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その就活、ホントに「就職活動」ですか?~就活生が陥りやすい「就社活動」という罠~


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記事:中川翔太(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
想像以上に就職活動で悩んでいる人が多いなあ。
先日ゼミのOBOG会が実施され、座談会で大学生と話をしている中で感じたことだ。
「就活で病まないためにはどうすればいいですか」
「行きたい業界に行けなくて……転職を見越してつけておいたほうがいい力はありますか」
転職のサポートを仕事にしている私には、このような質問が多く集まってきた。
 
たくさんの質問をもらう中で、一つ気付いたことがあった。
それは、多くの就活生が「就職活動」ではなく「就社活動」をしているということだ。
仕事ではなく、業界や会社で選んでいるのだ。
転職のサポートだけでなく、新卒採用のリクルーターや面接官も任されているが、その中でもやはり業界単位や会社単位で選んでいる人が多い。
でも本当にそれでいいのだろうか。
 
結論から言うと、「就社活動」はミスマッチを生む可能性が高い。
「就社活動」をしている人は、配属リスクを想定して動いていない人が多いからだ。
配属リスクとは、その言葉の通りで自分の希望する部署に配属されないリスクのことだ。
「広告会社に入ったけど、総務配属になってしまった……もっとクリエイティブな仕事ができると思っていたのに」
「商社に入ったけど、人事配属になってしまった……もっと英語を使って海外にチャレンジできると思っていたのに」
配属リスクを軽視するとそんなことが起こる。
ただ、当の本人は配属リスクを軽視したなんてつもりはなく、気付いたら「就社活動」をしてしまっていたなんてケースも多い。
そんな「就社活動」にサヨナラできる、とっておきの方法がある。
それは、やりたいことの解像度をあげることだ。
 
みんな就職活動の時に一度はどんなことがやってみたいか、どんなことをやり続けたいかという問いを一度は自分にぶつけたことがあるはずだ。
「自分はスポーツをやってきたし、スポーツが好きだ。だからスポーツに関わる仕事をしよう!」
これが、やりたいことの解像度が低い状態である。
スポーツそのものとスポーツに関わる仕事は全くの別物だからだ。
このままスポーツ業界に就職した場合、ミスマッチが起こる可能性が高い。
ではどうすればやりたいことの解像度を上げることができるのか。
 
実は簡単で、「〇〇のどんなところが好きなのか」と問いかけてあげればいい。
「スポーツのどんなところが好きなのか?」と問いかけてあげると色んな答えが返ってくるだろう。
「チームで協力して一つの目的を達成するところに魅力を感じる」
「考え抜いた戦略がきれいにハマり、相手を出し抜いた時がたまらない」
「毎日コツコツ努力してできるようになった瞬間が楽しいし、嬉しい」
これが解像度が上がった状態である。
チームプレイが好きなら、プロジェクトを組んで進める仕事が合うかもしれない。
戦略を考えるのが好きなら、何かしらのコンサルティング業務が合うかもしれない。
コツコツ努力して実を結ぶのが好きなら、考え方次第でどんな仕事も楽しめるかもしれない。
解像度が上がったことで、スポーツという枠組みから飛び出すことができた。
ここまでやりたいことが具体的になると、業界単位や会社単位から抜け出すことができる。
業界単位や会社単位の「就社活動」から抜け出すことができれば、晴れて「就職活動」のスタートだ。
 
ここまで偉そうに書いてきたが、自分でもこんな就職活動ができていればな~なんて思うことがないと言ったら嘘になる。
でも今からでも遅くない。
実はこの解像度を上げるというのは、仕事を楽しむコツでもある。
 
今の仕事つまらないな、やめたいな、なんて思っていないだろうか?
そんなことを思ったら一度立ち止まって考えてみてほしい。
本当にその仕事はつまらないのだろうか?
 
まずは就活の時と同様、改めて自分の好きなことややりたいことの解像度を上げて整理をしてみてほしい。
その上で、今の仕事との共通点を探してみるのだ。
こじつけでもなんでもいいからとりあえず自分の好きなことややりたいこととくっつけてみる。
そうすると、意外と今の仕事の中でも、やりたいことができている場面や、好きなことが活かせるシチュエーションが見えてくる。
意外と冷静にもう一度見てみると、好きになれる要素が眠っているはずだ。
 
就職活動だろうが、転職活動だろうが、悩みは尽きない。
でも忘れてほしくないのは、就職活動だって、転職活動だって、あくまで人生をより良くするための1つの手段でしかない。
就職先や転職先が決まることは、ゴールではない。むしろスタートだ。
その選択の良し悪しは入社した自分が変えることができる。
どうせ変えられるのであれば、良い選択肢にしたいじゃないか。
そんな時は、解像度を上げて考えてみてほしい。
きっと今をより良くするヒントが見つかるはずだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-12-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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