだ1年たってない fitbit Charge4 をどうするか、ということだった。睡眠トラッカーとしての機能は、Apple Watchよりfitbitの方がいい気がする。それにずっと歩数などの記録をとっているのも捨てがたい。電池の持ちもいい。
どうしようかなぁ
考えた末、左手にApple Watch、右手にfitbit Charge4をつけることにした。Charge4のベルトを買い換えて、Apple Watchとほぼ同色・同質のものにしてみた。腕時計を２本つけるなんてバカかな～、とも思ったけど、つけてみたらそんなに違和感はなかった。
Apple Watchは毎日充電しないといけなくて、fitbitは数日に一回でいい。どちらも防水機能があるのでシャワーする時もつけていられる。特にApple Watchは転倒検出機能が目当てで買ったから、シャワーの時はつけておきたい。だって一人暮らしで倒れる危険があるといったら、夜中に目覚めた時とかお風呂の時とかが多いでしょ？ だから寝る時にもシャワーの時にもApple Watchは必ずしておく。前はシャワーの間だけ fitbit を短時間充電すればすんでいたけど、今は両方つけて入る。ちゃんと目覚めて、しばらくは倒れないな、と自信がもてたタイミングを狙ってApple Watchの充電をする。
そんな使い方をしていたら、両方のいいところが味わえるようになった。
Apple Watchは、iPhoneのヘルスケアアプリと連携してくれる。これでも睡眠の記録はとっているようだ。それと「睡眠」の時刻を設定しておくと、朝起きる時に目覚ましをかけてくれて、その音楽がなんとも案配がいい。今年の２月24日から毎朝ラジオ体操をしているのだけど、6時25分に目覚ましをかけて、5分まどろんで、タイマーで鳴り出すラジオ体操の音楽で起きるのが日課だ。
fitbitにも目覚ましはある。これがまた優れもので、時刻を設定しておくと、その時刻の近辺で「眠りの浅くなったのを見計らって」バイブレーションで起こしてくれるのだ。心拍数をずっと見ているからそれでわかるらしい。これは捨てがたい。睡眠トラッカーとしての機能も、Apple Watchより優れている気がする。
そんなわけで２本使いが定番になってしまった。今からスマートウォッチを買う人にどっちを勧めるか、と聞かれたら、Androidスマホの人ならfitbit、iPhoneの人なら……どっちでもいいかもしれない。一人暮らしで転倒防止機能がほしい人はApple Watchだけど、fitbitもなかなかいい。
来年か再来年か、どちらかを買い換える気になったら２本持ちはやめるかもしれないけど、それまでは２本をうまく使い続けようと思う。Apple Watchで日本でも心電図が使えるようになったら買い換えかな？
ともかくスマートウォッチは歩く動機付けにもなっているし、転倒防止の安心機能もうれしい。これからも元気に長生きしようと思う。
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