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働きがいはビタミンA


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記事:流しのキャリアカウンセラー(ライティング・ゼミ 日曜/通信の部)

 キャリアカウンセラーという仕事もしていますというと、学生さんからから就職に関する相談というか、働くということについて尋ねられることがあります。そしてまたそれが本質を突いていることも多いです。彼、彼女らっていい意味で、うぶだから。
 たびたび聞かれるのが「好きなことを仕事にするのってどんなもんなんでしょうか?」というもの。
 「どんなもんなんでしょうか?」というばくっとした質問を、立ち話的に聞かれても困るんですけど……。相談ならきちんと、ほれ、有料で……。

 それはさておき、この「どんなもんなんでしょうか?」には2通りの意味があって、「好きなことを仕事にする方が良いですよね」というどちらかという肯定する答えを期待したものと、「好きなことは仕事にしない方がいいですよね」というどちらかというと否定する答えを期待したもの。

 「好きなことを仕事にした方が良いですよね」派の方は、その後にこう続けます。「だって、仕事は毎日8時間近く、何十年もやっていくんですよ。好きことをやっていればあっという間に時間は過ぎていきますよ。興味や関心があるから、熱心にやろうとも思いますからね。でも好きじゃないことをやらされるのなんて時間の無駄ではないですか。いやいややっていれば生産性も上がりませんよ。そもそも好きじゃなきゃやってられないではないですか。働きがいって、好きなことをやっているから感じられるんではないんですか?」。確かに、それはその通り。好きでもないことを無理にやっていると気持ちまで暗くなりますよね。うんうん。学生さん、いいことを言う!

 「いやいや、世の中そんな甘いもんじゃありませんよ」と言うのが「好きなことは仕事にしない方がいいですよね」派の方。「仕事としてやるからにはお金をもらうわけで、それなりの質が要求されます。そしてなにより、お客様に買っていただく以上は、お客様のことを考えることが不可欠です。自分のやりたいようにやればいいというわけではありません。不本意ながら、ということも出てきます。好きでやっていたはずなのに、いやむしろ好きでやっているからこそ、なんでこんなにつらい思いをするのか、と思うときが来るのですよ。好きなことは趣味にして、それこそ自分の思う通りにできるようにしておくのが一番」と仰る。そしてこう締めくくります。「そもそもね、会社に行って仕事をして何で給料がもらえるのか分かってる? 我慢料なんだよ、あれは。我慢して働いて、はいご苦労さん、といって給料が振り込まれるわけさ」。そうか~、我慢料なんですね。ご苦労さん代なんですね。偉くなるほど我慢することが多くなるから給料も上がっていくわけなんですね。なるほどなるほど。分かってらっしゃる。

 では、実際のところどうなんでしょうか? 結論を言ってしまえば、「どちらも正解であり、どちらも不正解」。
 好きなことを仕事にした方が、素敵な時間を過ごせるのは確か。会社勤めで1日8時間、年間おおよそ200日、計算が簡単なように20歳で就職したとして65歳定年まで働くと72000時間働きます。これだけ東京スカイツリーのエレベーターに乗り続けていると月と地球の間を75往復くらいできます。気が遠くなりますね。閉所恐怖症の方であれば地獄です。いくらお金を積まれても、無理なものは無理! やっぱり、好きなことじゃないとやってられません……。

 しかし、人間は成長しますからね、好きなことをといっても変わることがあります。飽きることだってあります。いくらポテチをかじりながら映画を見るのが好きだからといってもエレベーターの中で映画見続けるのは限界があるでしょう。
 それに食わず嫌いというのは仕事にもあることで、「よくあんな仕事しているよなぁ、自分だったら絶対無理……」と思っていたのが、いろんな経緯があってやらねばらなんという状況になってやってみたら「あら、意外に面白いかも」ということも多々あります。人と話すのは苦手なんで接客業は……と言っていた人が背に腹は代えられずやってみると、ある日お客様から「美味しかったよ」と言われて、それを契機にいろいろと工夫してみると反応が変わるので、さらに試してみるようになって、気がつけば繁盛店にという話もあったりします。

 じゃぁやっぱり好きなことにこだわらない方が良いの? いったい、どっちやねん! と思いますよね。
 ま、「ほどほど、というところではないでしょうかねぇ」とお答えすることが多いです。「これができないくらいなら死んだほうがまし」と思うくらいなら、やっぱりやった方がいいです。でも、「好きなことをして、お金もらえて、うふふふ……」くらいのノリなら、そりゃ「世の中そんな甘いもんじゃありませんよ」といわれますよ。好きなことができればいい、とホンネで思うのなら、食べていけるかどうか、成功するかどうかみたいな色気を出さないで、好きなことに徹底すればいいじゃありませんか。
 そして、そもそも「~すべきですか」という質問に答えるのは難しいです。世の中、ほとんどのことがケースバイケース、程度問題、あちらを立てればこちらが立たず……ばっかりです。そして、「好きなこと」についていえば、ビタミンAみたいなもんです。あると元気にやっていけます。でも、あればあるほどよいか、山ほどあるとよいかというとそんなこともなくて、おしっこになって出て行っちゃうように、際限なく頑張れるわけでもありません。
 そして、欠乏するとたちまちだめになるかというとそんなこともありません。生きてはいけます。ただ、ずっと欠乏していると、やはりだんだん身体には悪いですよね。ビタミンAなら、夜目が見えづらくなったりするとかするようですよ。
 ビタミンCではないのですか、ですって? どっちでもいいんですよ、お好きな方で、そしてほどほどで……

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2017-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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