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学年ビリのバンギャルが1年で早稲田に現役合格したときに言っていたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:村崎寧々(ライティング・ゼミ)

 

 

世の中には、人生を変えるセミナーがあふれている。

試しに「人生を変えるセミナー」という言葉をGoogle検索にかけると、247万件もヒットする。それだけみんな人生を変えたいと思っている。それも、誰かの話を聞くだけで。

 

だから、私がこの天狼院のライティング・ゼミを知ったとき、タイトルに「人生を変えるライティング教室」と書かれているのを見て躊躇した。世間にあふれる「人生を変えるセミナー」が頭をよぎったからだ。

しかし、文章の書き方を教えてもらえる場というのが他にはなかなかないのも事実で、私はとりあえず説明会に参加することにした。

 

 

その日、説明会の終盤に差し掛かったころ、店主の三浦さんはホワイトボードにあるグラフを描いた。

横軸に時間を、縦軸に能力をおいたそのグラフに、赤いペンでスッと曲線が描かれた。

 

「こういう風に伸びるタイプの人もいるので、最後まで諦めずに続けてください」

 

私はその瞬間、10年前の教室にいる自分の記憶と重なった。

 

「現役生は本番直前に脅威の伸びをみせる。だから、最後まで絶対に諦めるな」

 

黒板にチョークで描かれたそのグラフは、右に向かって急カーブの上り坂を描いていた。

私は10年前、この言葉を信じていた。高校3年、受験生だった。

 

 

私は落ちこぼれだった。高校2年の頃、定期試験で学年の最下位から5本の指に入ったことがある。私の通っていた高校には普通科以外にも科があり、普通科の中では実質ビリだろうと言われた。

 

高校2年の冬になると、進路指導が始まる。私はその時まで、自分の進路をちゃんと考えたことがなかった。

大学に行ってやりたいことは思いつかなかったけれど、ひとつだけ私には明確な意志があった。それは、地元を出て、東京で働くことだった。

 

「お母さん。私、東京の大学に行きたい」

 

母にそう告げると、「東京で一人暮らしをして授業料まで払うんだから、行くなら地元にある大学以上のところを目指しなさい。そうじゃなければ、わざわざここを出て行く必要がないでしょう」と言われた。

 

私の実家は、地元の国立大学まで通える距離にある。親からしてみれば、実家から国立大学に通ってくれるほどいいことはない。母の言うことは、もっともだった。

 

 

「私、早稲田に行くことにした!」

 

志望大学を書く欄に「早稲田大学 文学部」と書いて、友達に見せながらそう宣言したら、笑われた。

地元の国立大学の偏差値を調べ、東京にある大学を絞り込んだ結果、早慶以上しかなかったのだ。早稲田は3科目で受験できると知って、もうここしかないと思った。慶應は小論文が必要だったので最初から諦めた。

 

学年ビリから有名大学を目指すなんて、なんだかどこかで聞いたことのある話だが、残念ながら当時の私はギャルではなく、耳に7つもピアスをつけ、真っ黒なネイルで学校に通うバンギャルだった。目指したのは慶應ではなく、早稲田だった。

 

 

早稲田に受かるために必要なのは、3科目。国語、英語、そして歴史は世界史を選んだ。

いざ、本気で勉強しようと思ったとき、まずやることは学校で目の前の授業を真面目に聞くことからだった。

 

ところが、その頃の世界史の授業は、もうヨーロッパで百年戦争が始まろうとするくらいまで進んでいて、当然ながら世界史を途中から理解しようと思っても無理だった。

私の世界史は、はるか遡ること紀元前3000年メソポタミア文明から独学でスタートした。

 

そして、私が次にやったのは、予備校を変えることだった。

実は、落ちこぼれ時代も私はいちおう予備校に通っていたのだ。だが、どんどん授業の内容についていけなくなった私は、授業をサボるようになっていた。

大人になった今となっては、それがいったいどれだけの恵まれた環境とお金をドブに捨てるような行為だったかわかる。両親に土下座して謝りたい。

 

母には、それらしい理由をつけて予備校を変えたいと申し出た。もう絶対サボることができないように、出欠を厳しくチェックするという予備校にした。

 

 

