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メディアグランプリ

僕が先生という職業をすすめる理由。


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記事:新留裕介(ライティング・ゼミ)

 

「先生って何をするひとですか?」

僕はそう言われたら、「カメラマンみたいなものだよ」と答えることにしている。

子どもたちには、いろいろな子がいる。

男の子と女の子という違いもそうだし、日本人か外国人かって違いもある。

それに、体の大きい子、小さい子、明るい子、おとなしい子、やさしい子、きびしい子、瞳の大きな子、小さな子、ほんとにいろんな子がいる。

でも、みんなどこかに魅力や才能を持っていて、ほめられたり、見つけられたりしたらうれしいポイントがある。

先生がやることといえば、その子が持っているもの、眠っているもの、密かに認めてもらいたいなと思っているものを見つけ出し、自然と出してあげること。そして、できるなら、それをもっと輝かせてあげることなのじゃないかと思う。

それは、まるで、カメラマンがモデルの魅力を引き出し、みんなに伝わるよう、なんかいいなって思ってもらえるような形にするようなものだ。

 

先生には、さらに、カメラマンみたいにできることがある。

それは、子どもたちの「自分ってこんなものだ」というイメージを変えてあげることだ。その子の持っている基準値を上げてあげること、といっても良いかもしれない。

みんな、どこかしら自信が持てないところがあったり、こんなものだっていう枠を持っている。それを変えてあげたり、取ってしまうことができたりする。

1枚の写真が1人のひとの人生を変えることがある。

自分ってこんないい顔をしていたんだ、自分ってこんな表情をするんだ、自分ってこんなに笑うんだ、と自分では見えていなかったところに気づいたり。

「セルフイメージを変えるには、プロフィール写真を変えると良い。それも、自分がなりたい自分、いつもよりもちょっと着飾った自分のものに変えると良い」

そんなことを聞いたことがある。

たしかに、いいカメラマンに撮ってもらった写真、その1枚の写真がきっかけで、自分のなかの自分が変わったりする。そして、ちょっと自分のことが好きになったり、それがきっかけで、付き合うひとが変わったり。

モデルのなかには、飛び抜けてきれいなひとやスタイルのいいひともいるけど、なかには、学生時代、教室のなかに、ふつうにいたような子もいたりする。でも、なにか惹きつけるものを持っている。

それは、モデル自身が、自分のどこが良いところかがよくわかっていて、それが伝わるよう、カメラマンといっしょになって見える形にしていっているからかもしれない。

先生には、そんな魅力や才能を引き出し、自信を持たせてあげることができるのではないかと思う。

 

そして、もうひとつできることがある。それは、勇気を与えることだ。

カメラマンの撮ってくれた写真に勇気をもらうモデルもいれば、その写真のモデルの姿を見て、勇気をもらうひともいる。

先生という職業に関して、自分の人生を振り返ったとき、必ず思い出す出来事がある。

大学受験に失敗し、予備校に通っていたとき、一人の先生に出会った。人気商売である予備校講師のなかには、服装や髪型で目立ったり、生徒受けをねらって甘い言葉をはいたり、気を引く発言をするひと、自分の授業を取ってもらおうと他の先生を揶揄するひとも多かった。

そのなかで、その先生は、普通の格好、普通の髪型をし、授業も正攻法。派手な先生たちのなかで、異彩をはなっており、他のひとがどうだとかには目をくれず、自分のやり方を貫き、何より、人生を楽しんでいる感じがした。

僕は、その先生の自由な感じが好きで、授業を取っていたのだけど、先生が、あるとき、飼っていた鳥の話をした。

飼っていた鳥のなかに、一羽、羽が小さいのか、うまく飛べない子がいた。餌を置いていても、他の鳥たちみたいに早く食べに来ることができず、少し、サポートが必要だった。あるとき、その鳥の寿命が近くなっているのがわかった先生が、最期のとき、側にいようと部屋のなかで見ていると、その子がぎこちない飛び方で先生の肩まで飛んできて、肩に乗った。そして、「ありがとう」とでもいうようにして息を引き取ったんだそう。先生はその話の最後にこう言った。

「翼あるものは飛べ。それがたとえどんなに小さい翼であろうとも、傷ついてぼろぼろになった翼であったとしても。僕たちはみんな翼を持って生まれてきたんだ」

僕は、まわりにばれないように気をつけながら、ずっと泣いていた。そして、いっしょにいるひとを変える、こんなひとになりたいと思った。

 

魅力を引き出し、基準値を上げ、勇気を与える。残念ながら、それはお母さんやお父さんにはなかなかできないことだ。あまりにも長く、近くにいる存在だから。

少し距離があるからこそ、撮れる写真や表情がある。

僕たち先生がしてあげられることは、ある時代、ある年齢のときの、その子の1枚の写真を撮ってあげるだけのことなのかもしれない。でも、その1枚の写真がその子の人生を変えることもある。

僕たちがやっているのは、そんなすばらしいことなんだ。

 

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2016-10-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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