fbpx
メディアグランプリ

間に合うのか? いざ、ハンドクラップ!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:むぅのすけ (ライティング・ライブ大阪会場)
 
 
突然だが、急ぎ痩せなくてはいけなくなった私は、5日前から『ハンドクラップ』というエクササイズに励んでいる。
 
ハンドクラップとは
YouTubeで5000万回再生を超え、なんと2週間で10㎏痩せるダンスと言われる、手足を大きく使った飛び跳ねる動きのダンスである。
単純な動きで簡単な上に、1タームが3分と短いので、自分の体力や目的に合わせて回数を重ねることができるというのが、初心者にも魅力の一つになっている。
日本では2年ほど前に流行っていて、メディアに取り上げられたり、沢山のユーチューバーの方々が動画をアップしていたから、ご存じの方も多いかもしれない。
 
わかってはいるが、ド素人が慌ててやってみたところで、うたい文句のように10㎏痩せられるなんてはずがない。
10㎏も痩せなくていい。
でも痩せたいのである。それも急いで。
 
痩せたい~だなんて、ここ数年というもの常に思っていることだが、今回はいつもと違う。
ある洋服が着られなくなっているのだ。
『なんてこった! ヤバい、大丈夫か私!(大声)……いや大丈夫じゃない全然大丈夫じゃない(小声早口)』
という具合に思わず声に出して一人ツッコミするほどに焦っていた。
 
 
実は、その洋服が必要な日とは、まだ一年生の息子が通う高校の卒業式である。
PTAをしている関係で、式の終盤に先生方に感謝の花束を渡す係を仰せつかったのだ。
コロナ禍で平日の上に、義務教育のように近所ではないせいか、花束係の9人の保護者がなかなか集まらないらしく、先生も困っていらしたようで電話があった時につい二つ返事で引き受けてしまった。
私は我が子の式では感情移入し過ぎてしまうので、落ち着いて観られる我が子のではない式が割と好きなのだ。
そうして着るものは決まっているからと、仕事の予定を空けることだけ考えて楽しみにしていた。
しかし、その時の私は一つ忘れていた。
年末年始からこの2ヶ月ほどで大幅に太ったことを。
気づいた時は、その洋服を着る予定の日まであと2週間もなかったのだ。
 
 
ひとまず落ち着いて考えてみる。
ダイエットに詳しくない私でもわかることは、間に合わすために痩せようとするなら、今までのように少し食べる量を減らすとか、大好きな甘いものを沢山は食べない、などの生ぬるさでは到底足りないということだった。
何も始まらずに心は折れそうだった。
『どうしよう、諦めようか』
 
そもそもいつも式に着ているスーツは、なんと息子の幼稚園入園の時に買ったものだ。
さすがにスカートは違うものだが、ジャケットはずっと使いまわしている。
12年以上も前なのだから新しく買ってもよさそうなのだが、それはしたくなかった。
 
なぜなら、このライティング・ゼミに通うにあたり、4月の終了までは新しい洋服は買わないと誓ったのだ。
価値の概念ではなく、物理的に決して安くはない受講料を払うことへの私なりの決意であった。
それを、
 
・行く義務は決してない卒業式のために
・太って今あるジャケットとスカートが着られなくなったから
 
という理由で、ゼミ入校時に立てた誓いをやすやすと破るわけにはいかない。
ちょっと大げさだが、11月に申し込んでから冬のバーゲンもスルーして、ここまで買わずに順調に来られた。
『春になってゼミが終わった頃の私は、きっとゼミ曰く人生が変わっているのだから、久しぶりに新しい服を買う時は、どんなものが欲しくなってるのかしら~』と、あれからひそかに楽しみにしていたものである。
やはり式の服の新規購入は避けたい。
そうなると結局、痩せなければならない。どうする私。
 
折れかけた心に浸っている場合ではないことに気づいた私は、自分に出来そうなことを考えてみた。
まず思いついたのは、食べないことだった。
しかし激しい食事制限は、知識もないし体調不良を起こして周りに迷惑をかけそうだから、やめておくことにした。
 
次は運動することを思いついた。
とはいえ、普段から生活の中に運動といえるようなことは、近所に自転車で移動する程度しかなく過ごしていた私は、どうすればいいのかサッパリわからなかった。
いきなり走ったりすれば、怪我しそうだし……やっぱり迷惑をかけてしまう。
ここはウォーキングから始めるのがいいのだろうが、それでは到底間に合わないだろう。
 
決戦の日(卒業式)は決まっている。
このままではジャケットを買いに行かないといけなくなる。私は探し続けた。
私に出来そうな体を動かす何かを、それもできるだけ効果の高そうなことを。
そして周りに迷惑をかけずにできることを。
 
思い返せば、なんて欲張りで滑稽なんだと笑ってしまうが、ほんの5日前の私は大真面目だったのだ。
 
色々と探すうちに、スポーツの心得は皆無の私だが、唯一できそうなことがエクササイズということに気が付いた。
これなら昔、楽しくやったことがあるので、次は自分のペースで続けられそうなコンテンツを探すことにした。
そうして、ハンドクラップにたどり着いたのだ。
 
いざ、YouTubeに合わせてやってみると、なかなか楽しいことがわかった。
インストラクターのようなユーチューバーのお姉さんが、途中で励ましてくれたり、今のこの動きは体のどこに効いているのか示す表示が出たりして、途中で挫けることなくできたのだ。
初日には2回が精一杯だったが、2日目からは回数を増やして休まずに続けられている。
そして体をねじる動きや、前後に水分を沢山摂るようになったせいか、便秘が解消されつつあって日常が軽々と動ける気がする。
いいものを見つけられて、満足だ。
わずかながら体を動かすことによって、日々のルーティンにハリが出てきたようだ。
 
しかし、この調子で間に合うのか?
今のところ体重はほとんど減らないが、このまま便秘がなくなっていけば痩せられるのだろうか。
かくして、これを書いている課題の〆切が先に来てしまうので、結末をお届けすることは叶わないが、決戦の日まではあと1週間しかない。いや、1週間ある。
明日からは回数を増やし、さらに食事に気を付けて、さすがにオヤツは我慢しよう。
何としても、今ある服で花束係のお役目を果たしに行くのだ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-02-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事