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美容院以外で鏡を見るとブスに見えるのはなぜだ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:川端彩香(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「可愛いは、作れる!」
何年か前、シャンプーのCMでそういうキャッチコピーがあった。確か、佐々木希が出演していた気がする。
 
佐々木希やからやろ! てか作らんでも元々が可愛いやろ! と思わなくもないが、確かに可愛いは作れるのだ。ダイエットしたり、メイクをしたり、髪型を変えてみたり。見た目に関してはいくらでも可愛くなることができてしまうのだ。数年前から、パーソナルカラー、骨格、顔タイプ診断といったイメコンも流行っている。もはや「なんとなく」ではなく、自分がより可愛く見えるための、根拠ある分析ができるようになってしまっているのだ。もちろん安くはないお金を払わなければいけないが。
 
かくいう私も、数年前の失恋を機に可愛いを徹底的に分析し、可愛いを作っているうちの一人だ。ダイエットもしたし、イメコンに大金も叩いた。失恋前の野暮ったい見た目よりも、振られて可愛いが作れるようになった今の方が、我ながら可愛くなったと思っている。
 
ただ、可愛いを作るためには、気を付けなければいけないことが多すぎる。
肌が荒れないように食事内容や睡眠時間など、生活習慣を乱してはいけない。せっかくダイエットしたスタイルを維持するために、これまた肌と同じように生活習慣が乱れないようにしなければならない。あと適度な運動もしなければいけない。可愛いを作るのも大変だが、維持するのも、結構大変なのだ。
 
大金を叩いたイメコン結果をもとに、美容院へ行く。自分の分析結果を、徹底的に頭に入れている私は、美容師さんに細かくオーダーをする。
 
「前髪はシースルーバングにしてください。で、長さは顎くらいで、切りっぱなしでお願いします。イメージは本田翼です。あ、でも本田翼になりたいわけじゃなくて。なれるとも思ってないんで。あくまで髪型だけのイメージとして、っていう話です。それから、毛量多いので、適度にすいてください。あと、髪色はピンクアッシュがいいんですけど、ブリーチはいれたくないので、可能な限り強めにピンク入れてもらえたら有り難いです」
 
と、まあまあ長めのオーダーをし、美容師さんもその通りにカットし、カラーリングしてくれた。鏡に映った私は、もちろん本田翼ではなかったが、入店前より可愛いレベルがアップした私だった。可愛いが完成した瞬間だ。
 
ルンルン気分で帰途に就く。
あー、また可愛いレベルが上がってしまった。髪型と髪色もだけれど、トリートメントもしてもらったから髪の毛トゥルトゥルやし。なんか良い女の匂いもするし。彼氏いないのも、何かの間違いなんじゃないか? だってこんなに可愛いのに! どんどん自己肯定感が上がっていく。
 
ちょっとお手洗い寄ってから帰ろ、と最寄り駅のお手洗いに入り、手を洗ったときだった。鏡を見た。
 
……あれ? こんなんやったっけ?
 
鏡に映っているのは間違いなく私だ。髪色もピンクアッシュになっているし、髪型も切りっぱなしボブになっている。全部オーダー通りだ。なのに、なぜだろう。さっき美容院で見た自分より、可愛さレベル、下がってないか……?
 
私はこれを「美容院マジック」という、なんの捻りもない名前をつけている。なぜか、美容院で見る自分は、いつもの5割増しくらいで可愛く見えてしまうのだ。あれはなぜなんだろう。というか、なんなんだ。
 
美容のプロに施術してもらったのだから、そりゃいつもより数割増しで可愛くなっているのは間違いない。でも、美容院にはその他にも何か可愛さレベルを上げてしまう要素があるに違いない。
 
美容院という、空間や雰囲気がそうさせているのかもしれない。暖色系の照明で、美容師さんはもれなくお洒落で感じの良い人が多い。その中に多少、私のような暗めでひねくれた人間が入店したところで、美容院が作り出す陽の雰囲気には勝てないのだ。ある意味、無力だ。だけど有り難い。一時的にでも、私にマジックをかけてくれて、可愛さレベルをアップさせてくれるのだから。
 
そして何より、美容院に行くと可愛くなれるだけでなく、なんだか清々しい気分になる。ただ髪型や髪色を変えただけなのに、なんだか新しい自分に生まれ変わった気がして、また頑張ろうとフレッシュな気持ちになれる。美容院って、なんて素敵なところなんだ!
 
可愛いは作れる。維持するのは難しく、お金もかかるし、それ以上に継続する努力と意志が必要だ。世の女性陣がそういう努力を継続しておこなっていることを、ぜひ男性陣には知っておいていただきたい。そして、彼女や奥さんには、日頃から「可愛い!」と言ってあげてほしい。それがまた可愛いを作って継続していく力となるのだ。
 
 
 
 
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2022-01-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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