メディアグランプリ

かつお節のように自分を削らない働き方


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:古澤 恵太(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏は、教育番組を聞きながら走ることから一日を始めるそうだ。イチローやスティーブジョブスなど、多くの著名人たちが日々の生活にルーティンを取り入れている。ルーティンはパフォーマンスに大きな影響があるといえるのではないだろうか
 
僕にも毎朝する仕事前のルーティンがある。その日のタスクリストを整理して、コンディションチェックのGoogle formを入力する。Google formには睡眠時間に加え、体調、メンタル、忙しさを10段階で評価している。その日を基準に自分の体調を判断するのは難しくても、前日や忙しかった時期と比べると目に見えない自分のコンディションを相対的に認知できるようになる。
 
もう一つ大事なルーティンがある。5分間の瞑想だ。あっという間に時間が過ぎる日もあれば、5分のアラームがならずソワソワするときもある。同じ5分でも、その日の自分の状態によって体感時間が異なるし、頭の中に浮かんでくる考えも違う。「このモヤモヤは人間関係からきてるかも」「案件の不安がまだ漠然としているから、状況を一度整理してきちんと把握した方が良さそう」座る中で自分の感じていることを客観視することが、自分の状態と向き合うキッカケになっている。
 
いつも同じパフォーマンスは出し続けられる人はいない。
毎日早朝からベットに入る直前までパソコンを叩いていた時期があった。不可抗力で当初想定していない要件が増え、自分のコントロールできない斜め上から新しいボールが飛んでくる。当時の僕はなんとか心も体も崩さずに数ヶ月を走り抜けることができたが、振り返ると、自分のキャパシティや制約条件を甘く見積もっていたと反省する。
 
僕の場合は案件性質上、進むほど関係者が増えコミュニケーションの量やそこに投じる時間的コストも加速度的に上がっていくことが多く、チャットと打合せだけで業務時間が終わってしまうこともあった。そうなると、次々に発生するタスクを処理することに意識をとられ、立ち止まり本質的に思考する余裕やメンタル的な余白がなくなっていく。人は忙しくなるほど、脳で処理しなければいけない情報が増える。と同時に、必要な作業が増えることも多い。忙しいときほどセンサーは弱まり、些細な不調の兆しに気付くのが難しくなる。
 
機械なら一定のリズムで同じ品質のアウトプットを出し続けることができるが、人間はそうではない。一日中高い集中力で過ごせる日もあれば、バイオリズムの影響でどうしてもモチベーションが起きない、コンディションが悪いときだってある。体調や気分が優れないとき、いつもと同じやり方で進めても一向に終わらない、心当たりはないだろうか。
 
当時は、自分でコントロールできないことに心を砕いていたり、毎日8時間の稼働時間を考慮したスケジュールになっていなかったり、自分のキャパシティも誤解していたことで、気づけば自分の時間やメンタルをかつお節のようにすり減らしながら走っていた。
本来は、誰もそんな辛い状況を望んでいないし、事前になんとかしたいと思っているはずなのに、そんな状況が起こってしまう。その前にできることはないのだろうか。
 
自分の基準値を持とう
大事なのは、自分の基準値(ニュートラルポジション)を知ること。
例えば、自分のベスト体重を把握していたらどうだろう。毎日体重計に乗っていれば、忙しくなって体重が減り始めたら体のアラートに気づくことができる。
 
ポイントは毎日、自分を定点観測することだ。自分の中に基準ができれば、相対的にズレを認知できるようになっていく。早い段階で予兆を察知できれば、自分をすり減らす前に打てる選択肢の幅が広がる。
 
集中して働く時間は自分のスキルを何倍にも高めてくれることは間違いない。でも、人間には波がある。機械のようにずっと一定のパフォーマンスを出し続けられるようにはできていない。ずっと張り詰め、自分を犠牲にする働き方は、何より健康的とはいえないと僕は思う。
 
もし、そんな働き方が癖になっている人があれば、かつお節を始めてしまう前に、いまの自分の状況を測ってみよう。仕事を始める前の5分間、デスクで目を瞑り、自分の感情に意識を向けてみる。朝のたった5分が、自分を今の状況から連れ出してくれるキッカケをくれるはずだ。
 
 
 
 
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2021-09-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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