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メディアグランプリ

スキル上達のカギは他流試合


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:中村響(ライティング・ゼミ 日曜コース)
この物語はフィクションです。

 
 
「へー文章の書き方を勉強してるんだ」
私は友人にライティング・ゼミのことを話して、
違和感を覚えた。
スキルが血肉になっていないと、
はっきり自覚したからだ。
「とりあえず、習ってるだけだよ」
そんな答え方しか出来なかった。
ところが、ふとしたきっかけで掴んだ、
「他流試合」のチャンスが、
私のスキルを大きく変えた。
「今、何やってんの?」
私は、今、わけあってそれなりに時間に余裕がある。
そしてよく友人から近況を尋ねられるので、
文章の書き方を勉強していると説明している。
しかし、友人に説明するたびに自分に疑問を感じた。
「それ本当に身に付いているの?」と。
確かに以前に比べて、掲載の審査にも通るようになった。
しかし、プールの中でだけ泳げる人のような感覚があった。
「ん?なんだこれ?」
そんなモヤモヤを抱えていたある日。
私はとあるサイトで小さな文学賞の作品募集を見つけた。
そのサイトにはこう書かれていた。
「日本中のコンテスト、コンペ情報を集約。毎週40件更新!!」
「チャンスってこんなにあるんだ」
そのサイトを見て直感的にそう思った。
今迄、この手の締め切りのあるものは、
障壁としか感じたことがなかったのに。
「よし、書いてみるか」
条件はライティング・ゼミと同じ小説2000字。
貸した本が返ってこないという設定を必ず入れること。
自分でもビックリするほど、
私は自然に構想を考え始めた。

「まあ、上手くはいかんよなぁ」
構想は考え始めるも、早くも詰まった。
そもそも、設定に制限があるのは初めてである。
まずもってストーリーの種類はどうすれば?
考えれば考えるほど、
深みにはまる気がする。
家族に相談してみる。
「貸した本が返ってこないって時あった?」
朝食を摂っている時に弟に話を振ってみた。
「いや、なんやねん。いきなり」
「そう言わんと。なんかトラブルとか面白い話ない?」と私。
「いや、本なんて普通は借りたら返すやろ」
ごもっとも。
だが平気で借りパクする人間が世の中にはいるのだ。
そういう方々に啓発の意味も込めて、
今回の文学賞が開催されたのだ。
「おかんは何かない?」と母にも振る。
「うーん。ないな」
考える様子も見せずに答える。
しかし、
「話の筋やったら、
面白いものよりホラーとかええんちゃう?」と
答えてくれた。
もちろん理由は「夏だから」だそうだ。
ところが、素直に受け取って考えて見ると、
意外にも話がまとまりそうだった。
よし、何とかABCユニットは入れられそうだ。
「いけそうかな」と思うがそうは問屋が卸さなかった。
「ヒーローズジャーニーどうしよう」
ホラーでスタート時点の主人公の立場を低くするんだよなあ。
とりあえず、設定を何とか考え出す。
ABCユニットの横に設定を書きなぐって整理する。
「うわあ、なんか暗くなる」
一難去ってまた一難、
文章を書き始めると別の問題が出てきた。
真夏の快晴の日、
午後3時に書いているというのに、
ものすごく気分が落ち込んでくる。
「しまった。今まで書いた分野が偏ってた」
今迄、基本的にライティング・ゼミの内容は
ポジティブな内容しか書いたことがない。
だが今回はホラーである。
書いている内容に、
自分の気分まで左右されるとは思わなかった。
「疲れたあ~」
結局いつもの倍以上の時間が掛った。
だが、ライティング・ゼミ以外の場で初めて、
自分の文章を作ることが出来た。
初めて「他流試合」を経験したのだ。
「さて、送信しないと」
メールを書いていく。
仕事で何通も書いてきたメール。
しかし、新入社員の時のように緊張する。
ファイルを添付し、ボタンを押そうとする。
心なしか、手が震えている。
それでも、ポチッと押した。
「ふいー」と息を吐きだした。
初めて、自分の文章を、「作品」を提出した。
「書く」ことが初めて「スキル」から「血肉」になった瞬間だった。
「スキル」を鍛えることはひいては、
「生き方」を変えることになる。
作品を提出して2日後、
文学賞事務局から連絡があった。
「募集期間2カ月で188通か」
ライバルの数の多さ、
勝ち残ることの難しさに、
改めて身が引き締まった。
「まあ、書き続けはするけど」
何故か大変なのはわかっていても、
書き続けようと思った。
「書く」ことがDNAに刻まれたようだった。
ライティングに関連して、
自分で買った本にこう書いてあった。
「サーファーは、
技術を鍛える過程でサーファーになる。
何度も失敗し、コーチに檄を飛ばされ、仲間に笑われる。
そして経験を積み、
いつかホームの海岸を離れる時が来る。
他所で失敗したときは、
またホームに戻ってやり直す。
そうなればその人はもうサーファーだ」
文章を書くことも全く同じなのだろう。
基礎を積んだら、
一度外で力を試すと良い。
視野が一気に広がる。
基礎の大切さが身に染みる。
より技能は自分のものになっていく。
「基礎」と「他流試合」は、
色々な分野で不可分なのだろう。
それを山ほど繰り返した時、
「スキル」はあなたの「生き方」になる。
 
 
***

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2017-07-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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