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コーヒー好きが考える「乃木坂46」の魅力とは


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:かのこ(ライティング・ゼミ)

 

今から約2年前の2015年2月、コーヒーが好きな人でなくとも、ひょっとしたら覚えているかもしれない。コーヒー界のAppleとも言われるブルーボトルが清澄白河に1号店をオープンさせた。ブルーボトルと言えば、サードウェーブ系コーヒーショップの代表格だ。

 

サードウェーブ(第三の波)とは、アメリカにおけるコーヒーブームの潮流のことで、産地や農園にこだわったコーヒー豆を自家焙煎し、豆に合わせて挽き方や抽出方法を変え、こだわりの1杯を淹れるのが特徴である。

 

ファーストウェーブでは、ネスレなどの売り出したインスタントコーヒーの台頭により、一般にも広くコーヒー文化が知れ渡った。コーヒーは庶民でも手軽に飲める、ぐっと身近な嗜好品となったが、一方で大味で風味が弱いなどの弱点もあった。

 

続く1960年代以降に広まったセカンドウェーブはスターバックスに代表されるような、シアトル系コーヒーショップの台頭だ。これは高い品質のコーヒーを求める人々に強く支持された。

エスプレッソやラテと言った、深煎りにしても味が損なわれにくい風味の強い豆を使った飲み方が広まったのも、このタイミングだと言われている。しかし、カフェチェーンの宿命とも言えるが、店舗数を増やしていくには限界がある。最終的にはVIAやORIGAMIのように、インスタントで手軽に飲める商品で市場を拡大するという、ファーストウェーブと同じような戦略を辿ることになった。

 

この状況下で台頭してきたのが、サードウェーブだ。豆の高い品質が保証されていることは勿論だが、そこでの体験が人気の大きな要素を占めている。

個性溢れる上質なコーヒーを、自分だけの為にハンドドリップで一杯一杯丁寧に淹れてもらえる――、そんな時間を求めて多くの人が足を運んでいる。

最近はモノよりもコトにお金を使う人が増えているというが、そのような時代のニーズに上手くマッチし、開店後1年以上経った今も、店舗数を増やし相変わらずブルーボトルは賑わっているのだろう。

 

かつて戦乱の世において信長が戦乱の世をまとめ一つにしようとし、続いて秀吉がその後を継いで天下統一を果たし、最終的には家康が長く太平の世を治めたように、三番目に出てくる人物というのは、得てして時流のキーマンであることが多い。

サードウェーブは、見方によっては行き過ぎた消費社会に警鐘を鳴らしているともとれるが、それはアイドルの世界でも一緒なのではないだろうか、と思う。

 

今や知らない人の方が少ないであろう国民的アイドルグループのAKB48。

私は、AKBが秋葉原の小さな劇場から始まり、社会現象になるまで華麗にステップアップしていく姿をちょうどメディアで観てきた世代だ。

まさかオタクの聖地から生まれたアイドルが、一世を風靡するなんて最初は全く思っていなかった。

彼女らの躍進はまさに近年のアイドル戦国時代におけるファーストウェーブと言えるだろう。それまで、アイドルファン=オタクと思われていたアイドルの世界に、一石を投じた。

とてもアイドルファンとは思えないようなかっこいい今時の男の子が熱心に握手会に通う姿を度々ニュース等で見かけた。

モー娘。みたいに一番可愛い子がセンターになるのではなく、クラスで2番目、3番目に可愛い子でも努力次第でトップになれる、そんな時代の訪れを感じさせた。

 

 

続いてSKE48(名古屋を中心とするアイドルグループ)やNMB48(大阪難波を中心とするグループ)といった地方組(ファンの間では支店という)の活躍が目立った。今や主要都市には必ず48グループがある。

支店の特徴と言えばグループに1人、もしくは2人の目立つメンバーがいることだ。

NMB48の山本彩しかり、HKT48の宮脇咲良しかり。

私がアイドルに興味を持つきっかけとなったNMB48のリーダー、さや姉こと山本彩は、女性人気がとても高い事でも有名だが、何と言っても彼女の素晴らしさはNMBを愛してやまないことだ。

