メディアグランプリ

文章を書く効能


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:串間ひとみ(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
「間に合った……」
 
ライティング・ゼミを受け始めてから、月曜日の23時台は、1週間で1番集中している時間なのではないかと思う。課題提出締め切りの23時59分に向かって、最後のあがきをしているからだ。その抵抗も、23時50分を過ぎたところで、それなりの折り合いをつけ、送信ボタンを押したところで終了となる。目の端でノートパソコンの時計が0:00になったのを確認し、今週も無事に一仕事終えたことに安堵するのだ。
 
子どもの頃、作文の課題は苦になる方ではなかった。クラスメイトが作文に四苦八苦しているのを横目に、規定枚数を越えてスラスラ書ける自分を、ちょっとすごいとさえ思っていた。それなのに、大人になってからは、そういうわけにはいかなかった。仕事で文章を書かなければならないとき、書きたいことは頭の中にあるのに、自分の思い通りになかなかまとめきれないのだ。今思えば、子どもの頃の作文は、出来事や自分の気持ちをそのままダラダラ書いていただけだったのだと思う。たとえその内容が陳腐であろうが、文章が下手だろうが、最悪それを読んだ担任の先生から「この子は文章を書くことが苦手なんだな」などの、特に私自身には大きな被害のない評価をもらうだけだ。評価を気にしなければ、いくらでも自由に書けたのが、子どもの頃の私の作文だった。
 
ところが、大人になってからの文章というのは、明確に読んで欲しい相手がいて、その人に自分が考えていることをきちんと伝え、できればよい評価・結果につなげたいというものがほとんどではないだろうか。例えば履歴書の志望動機であれば、会社に入れるか、入れないかの、人生の分かれ道になるかもしれないし、学校の先生が書く調査書の中身次第で、受験先の入試担当者からの受験生に対する印象が変わるかもしれない。私は、調査書を見る側でもあり、書く側でもあったので、そこから受ける印象の違いを肌で感じてきた。そのため、自分が調査書を書くときには、他のどの仕事よりも気合を入れて臨んでいたように思う。
 
また、SNSなどの不特定多数の人が読む文章も、自分に関心を持ってもらいたいという気持ちで書いているものではないかと思う。会ったこともない人がつながっていくSNSにおいて、ちょっとした文章が読む人の印象を大きく変えるだろう。100%ではないにしても、文章で左右されるかもしれない場面は、人生に少なからずあるのだと、大人になって痛感しまくったからこそ、最初ネットで見たとき、「ちょっと怪しい」とさえ思った天狼院のライティング・ゼミを受けてみようと思ったのである。
 
オンラインの講義を視聴し、ワークショップをして、課題の文章を書いて提出する。講義自体はとても分かりやすいのだが、それを自分のスキルとして落とし込むのはなかなか難しい。「文章を書くのは自転車に乗るようなもの」と言われていたが、毎週必死に課題を出しつつも、果たして文章力が上がっているのか、正直なところよく分からない。
 
けれど、このゼミに参加して、確実に変わったことがある。自分の周囲にこれまで以上に関心を持つようになったことだ。きっかけはもちろん課題の文章を書くためのネタ探し。どこかに行ったとか、珍しいものを見たといった特別なことではなく、今まで気にとめなかったような日常生活の様々な場面が、興味深いと思えるようになったのだ。本当に何気ないことでも、
 
「これ面白いかも!」
 
と、話の切り口を考え始める。書きたいなと思うことがどんどん出てくるようになった。
 
そして、もう1つ。自分の中に生まれた感情を素通りしなくなった。以前だったら、腹が立った、嬉しかった、といった感情を、その時だけのものとして終わらせていたように思うが、今は「なぜそう思ったのか?」ということを考えるようになった。自分の感情を少し深堀すりすることで、また1つネタにできるからだ。その延長で、今まで落ち込むしかなかった失敗談もネタにできると思ったら、前向きにとらえられるようになった。
 
何かの本で紹介されていたのだが、お笑いの千原ジュニアさんが、
「なぜ千原さんの周りではそんなに面白いことばかり起きるんですか?」
という質問に対して、
「お笑い芸人の周りだけで面白いことが起きているはずない。でも、自分は人に面白い話をするって決めて生きている。だから、面白いものが引っかかるんだ」
と答えられたという内容が書かれてあった。
 
本当にそうだと思う。今、私の日常には、「なんで?」、「それどういうこと?」というワードが溢れている。外でも、家の中でも、様々なことが私のアンテナにひっかかりまくっている。
 
気になることが、増えたおかげで、毎日の生活が楽しくなった。ちょっとした出来ことが面白いと感じられる。今まで考えなかったことを考えるので、ネタだけはどんどん増える。私のノートパソコンのライティング・ゼミのフォルダには、書きかけの文章がたくさんある。頭の中には、書きたいネタが、たくさんあるが、残念ながら、それを表現できるだけの文章力がまだ備わっていないため、相変わらず、23時台の戦いにもつれ込むのだが、今ようやくネタという補助輪をつけたところまではきたので、それを外して自由に乗り回せるようになるまで、練習あるのみ。自分の思いを伝えられる「書く力」を手に入れ、勘違いではないちょっとすごい人にレベルアップしたいと思う。
 
 
 
 
***

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2021-05-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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