疲れていた私がアロマキャンドルにはまった理由
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記事：izumi（ライティング・ゼミ超通信コース）
ほわーん。部屋中に、いい香りが漂っている。
「いやされる～」
私は、部屋でアロマキャンドルの炎をみていた。
いやし効果が抜群の、魔法のアイテムを手に入れたのだ。
みなさんは、アロマキャンドルといえば、どんなイメージだろうか？
私は、おしゃれな女子が使っている、イメージだった。
今までは、お店でアロマキャンドルを見ても、手に取る事さえもなかったのである。
そんな私が、アロマキャンドルを使うきっかけがあった。
仕事が忙しく、家に帰って寝るだけの日々が続いた時だった。
毎日遅い時間まで働いて、心がギスギスしていた。
そんな時、インターネットで見つけたのは「電気を消してロウソクのあかりで過ごすキャンドルナイト」のイベントサイトだ。
街の沿道にある、暖かいロウソクのあかりを見ながら、歩くというイベントである。
今年は残念ながら、緊急事態宣言で、中止されると発表されていた。
イベントのキャンドル画像を、ぼんやり眺めているだけで、いやされた。
ん……。この感じはなんだろう。
画像を見ているだけなのに、どうしていやされるのだろうか？
もしかして、家でキャンドルを使うと、もっといやされるのではないか？
「キャンドルを買うしかない」とひらめいた。
どうせ買うなら、いい香りがするアロマキャンドルにしよう。
しかし、いざ買おうとすると、どこの売り場にあるのか分からない。
数件お店で聞いたが、取り扱いはないとの答えだった。
探した先にあったのは無印良品で、オレンジ、グレープフルーツ、ひのきの香りと数種類のキャンドルがあった。
はじめてのキャンドルは、柑橘系の香りと、木の香りのセットを選んだ。
袋を開封しなくても、いい香りがした。
「キャンドルは、私にいやしを与えてくれるはずだ。はやく試してみたい」
ワクワクした気持ちで、家に帰ると、オレンジの香りのキャンドルに火をともした。
炎の熱でろうが溶けて、オレンジの香りがほわーんと部屋に漂ってくる。
炎はゆらゆらしていて、見るだけで気持ちが落ち着き、気付けば無心なっていた。
それからは、アロマキャンドルの宝探しが始まった。
トレジャーハンターになり、キャンドル専門店に行く。
お店で「香りを楽しみたいなら、海外製品がおすすめ。調香師が香りを作っている」と教えてもらった。
お店には、イギリス、オーストラリア、さまざまな国のキャンドルがある。
どれが自分好みの香りか、探していく。
私が選んだのは、数種類の果物が混ざっているベリーの香りがするキャンドルで、イギリス製だ。
家でキャンドルを使うと、甘酸っぱい香りがした。
店員が「イチジクの香りのキャンドルはどう？ 私は、子供の頃にイチジクの木に登った思い出がよみがえります」と香りにまつわる、思い出話しを教えてくれた。
香りをかげば、いつでも昔の思い出に、タイムスリップできるのだ。
「私の思い出の香りは、なんだろう」と考えるのも、楽しみのひとつである。
キャンドル専門店に、通うようになった時、意外なことが分かった。
「今日は男性客ばかりでしたから、はじめての女性のお客さんです」と男性がアロマキャンドルを使うと教えてくれたのだ。
それを聞いた時「女性へのプレゼントではないか」と聞いてみた。
店員は「自分で使うために、買っていく人が多いんですよ」との答えだった。
アロマキャンドルは女性用とは思い込みで、使う男性の年齢層は幅広く、甘い香りを好む人が多いらしい。自宅にいる時間が増えているので、買う人が多いのだろう。
家に帰るとすぐに、アロマキャンドルに炎をともすようになった。
ゆらゆらと、揺れる炎を見ているだけで、気持ちが落ち着く。
キャンドルがあるだけで、部屋が特別な空間になったような気分になる。
なぜこんなに落ち着くのか調べると根拠があったのだ。
炎の揺らぎはエフ分の１（１／ｆ）の揺らぎだと言われている。
エフ分の１の揺らぎは、科学的に自律神経が整えられ、精神が安定されると世界中で研究されているのだ。
たとえば、人の呼吸、小川のせせらぎ、電車の揺れ、ロウソクの炎の揺れ。
人間にとって心地よい感覚を与えてくれ、不規則なゆらぎが心に安定をもたらす。
アロマキャンドルは、エッセンシャルオイルが配合されているため、香りによる効果もある。それは、やる気や集中力がアップする、前向きになれるといったものだ。
今まで知らなかったけど、アロマキャンドルには、こんなにすごい効果があったのか。
おしゃれアイテムだと思っていたが、そうではない。
ラベンダーの香りがするアロマキャンドルには、リラックス効果があった。
パソコンで作業するはずが、香りにリラックスして眠くなり、寝てしまったのである。
今度、気分がスッキリする香りのキャンドルを、買ってみよう。
目的別に、種類を増やしていくのが楽しみだ。
仕事で心が疲れたけれど「アロマキャンドル」というギフトに、気づく事ができた。
心がギスギスして暗闇の中にいた私の心に、灯りが見えたのである。
秋の夜長にキャンドルナイト。
忙しくて、どこかに行く時間もないし、こんなご時世だからというあなた。
アロマキャンドルを使うと、部屋が特別な空間になり、いやされる魔法のアイテムになる。
ぜひ一度使ってみてほしい。炎のゆらぎといい香りが、きっと気に入るはずだ。
参考文献 １／ｆゆらぎ フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
EPARK「アロマキャンドルの３つの効果」
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