彼女は何をするにしてもまず、NMBの為になるかどうかを意識して行動する。さや姉にとっては、自分の人気は二の次で、それによってNMBというグループが注目されることが喜びなのだ。だから、どんなにハードなスケジュールであっても、自分の努力がきっとチームの為になると信じてやまない。私自身も職場において彼女のようなチームを第一に思えるリーダーになりたいと思うし、日本全体がこういうリーダーが欲しい、と思っているからこそ、紅白での選抜No.1に選ばれたのではないかと思う。

 

また、グループによる色が強いのも支店の特徴である。

SKEはダンスのレベルの高さに定評があるし、NMBは大阪というお笑い文化の本拠地にチームを構えているからなのか、アイドルグループなのにバラエティへの露出が多く、総じてメンバーの笑いのレベルが高い。

全国ネットで見れる機会が少ないせいか支店のファンは、ちょっとニッチな人が多いように感じる。この辺りにも、スターバックスに足繁く通い詰めるコアなファンと同じ空気を感じるのだ。

 

そして第三波のアイドルグループ、乃木坂46は、AKB48の公式ライバルとして2011年にデビューした。

乃木坂の人気の理由は、色々ある。とにかく美人が多いし、清楚なイメージをコンセプトにしているので、衣装も楽曲のメロディーも洗練されていて、美しくかつお洒落だ。乃木坂ファンというだけで、他のアイドルに比べて分かっている感や、おしゃれ感が漂う。アイドル界のAppleと言っても過言ではないと思う。AKBに比べて女性ファンが多いのもうなずける。

 

しかし何と言っても彼女らの魅力は、コーヒーの産地や農園に徹底的にこだわるサードウェーブ系コーヒーショップのように、一人一人の際立った個性を大事にしているところだと思う。

 

たとえば、白石麻衣(以下、まいやん)。

女子大生がなりたい顔No.1にもなっているまいやんは、グループの中でも一番の美人だと評判で、あれだけの美形だったら、黙っていても十分人気者になれるはずなのに、全く奢ったところがない。バラエティでは率先して笑いを取りに行くし、努力家で、ダンスのミスもグループ内でトップクラスに少ない。そして料理の腕前もピカイチだ。

コーヒーの銘柄にたとえるならブラジルに似ている。多分知名度は世界一で、生産量でもNo.1を誇るブラジル。そして酸味、苦み、コクが柔らかく、バランスが良いので誰からも愛されるコーヒー豆のひとつだ。

 

 

今年卒業と芸能界引退を表明した橋本菜々未(以下、ななみん)はコーヒーにたとえるならキリマンジャロだ。

キリマンジャロは酸味が利いていて、上品な香りが特徴的である。

美しいだけでなく読書家で、絵が上手で女優としての頭角も現しているとても多才なななみん。彼女は自分の核をしっかりと持っていて、決して周りに媚びることがないが、一方でチームやファンの事をとても大事に思っていて、後輩からもとても慕われている。本当にやりたいことをやる為に、卒業だけでなく芸能界も引退すると決めている。

キリマンは日本では老若男女問わずとても人気の銘柄だが、温暖化により南極の氷が解け、年々獲れる量が減ってきている。人気者でいつもそこにある、と思っていた身近な存在だったのに、ある日突然飲めなくなってしまう、そんな儚さと潔さをななみんにも感じる。

 

ここで挙げているのは一部のメンバーだけだが、メンバー全員が個性豊かなコーヒー豆にたとえられるくらい、豊かなメンバー層があるのがまず乃木坂の大きな特徴だ。

 

そしてもうひとつ。

私が乃木坂の大きな魅力だと思っていること。

それは幸か不幸か、公式ライバルではあるものの48グループではない為、乃木坂には総選挙がない。

つまりお客様票によってセンターが決まる、ということがないのだ。

 

