メディアグランプリ

最も困難な「旅」の先にあったもの。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:須田 久仁彦(ライティング・ゼミ日曜コース)

それは、今から4か月前の事だった。私は今まで体験したことのない「旅」を初めて経験することになった。その「旅」はとても困難なものだった。ミッションをこなしながら目的地まで到達しなければならないが、特に道筋が決めっているわけではなかった。どこをどう訪れ、どうしなければならないか? 全ては自分で解決しなければならなかったのだ。

そのため、私は様々な場所を巡った。旅行を仕事にして10年以上になるが、ここまで難しい旅を経験したことはなかった。トラベルプランナーとしての知識や経験をフル活用し、記憶を辿りながらミッションをこなしていった。どうして良いか分からないことも多かったが、それでも何とか目的地まで辿り着くことが出来た。

しかし、最初の「旅」は失敗だった。ミッションが十分にこなしきれていなかったのだ。10年以上のトラベルプランナーとしての知識や経験をもってしても、失敗するほどの「旅」の難易度に、途方に暮れる思いだった。

それ以来、1週間1回のスパンで、「旅」に挑戦してきた。何とか目的地にまでは到達するものの、ミッションをこなすのはとても難しかった。失敗が続き、なかなか進むことが出来ない自分自身に対して苛立ちが募る時もあった。それでも毎週、自分を信じ目的地までの「旅」を続けていった。

すると、ある時からミッションがこなせるようになってきた。毎週必ずというわけではなかったが、「旅」が成功する確率があがってきたのだ。

そうなると、この「旅」をするのが楽しくなってきた。もちろん「旅」は毎週苦しいものだった。ミッションがこなしきれているかどうか? 分からないことも多かったが、それでも「旅」を終えた時の達成感や、成功か失敗かが判定される時のドキドキ感を少しは楽しめるようになってきたのだ。

また、この「旅」を通じて新たな仲間達に出会う事も出来た。お互い苦しみながらも仲間達の「旅」の様子を知ることは、私にとって大いに励みになった。また、どのようにミッションをこなしていったかを知ることで、大いに勉強にもなった。

そして、そんな「旅」も今回で一区切りとなる。後は参加者が各自で、この「旅」で得た知識や経験を活かし、さらなる大きな旅へと挑戦することになるのだ。

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先週、4か月続いた天狼院書店のライティング・ゼミの全ての講義が終了した。毎月2回の講義の他、毎週1回の課題文の提出が求められた。そして、講義の内容に基づいた課題文の内容が認められたもののみが、天狼院のWEBページへの掲載が許可された。

この講義を受けようと思ったのは、私の仕事に関係している。トラベルプランニングとライティングは、相手へのプレゼントと同じだからだ。

トラベルプランニングは相手の希望に基づいて、貸切観光バスなどの交通手段や観光地を組合せ、プランを作って行く仕事だ。その時に頭にあるのは、相手の希望はもちろんのこと、どうやったら喜んでもらえるかだ。

ライティングもまた同じだ。自分自身が伝えたいことを、どうやったら喜んで読んでもらえるかだ。

どのようなモノを贈れば喜んでもらえるか? トラベルプランニングもライティングも、頭を悩ませながら考え、相手にプレゼントするのは同じなのだ。

そのためライティングのスキルを身に付けることは、私のトラベルプランニングのスキルを上げることにも繋がると思ったのだ。

しかし最終的な目的は同じでも、そのスキルは大きく違っていた。正直、出来るかどうか? 自信はなかった。

それでも講師である店主の三浦さんの講義や、川代さんの講評を参考にしながら毎週、書き続けて行った。そうすると、ふと、ある時に気が付いたことがあった。

それは、いつもの通り頭を悩ませながら課題文を書いていた時のことだ。私は主に自分の体験や経験をトラベルプランナーとしての視点から書いてきた。過去のプランニングの事、添乗に行った時の事、観光地を訪れた時の事などの記憶を辿り、悪戦苦闘しながら書いていた。そうするうちにライティングという作業そのものも「旅」なのではないかと思ったのだ。

ライティングはとても頭を使う作業だ。そのためには頭の中の様々な場所を訪れ、フル活用しなければならない。まさにライティングという作業をするには、この頭の中を巡る「旅」を経ることで、生まれてくるものだと思ったのだ。トラベルプランニングとライティングが、相手へのプレゼントとして同じだけではなく、「書く」ことは「旅」だったのだ。

そう考えると、トラベルプランナーであるためにはライティングは必要不可欠なものとなる。現在はインターネットによって、誰もが情報を簡単に発信できるようになった。情報があふれる時代にあって自分をアピールするには、「読ませる」ライティングのスキルは欠かせなくなったからだ。しかし、それ以上に頭の中を旅するというライティングは、トラベルプランナーのスキルアップには欠かせないと感じるのだ。

講義の最後、三浦さんは全員にこんな事を言った。

「これは「人生を変えるライティング・ゼミ」です。今までに身に付けて来たライティングのスキルでぜひ人生を変えてみてください」

講義や課題文の提出はこれで終わってしまったが、これからは「人生を変えるための旅」をすることになる。大きな目標となるが、ゼミを受けた者として挑戦して行きたい。そして、そのためにも「書く」ことを続けて行く。

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2017-04-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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