始業の時間に登校し、授業中はもちろん、休み時間もひたすら勉強した。学校の授業が終わると、しばらく放課後の教室で勉強して、予備校に向かう。

予備校への移動時間も惜しくて、地下鉄の中でも必ず何か暗記していた。講義がある日もない日も、夜22時に予備校の自習室が閉まる時間まで、毎日勉強した。

 

私はただ、ひたすらその生活をくり返した。

 

 

高3の10月になって、ようやく世界史の勉強が授業に追いついた。先生が授業でしゃべっている内容の意味が、はじめて理解できた。定期試験のための勉強をしなくても、英語でクラス3位を取った。

 

そして、10年前のまさに今頃。

高3の12月には、本番試験までに受けられる最後の模試がある。努力の成果が出つつあると実感していた私は、その結果に期待した。

 

結果は、D判定だった。

早稲田はあまりにも遠かった。

 

 

私なんかが早稲田を受けようと思うこと自体が間違っていたんじゃないか?

そもそも無謀で、あり得もしないことを夢見ているんじゃないか?

高校1年からずっと真面目にやってきた人がいるのに、日本中の優秀な人たちが受験するのに、浪人して目指している人もいるのに、私が受かる可能性なんてあるのか?

 

そんな思いが頭をぐるぐると駆け巡った。

 

 

でも、私は東京に行きたかった。ここまできて諦めたくなかった。

どうせ落ちるなら、限界までやって諦めがつくところまでやろうと思った。

 

「最後まで絶対に諦めるな」という先生の言葉と、あの急上昇する曲線を信じて、ただひたすらに勉強を続けた。そうするしかなかった。

試験本番まで、あと2ヶ月も残されていなかった。

 

 

先生の言っていた“脅威の伸び”は、本当に直前にやってきたと思う。

現代文の文章を組み立てる論理が見えるようになり、古文漢文の物語が頭に入ってくるようになり、英文を読むスピードが格段に上がり、世界中の歴史が頭のなかで繋がっていった。

 

そして、東京へ向かう新幹線の中、早稲田へ向かうバスの中、最後の最後まで単語を覚え続けた。

 

結果、私は早稲田大学に現役で合格した。

 

 

高校の後輩たちに配布される『合格体験記』という冊子がある。その中で、10年前の私はこんなことを書いていた。

 

こんな私でも第一志望に合格できたわけですから、人生頑張ればなんとかなるものです。でも、受験に奇跡はありません。本番で出せる力はそれまでの積み重ねだけです。

 

受験に奇跡はない。

運良く受かる、なんてことは絶対にないと伝えたかった。

 

人生にまるで奇跡のような出来事が起きても、それはきっと積み重ねてきたものがあってこその結果だ。何もないところに、奇跡は起きない。

 

 

お金を出せば、勉強をする環境を手に入れることができる。講義が受けられて、指導してくれる人がいて、評価ももらえる。

それは、とてつもなく贅沢な環境だ。もちろん、このライティング・ゼミも。

 

でも、その環境の中であの成長曲線を描くためには、自分を信じて、強い意志をもって自分と向き合うしかない。

自分と向き合うことでしか、人生は変わらないのだ。

 

どんなに素晴らしい環境だろうと、そこにただ身を置いているだけでは何の意味もない。

かつての私が、なんとなく高校に通い、予備校に行っているつもりになり、落ちこぼれていたように。

 

 

あの時、早稲田に受かって、間違いなく私の人生は変わった。

あの曲線を描くことを信じて諦めなかったから、今の自分がいる。

 

もう一度、あの積み重ねたすべてが繋がっていくような瞬間を感じたい。

だから、私はあの時と同じ熱量で、このゼミを受けようと思う。

 

 

どうやらこのライティング・ゼミは、4ヶ月受講すると最後に評価がもらえるらしい。

文章を書くプロとして、合格圏内に入るかどうかの評価だ。

 

あの時、一度も手の届くことのなかったA判定の、さらに上にAA(最優秀)という評価が用意されている。

 

10年前の私は、合格体験記に「目標は言葉にして誰かに言うべき」だと書いていた。

「早稲田に行くことにした!」と友達に宣言したときに、あの自分との闘いが始まったように、今回もそうしようと思う。

 

三浦さん、私はこのライティング・ゼミで「AA」を取ることにしました。

 

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2016-12-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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