新人に必要なたった一つの心得~成果が信頼を生み、過程が応援を生む~
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:中川翔太(ライティング・ゼミ平日コース)
「もっと自己開示をしろ」「もっと先輩を頼れ」
社会人1年めのときによく言われていた。
当時は自己開示と仕事に何が関係あるんだろう?と思っていたが、先輩の立場になってやっとわかったことがある。
それは、成果だけでは人はついてこないということだ。
「俺新人王になりたいんです!」
新人の後輩とランチに行ったときに相談をもらった。
色々話していく中で、たどり着いた結論が「もっと自己開示をしろ」だった。
そもそも成果にあまりこだわりがない新人だったこともあるが、完璧主義なところがあるからかあまり誰かに頼ったりお願いしたりするのが好きではなかった。
でも新人一人でどうにかできることなどたかが知れていて、そんな考え方をしていた自分は一回も目標を達成できずに1年めを終えた。
今、昔の自分にアドバイスをするのであれば、こう伝えたい。
「成果は信頼を生むが、応援は生まない」
小学生の頃、それなりに頭も良くていわゆるいい子だった私はとても理不尽に感じていたことがあった。
それは、いい子であればあるほど放置されるという現実だ。
学校教育の仕組み上、手がかかる子にパワーがかける。
褒められはするが、構ってもらえるわけではない。
いい子だった私は先生から信頼されていたが、その分なにか助けてもらえたわけではなかった。
その信頼は応援を生まなかったのだ。
自分でどうにかできる状態ならまだいいが、一人ではどうにもならないのが新人の時期である。
地力がある状態であれば、「成果を生み、信頼され、期待を生み、それがまた新たな仕事を運んできて、それで成果を上げて、更に信頼されて……」といった好循環が生まれるのかもしれない。
ただ、新人のうちはそうはいかない。成果を残しきれていない人もそうかも知れない。
地力がない中で成果を生むための方法は一つしかない。
応援してもらうこと(周りに助けてもらうこと)だ。
ただ、この応援してもらうことがとても苦手だった。
どうしたらいいのかわからなかった。
でももうそのやり方は教えてもらえていたのだ。
それが「自己開示」である。
なぜ「自己開示」が重要なのか。それは応援の仕組みにある。
成果は信頼を生むが、応援は生まないと前述したが、そもそもこの2つは毛色が違う。
信頼は理性的で、実績つまり成果や結果をベースに得られるものである。
一方応援は感情的なものだ。実績や成果では感情は動かせない。
「100名中98名が満足しています」
「これで売上が倍増しました」
そんなことを言われてもエモくないのだ。
感情を動かすのは成果ではなく過程である。成果は度返しだ。
過程とは、「その目標を目指す事になった過程」や「その目標を追いかける姿(過程)」のことを指す。
見たこともない成果を上げている人間よりも、成果が上がっていなくても身近で且つどんな思いを持って仕事に取り組んでいるかを知っている人の方が応援したくなるはずだ。
子供のお遊戯会を見に行っている自分を想像してみてほしい。
そのお遊戯会に「成果」を求めているだろうか?おそらくクオリティは度返しだろう。
ただ、それを見終わった後にはおそらく満足感があるのではないだろうか。
それは、子供が頑張って練習してきた姿を実際に見ていたり、聞いていたりするからだ。
その「過程」を見ることが応援を大きくする。
その過程を見せることが「自己開示」なのだ。
どこのどいつだかわからないようなやつを応援するほどみんな暇じゃない。
でも誰がどんな思いで仕事をしているか、何を目指して、何を大事に頑張っているかを知っているわけでもない。
だからこそ、自分から「自己開示」をすることでファンを増やすのだ。
最近YouTuberが「○○万人登録目指します!」といった動画を上げたりすることが増えているが、これも自己開示である。
自分がなぜYouTubeをやっているのか、なぜ〇〇万人を目指すのか、どんな気持ちなのかを動画にすることで、仲間を増やしている。
「なんで仕事で自分のことを話さなきゃいけないんだ」
新人当時はそんなことすら考えていたが、今思うと周りに助けてもらう、応援してもらうスキルは社会人にとって必須で、周りの先輩もそれを知っているからこそ「自己開示」をするように説いてくれていたのだろう。
相談してくれた後輩は、私のアドバイスを真摯に受け止めチーム全体へ「新人王を取りたい!」という思いを自己開示してくれた。
今、私は彼に新人王になってほしいと思っている。
彼のファンになってしまったのかもしれない。
私も自己開示をして、もっと自分のファンを増やしていきたい。
***
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