メディアグランプリ

暗黒の6年間


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記事:スピードウェイ(ライティング・ゼミ)

中学1年から高校を卒業するまでの6年間。
私にとっては暗黒の6年間。

中学受験をして、私立の中学へ通うことになった。当時クラスに中学受験する子は少なかったので、優越感さえ少しあったりした。しかしとんだ間違いであった。

よりによって男子校を選んでしまうなんて。
さらに中高一貫教育だなんて。

思春期という多感な時期に女子がいない環境で6年間過ごすことを想像してみて欲しい。
それを経験した私はぞっとしてしまう。

世界の男女比率はほぼ半々らしい。だから男だけとか女だけという環境はすごく不自然だ。
一体誰が男子校を考えたのだろう。全て共学でいいではないか。今すぐ男子校を廃止して欲しいとさえ思う。
健全な精神を鍛えるとか、強い男子を作るとか、壮大な理念があったに違いないが、そこに放り込まれた男子はかわいそうである。

最初はことの重大さに気がつかなかった。でもある日気がついてしまった。女子がいない不自然さに。
1クラス50人全員が男子。
1学年に6クラスあるから、300人全員が男子。
そして不幸にも中高一貫教育で、6学年あるから、1800人全員が男子。
いや、異常だ。よくこんな環境の中で6年間過ごしたものだと我ながら感心してしまう。

まさに暗黒の6年間だった。

もちろん先生も男だらけ。若い女の先生なんていたかどうか。
音楽の先生が女の先生であったが、その授業の異様な空気に正直私は耐えられなかった。全員が女子に飢えていたのである。

人生をやり直せるのだったら、絶対に男子校なんて選ばないはずだ。だって思春期に恋愛の経験ができないのだから。
本当だったら、好きな女の子の一人や二人はできたはずだ。
そして、幸運にも好きな女の子と付き合うことができたはずだ。
毎日がバラ色の景色に変わり、人生って素晴らしいって思ったはずだ。
ずっと妄想していたいくらい、思春期のときめきは素晴らしい。

男子校に通っていると、まずそのときめきがいっさいない。周りは男子だらけで、出会いは絶対にありえない。出会いがないから、別れもないのだが。
別に私が共学に通ったからといって、いっさいモテないだろうし、毎日がハッピーどころか孤独に悩んでいることだろう。元々暗い性格なのだ。でも可能性がゼロじゃないというのは大きい。ゼロじゃなければ人は頑張れるから。好きなあの子と付き合えるかもしれないのだから。
でも男子校だったら可能性は、ほぼゼロだ。まず恋愛対象が存在しないのだから好きになることがない。学校以外の世界に所属していない私にとって、家族と学校が人生の全てであった。
女子がいない不条理に悩まないふりをして、ぐっと堪えて生きていたのだ。

そして、男子校の最大の弊害は、女子に対して奥手になってしまうことだ。6年間男子だけの環境にいたら誰だってそうなる。
大学に行って、やっと男子だけの世界から解放されたのに、悲しいかな男子校オーラが出てしまい、うまく女子と交流することができない。結局、男子校出身の野郎同士で傷を舐め合う始末である。
男子校出身同士でつるんでしまうのは、妙な連帯感があって団結してしまうからだ。
女子と自然に話せる奴が憎くもあり、羨望の眼差しで眺める。
「君も男子校出身でしょ。気持ちはよくわかるよ」
とココロが通じあってしまうのだ。
6年間のブランクは簡単には埋まらなかった。むしろ男同士の方が気楽で楽しいとさえ思ってしまう。

その後、そんな私にもいくつかの出会いと別れがあった。
思い出しただけでも恥ずかしくなるくらい不器用な恋だった。
でも人を好きになることに真剣だったし、生きることに真剣だった。
失恋をするたびにもっと成長したいと思い、自分を変えたいと願った。

だから、あの暗黒の6年間の自分に、今の自分からこう声をかけてあげたい。

「心配しないで、大丈夫だから。今は何も想像ができないかもしれない。でもいつかきっと素敵な女の子との出会いが待っている。だからその日まで、自分を磨いて魅力的な人になっていて欲しい」

暗黒の6年間を経験した者は誰よりも知っている。
出会いは本当に宝物であり、めぐり逢えたら本当に幸せなことなのだと。
きっときらめく日々が待っている。
その日までどうか人生を悲観しないで、勇気を出して行動して欲しい。
6年間の修行の成果を発揮できるよう、日々魅力的な男になるために頑張って欲しい。
素晴らしい出会いがすぐそばで待っているから。
 

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2016-07-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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