メディアグランプリ

下手なファッション、数打ちゃモデル?


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氏名:のんのん(ライティングゼミ)

 知り合いにモデルが何人かいる(自慢)。
 でも、プロモデルたちと面と向かって付き合っていると、自分との差があまりに大きくて、自然と遠い目になっていることがある。体型。美意識。度胸。自信。見た目から内面まで、一般人とは、生きてる土俵が違う気がする。偉いとか賢いとかじゃないけど、やっぱりどっかで腹をくくって、別次元で生きてく覚悟を決めた人たちだと思う。

 モデルと一般人(=わたし)とで、1番わかりやすーく違うのが「ファションセンス」。自分に似合う服を知っている。その服のベストな着こなし方がわかってる。その嗅覚、その眼力は、やっぱり一般人とは格段に違うものがある。

 そんなのモデルなんだから当たり前でしょ?って、一瞬思うけど、よく考えたら当たり前じゃない。だってモデルが現場で着る服は、基本的にプロのスタイリストがついて選ぶ。なんだったら、デザイナー本人が現場でそのモデルに合わせて服を作り直すことすらある。
 モデルは「お人形さん」でいればいいのだ。モデルであることにファッションセンスは必須ではない。実際、ファッションにたいして興味のないモデルさんも少なくはないらしい。

 それでもやっぱりモデルが選ぶ服は違う。自分が雑誌に出ているくせに、「雑誌で見たー」っていうファッションは絶対してない。今からそのまま雑誌に出てきそうではあるけど、すでにどこかの雑誌で見たものとは何かが違う。大量生産で売られているはずのその服が、ものの見事に”自分のもの”にされている。

 実際、モデルが一人で買い物していると、「なるほど!その服ってそうやって着たらいいんですね!」と店員さんが試着室に集まってくることがあるらしい。わたしも一緒に買い物していて、得意満面、意気揚々と近づいてきた若い店員が、自分の出る幕がないことを悟ってこっそり後ずさりしていったり、わたしに「あの方、何者ですか?」と聞いてきたりっていう場面には、何度も遭遇している。ごめんよ、店員。

 あのモデルの「ファッションセンス」、服の着こなし術は、どうやって身につくものなのか。モデルと一般人とは、どこがどう違うのか。モデルたちに私服のダサさを呆れられ、ダメ出しされる度に疑問だった。(ちなみにモデルたちは「雑誌読んで研究しろ」って言うけど、ちょっとやそっと雑誌読んだくらいじゃ、絶対そんなセンスは身につかないと思う!!)

 何年かモデルと日常的に接してきて、最近やっとちょっとたどり着いた答えがある。
 それは「数」の違い。着てきた服の数が圧倒的に違う。ジャンルの幅広さが話にならないほど違う。つまり、服に対する経験値がまったく違うってことだ。

 繰り返すが、モデルが現場で着る服は、基本的にプロのスタイリストがついて選ぶ。モデル個人の趣味、収入、ライフスタイルとはまったく関係ない。ただただ撮影目的にかなうものが選ばれてあてがわれる。
 だからモデルたちは、自分が普通に生活してたら出会わない服にたくさん出会うことになる。自分の普段のキャラとは全然違うもの、高級すぎて手が出ないもの、そもそも「それって服なん?」って言いたくなるような、ほぼ作り物状態の前衛的なものまで。色も、素材も、デザインも。「え〜! こんなの初めて〜」なんてキャピる間もなく、「普段からよく着てますけど、なにか?」的な顔をして次々着倒す。そんな顔して着てるから、畑違いのジャンルの服がまた案外いけるな! ってことになってくる。

 加えて、モデルたちは職業柄、着替えがめっちゃくちゃ早い。手が4本あるんじゃないのかと不思議になる程、瞬時に着替え終わる。(本人たちに早着替えの意識はないらしいから、ほんとに早着替えが求められる現場では、どんなことになってるのだろうか)

 そんな勢いだから、隙き間時間にふらっと服屋に入っても、とにかく次から次へと試着する。わたしが、近づいてくる店員に愛想笑いしながら店内をぐるっと見回してる間に5着、「試着しちゃおっかな、どうしよっかな」とオドオドしてる間に3着は着てる。これでまた経験値に差がつく。
 迷ったら着てみる。迷う前にもう着てる。この服を着ることに対する垣根の低さも、モデルならではの一般人との違いだと思う。

 そんなわけで、モデルたちは自然と日々たくさんの服に袖を通している。その中で、これは似合う、これは似合わないの判断材料を山ほど手に入れている。だから、いかつい店構えのジャンクな品揃えの中にも、自分に似合うものを見つけ出せる。全国津々浦々で売られている同じ980円のTシャツを、なににどう合わせたらいいかの引き出しを増やしている。

 モデルと一般人の「センス」の違いは「数」の違いだ。決してわたしがダサい星のもとに生まれて、センスの欠片もない人間だからじゃない。
 そう思うと、目の前にいるモデルとちょっと付き合いやすくなる。わたしだって「数」を増やしたら多少はましになる、と思えるのは”希望”だ。(実際、前よりいろいろ試着するようになったら、ちょっとダメ出しも減ってきたし) 
 プロモデルと今のわたしじゃ、まだまだ土俵が違うことには変わりないけど、数打ちゃきっといいことある、はず。そう思って、これからも美しきモデルたちの影を追っかけていきたいと思う今日のこの頃である。

 
 

 

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2016-09-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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