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どうしても受け入れられない男の人を受け入れるには


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記事:のんさ~ん!さま(ライティングゼミ)

 

ごめんなさい。本当にがちがちだ。

肩が上がる。だが、相手に、自分がいかに警戒心を持っているのか悟られないように、ただただ必死で普通に接しようとする。その変な力の入れようが、私の態度をそっけなくさせ、相手に冷たい印象を与えてしまっているようだ。

ああ、憂鬱。こんなこと考えたくない、こんなことで悩んだりしたくない。相手は全くもって関係のない人なのに。どうしてこんなに、ふさぎ込んで警戒してしまって、かえって変な雰囲気を私と彼の間に生み出してしまうんだろう。本当に嫌だ、気持ちが悪い。そういう自分も嫌で嫌で仕方がない。私と彼の間にはなんのもないというのに、変に気にしてしまう私は本当に過剰なほどの自意識を持っているのだ。

私は別に女子高出身でもなく、今までずっと共学だった。でも、いつからだろう。一定の男の人に免疫がなく、過剰なほどに避けてしまうようになったのは。小学校は全然そんなことなかった。お昼休みは、男女関係なくまじりあって必死になって遊んでいたし、自分のことしか考えてなかった。中学校だってそうだ。好きな男の子はいた。告白をしたことだってあるし、されたこともある。いや? ちょっと待てよ、中学校からかもしれない。私がこんなにも男の子を避けてしまうようになったのは!

私は中学校から高校まで、自分から好きになった人しか無理だ!!! と、なぜか漠然と思っていた。自分から好きだと思えない人から告白されたって、絶対好きになれっこない! そんな身勝手な自論を持っていたのである。なぜこんな自論を持つ羽目になったのか。それは、中学校である変な噂が出回ったことにある。「○○君が私のことを好きらしい」それを、いろんな場面で聞くようになったのだ。確かに最近彼とよく話をしていた。普通に楽しく話していたのだが、私は彼のことをいい人だとは思っていても、好きではない。その後、彼とはうまく話せなくなった。当然のように思う。だって、もし、仲良く話しているところを友人が見て、あいつらいい感じじゃない? などと言えば、わたしも彼のことが好き、みたいになってしまいかねないからだ。私はどんどん彼から遠ざかっていった。話そうとしても、彼を目の前にすると、彼は私のことが好きなんだ、私は好きじゃない。仲良くして勘違いされたらいやだ、だったら相手に誤解されないように、私はあなたのことが好きじゃないんだということを示さなきゃ。期待させるようなことなんて絶対にできないし、絶対にやりたくない!!!!

という出来事があって、私は、自分は好きではないが相手が好意を持ってくれている人とは関わることができなくなっていった。そして、誰が好意を持っているか持っていないかなんてわからないのだから、いっそのこと男子とは関わらずに行こうと決めたのが、高校生の時だった。おかげで、女子だけで周りには見せられないほどはっちゃけることができた(笑)私の大切な大切な青春である。

こんな状況じゃ、自分が好きな男の人としか話さないのか? ということになるが、そんなことはない。この人は大丈夫だと言える基準が二つある。まず、彼女を持っている男の人は大丈夫。彼女がいるのだから、勘違いなんてしない。次に、明らかに恋愛対象として見ていないことが分かる人も大丈夫。例えば、「お前は豚だ」みたいなデリカシーのないことを言ったり、いかにも、お前みたいなやつは俺とレベルが違うんだぞオーラを出している人。誰から見ても恋愛対象になり得るとは思えないキャラクターの人である。彼らも勘違いなんてしない。

こういう人たちはいいのだ。はっきりしているから。でも、たまにいるではないか。好きでもないのに優しくしたり、好きでもないのに遊ぼうよと言ってくる人。それを受け止めたら、どうなってしまうのかわからないから警戒してしまうのだ。私の頭の中ではてなマークが炸裂する。なんでこんなにやさしくするんだ? なんで二人で会うんだ? 好きじゃない人とそんなことするのか? 私はその気持ちに答えられない、だからごめんなさい。無理なのです。そういう男の方たちが……

もちろん今は分かっています。相手は別に自分のことを何とも思っていない。友人として、そういっているのだと。なんとも思っていなくても、異性に優しい人なんてこの世にいっぱいいるんだということだって知っています。

分かってはいるのですが、やっぱり未だにそういう男の人とはうまく話せないのです。むやみに思わせぶりなことをしたらいけない。誤解されたくない。そういう気持ちが、考えないようにすればするほど溢れ出てきてしまいます。

私のその欠点がつい先日、大変裏目に出ました。

それがお芝居の世界です。私は妊婦であり、妻という役を演じました。当然夫がいます。その旦那さん役の方が、まさに私が一番苦手とするタイプの方だったのです。心は、私の旦那なんだ、心から愛する気持ちを出し切らないと! と思っているのに、私の体はそれに比例して拒絶反応をします。案の定、練習では多くの方から夫婦感がないと言われました。絶望です。どうしたらいいのかわかりません。そんな時、劇団の仲間に練習の帰り道、相談してみました。すると、自分の役になれていないんじゃない? 自分自身で演じているから拒絶してしまって、それが演技に出てしまっている。それなら、自分を消して、その役として演じるしかないのでは?

私はその通りだと思いました。私は私で演劇をやっていた。だから拒絶してしまったんだ。私は私ではなく○○という人間。そうすればいいんだ!

そう考えると、女優さんって本当にすごいです。相手がどんな人であろうと異性と真正面から向き合わなくてはなりません。その切り替えがすごいです。だって、さっきまで旦那と抱きしめあっていた人と、芝居の後、普通に話すんですよ?? 私だったら、もう、いやでいやで仕方がなくなりそうです。

でも、お芝居って、そういうことなんですよね。嘘を本当にする。自分と役柄を時には切り離さなければならないことがある。そんな学びを得たわけです。

現実世界ではどんなにさけても誰も困らないけど、お芝居の世界でそれを出してしまうと一緒にやっている人たち全員に迷惑が掛かってしまう。私はそれを克服できなければ、本物の表現はできない。そう思ったのです。

だから必ず乗り越えてみせます。私の大好きな表現の世界では。
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2016-08-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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