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「頑張らない生き方」は、自身の超回復に繋がる

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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事:あかほりひとみ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
最近「頑張らない生き方」が拡がり始めているようだが、ここで言う「頑張らない」とはどういう事だろうか? 学校が嫌なので不登校になったり、仕事が辛いので退職したり、専業主婦が家事代行サービスを利用したり。そういう事が「頑張らない」事だと考えるかもしれない。しかし、それらの「頑張らない生き方」は、実は頑張っている部類に入るのではないかと思う。また、「頑張らない」の考え方を悪用して、自分は頑張らない人間なのだと自己嫌悪に陥ってしまう人もいるかもしれない。これも否定したいのだが、「頑張らない生き方」が本当は頑張っている部類だと分かれば、自己嫌悪に陥る必要もなくなるだろう。
 
とはいえ私も似たような事で自己嫌悪に陥ったりもする。
ついこの間も、私は天狼院書店ライティング・ゼミの課題提出をサボってしまった。あまりにも不合格が続き、挫折感を抱いたからだ。学生時代は、ダメ出しどころか見本にされる方が多かったはずの私の文章。唯一、私が得意とする分野。こうもはっきりと作文の壁にぶつかったのは初めてで、心が折れてしまったと言ってもいい。
無理して書いて文章を書くことが嫌いになってしまうくらいなら、課題なんか提出しない。何度も自分に言い聞かせたのに、その提出締切日は泣けてきてしょうがなかった。毎週の課題提出を目標に受講していたはずなのに、自己都合で諦めてしまうのが悔しかった。不合格だろうが毎週の課題提出に意味があるのも分かっていたからだ。
言い訳すると、実はその頃、頑張っても上手くいかない出来事が重なっていたのである。就活も、人間関係も、プライベートも。そうなって来るとネガティブになるもので、「頑張らない」の考え方を悪用して自己嫌悪してしまう。やっぱり私は頑張らない人間だから良い結果が出ないんだ、なんて。嫌というほど自分を否定し、遂に、私はそれらから逃げてしまった。カラオケに行って思い切り歌い、普段よりお高いご飯を一人で堪能し、温泉と岩盤浴でひたすらくつろぐ。気持ち的にもこれ以上は頑張れそうになかったので、気が済むまでそんな「頑張らない生き方」を続けることにした。
 
そうして頑張れるところまで頑張り、頑張らないを思い切り堪能したことで、どうやらフラットな状態に戻ったらしい。意気込むこともなく、また渋々という訳でもなく、自然とライティング・ゼミ課題に取り組む気持ちになったのである。他で直面していた問題も、気持ちが切り替わったお陰で負担がかなり減ったと言えた。
だが、「頑張らない生き方」の効果はそれだけではなかった。
いつしか、ライティング・ゼミ課題で合格できるようになったのだ。何か意識する部分を変えた訳ではない。強いて言うなら提出・合格しなきゃいけない強迫観念が抜け、書きたいと思った時に書くようになった事くらいだろうか。不合格が続いた頃の課題は、私の義務感や緊迫感が現れていたのかもしれない。書きたいと思った時に書くとはいえ、それでも不思議と、欠かさず提出する事が出来た。
 
この一連の出来事は、ちょうど筋肉が育つ過程と似ている。
筋肉が育つ時には、簡単に言うと筋繊維の破壊と修復が起きているらしい。例えば筋トレなどで筋肉に負荷がかかると筋繊維が破壊される。その壊れた筋繊維が修復されるタイミングで適切な休養と栄養が取り入れられると、元の筋肉より強い筋肉で再生される。このメカニズムを超回復と言い、どうやら筋トレを休まず毎日行うよりも効果があるそうだ。つまり筋力を増強させたいと思ったら、必要な休息と適切な栄養摂取も含めて考えなくては効率が悪くなってしまう事になる。これら筋力アップを効果的にこなすための過程が、私のライティングスキルが向上した一連の出来事と重なってくるのではないかと思う。
 
ライティング・ゼミ前半、私は上手くなろうと必死だった。講義はリアルタイムで視聴し、一緒にワークショップを取り組んだ。毎週の課題提出を目標に受講したのもあって、課題も休まず提出した。純粋に気が乗らない時にも、不合格をもらって落ち込んでいる時にも。このような頑張りは、筋繊維が破壊される段階にあたる。個人の感覚としては修復できるギリギリの段階まで頑張り続け、次に私は、課題提出から逃げ出した。ライティング・ゼミ課題の事を考えない数日間は、筋繊維でいうと修復の期間にあたる。そして、その修復期間中に遊びと息抜きを思い切り堪能したのが良かったらしい。それらは、私のライティングスキルを超回復させる適切な休養と栄養になってくれたのである。何故なら、これまででは合格しなかったはずのライティングスキルが、合格するほどまでに向上したからだ。そこには間違いなく、「頑張らない」を選択した期間の存在が大きい。
 
私のライティングスキルが「頑張らない」を選択した事によって向上したのなら、恐らく他の分野にも「頑張らない」の効果は発されるはずだ。そう考えると「頑張らない生き方」は、自身の成長において欠かすことのできない過程であると言える。だから当然、自分は頑張らない人間なのだと自己嫌悪に陥る必要はない。何かから逃げたり、途中で止めたり、手を抜いてしまったり。そんな自分を責めたくなる時こそ、自ら「頑張らない」を選択したのだと思ってほしい。そして、それを選択した自分に対して、自分が超回復する為に「頑張らない生き方」を頑張っているのだと褒めてしまっても良いのである。
 
 
 
 
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2021-04-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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