毎年総選挙の番組を観ていると、自分よりずっと若い少女たちが大勢の前で、自分の言葉でスピーチする姿は立派だなぁと感心させられる。

と、同時にかなりの人数がスピーチ中に感極まって泣く。それもセルフブランディングのひとつかもしれないが、そのたびに、彼女たちはものすごいプレッシャーの中で戦っているんだなぁとひしひしと感じさせられる。

センターを獲る為に、もしかしたらやりたくない仕事も引き受けるのかもしれない。

言いたいこともグッと我慢してこらえているのかもしれない。

 

 

順位がつくと、否が応でもライバルを意識する。

1番にならなければ……と、努力するのはとても立派な事だが、1年間の自分の仕事振りにランキングを付けられたらと思うとゾッとする。

そういう中で、彼女達は日々戦っているのだ。勿論その姿から勇気を貰うこともあるし、1位になれなくても、スピーチに感動してファンが増えることもあるから、決して無駄なことではない。

でも、「応援して下さったファンの皆様、私の努力が足りなかったせいで一位になれなくてすみません」などと言っているのを観ると、何もそこまで言わなくても……と悲しくなってしまう。AKBが発展してきたのは、確かにファン(お客様)の力があってこそだ。けれど、行き過ぎたお客様主義は、じきにアイドルの心を壊してしまうのではないだろうか。AKBを卒業したアイドルたちが、のびのびと自分のペースで仕事をしているように感じるのは、私だけだろうか。

 

 

もしかしたら、乃木坂には明確な順位がつかない分、アイドルとしての責任感や緊張感はAKBに劣るのかもしれない。

けれど私は乃木坂46を観ると何だかほっと安心する。

冬の寒い朝に自販機で買った缶コーヒーのように、心がふっと温かくなるのだ。

好きな事を全力でやっている、という気がするのだ。

そののびのびとした姿を見たくて、ついつい冠番組を観たり、DVDを買ったりしてしまう。

 

 

実は、サードウェーブは日本の古き良き喫茶文化から影響を受けていると言われている。

銀座や神保町、神田の純喫茶でもいい。行ったことのない人がいたら是非一度足を運んでみてほしい。そこには店主のポリシーを感じるし、くつろいで帰って欲しいからこその様々なルールが存在する。一度神田の某有名店に行こうと思ったら、材料がなくなってしまって、閉店時間の2時間前に閉めている光景に出くわしたことがあった。スタバでそんな事をしたら、恐らくクレームものだろう。

でも、不思議と仕方ない、また日を改めて今度は早い時間に来ようという気にさせられた。

そこらで材料を調達して、適当なものを出そうということは絶対にないし、かといって自分たちが無理なことはしない。それが、お店を長続きさせる秘訣なのかと思った。

 

どれが一番優れている、とかではない。

どの波も私達の生活には欠かせないものだと思う。急いでいる時には、キチッと時間内にでてくるスタバのコーヒーと安定した味に安心するし、徹底されたホスピタリティには毎回感動してしまう。

家から一歩も出たくない時には、味はお店のコーヒーには少々劣るかもしれないが、買い置きが出来て日持ちするインスタントコーヒーのありがたみをかみしめる。

 

それと同じく、AKBメンバーの必死に努力する姿からは、何くそと奮起する力を貰えるし、支店のチーム力の強さからは周りと協力して大きな何かを成し遂げる、というチームワークの大事さを学ぶことが出来る。

 

しかし寝る間も惜しんで全力で動き回っていれば、時には心身共に疲れることもある。

それが人間だと思う。

そんな時にサードウェーブ系のコーヒーショップや、その源流とも言われる純喫茶でしばし時間を忘れ、心ゆくまで自分のための時間を過ごす至福のひとときは私にとってかけがえのない時間だ。

 

そして、そんな少々疲れてしまった時に、乃木坂46の出演する番組を観ていて思うことと言えば。

彼女たちの他者と競争することに一番の比重を置かない、個々のコンテンツ力の強さをもっと見習わなくては――、ということだ。

私が乃木坂46を愛してやまないのは、彼女達がいつもこの事に気づかせてくれるからだと思う。まぁ勿論、観ていて可愛いっていうのもあるけれど。

 

 

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2017-01-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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