流星群を初めて見に行く人に伝えたい3つの注意点
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記事: 森 団平(ライティング・ゼミ平日コース)
「流星群」
それは一年に数回訪れる流れ星のお祭りだ。多いものだと、1時間に50個以上の流星が流れる。
11月の獅子座流星群、12月の双子座流星群など、ニュースで見た方も多いのではないだろうか、今後だと、1月にりゅう座流星群も予定されている。
これは、昨日12月13日(日)の夜に双子座流星群を初めて見に行った経験から伝えたい体験談、若しくは失敗談だ。
今、12月14日(月)の夜にこの文章を書きながら思う。
「流星群は病みつきになる程楽しい、でもギャンブルと同じでハマると危ない」
昨日、僕が訪れたのは首都圏からもほど近い三浦半島の先端、「城ヶ島」だ。
城ヶ島は、首都圏からも近く電車とバスで行けるにも関わらず、夏には肉眼で天の川が見られるほどの素晴らしい場所だ。
その日の僕は心に決めていることがあった、
「9時には帰ろう」
なぜなら、終バスが9時で終わるため、それを逃すと家に帰れなくなるのだ。
しかも明日は月曜日、もちろん仕事があるし、大事な会議もあって休めない。
城ヶ島に着いたとき、空はどんよりと曇っていた。太陽すらも見通すことのできない厚い雲。せっかく来たが流星群は見られそうにない。
その時の僕は、残念な気持ちがあるとともに安堵していた。予定通り帰れそうだ。
一番星がよく見える、「馬の背洞門」付近の海岸で海を眺めて過ごす。
さて、そろそろ帰り支度をしようと思っていた8時半、急に空が開けてオリオン座が見えた。馬の背洞門の上に輝くオリオン。
取り敢えず星も見られたし満足かなと思っていた矢先、オリオンを貫く矢が走る。流星だ!
見えた瞬間、「流れた!」と声が出た。気が付けば背負いかけたリュックを降ろしてカメラを構えていた。
「流星群」の魅力とは何だろう?
空を高速で移動する光点、あるいは地球に飛来し燃え尽きていく宇宙塵。
こう書くと、まったく魅力的に感じないのだが、夜空に光る流れ星を実際に見ると自然に声が出る「流れた!」「見た?」「見えた、見えた!」「お願いした?」等々
「流星群」には人を虜にする魅力があるのだろう。
そうして僕も虜になった。
流れ星を追いかけて夢中になっていると、気が付けば終バスはとっくの昔に終わっていた。時間は夜10時。
まだ、今帰れば、家までは帰れなくてもビジネスホテルとかでゆっくりと休むことが出来るかもしれない。
しかし、空はいよいよ澄み渡ってくる。ここで帰ったらせっかくの流星群がもったいない。流れるときは連続して流れるが、流れないときは30分空を見上げていても一つも流れない。目を凝らして空を見上げ次の流星が流れるのをワクワクと待つ。この時すでに僕は流星群の罠にハマっていたのだろう。
気づけば、僕の身体には異変が生じていた。
「寒い」
12月の海風は、手袋や帽子の防寒対策をしていても長時間にわたって海辺に居続けた僕の体力を奪っていった。おまけに海際で誤って濡らしてしまった足が凍えて体温も奪う。
「お腹が減って力が出ない」
元々9時で帰宅予定だったので、遅めのお昼ご飯を食べた後は何も食べておらず、近くにはコンビニもない。最寄りのコンビニまでは歩いて40分。夜中12時を超えたころには空腹は限界に達していた。
そんな状態ならさっさと帰ればいいだろう。だれもがそう思うだろう。
しかし、そうはならない、それはできない。
何故なら帰ってしまった瞬間大きな流星が流れるような気がするからだ。
それを見逃すのはあまりにももったいない、そんな気になってしまう。
まるで次のカードを引けば一発逆転できると思ってしまうポーカーのように。
そうして、限界の綱渡りを続けた結果、空が白くなり始め、始発の時間を迎えていた。一晩で見えた流星は100個以上、大きな流れ星も見ることが出来、素晴らしい夜だった。
しかし、始発に乗ってから気が付く。
今から仕事だった!
「睡眠不足」
ふらふらとする頭をカフェインと栄養ドリンクで叩き起こし業務時間を終える。なぜ、休みを取らなかったのか、会議があるから取れなかったのだ。何故帰らなかったのか、それは流星群が楽しすぎるせいだ。
というわけで、楽しくも辛い流星で始まった1日も終わりを迎えつつある。
もし今後、流星群を見に行かれるという方は、僕と違って準備を万端にしていってほしい。
・防寒対策
特に足元は冷えるので靴下を2重にするか予備を持って行った方がよい。
暖かなホットドリンクを水筒などに入れておくとなお心強い。
・空腹対策
一晩でも流星を見続けていられるように、パンやおにぎり等腹持ちの良い食料、チョコなどの甘いものを持って行った方がよい。
・睡眠対策
流星群を見る日は、徹夜になることを心に決めて、次の日はお休みを取ることを強くお勧めする。若しくはカフェイン漬けで乗り切ることになりますよ。
現在、連続活動時間は40時間超、そろそろ限界を超えつつあるようだ。何とか乗り切った、とりあえずこの原稿を書き終えたら家に帰って爆睡したい思う。
***
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