体験が人を変える瞬間を見ることができる書店
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:多恵(ライティング・ゼミ日曜コース)
ある日の午後、私は天狼院書店のイベントスペースにいた。
そして、一人後悔していた。なんて、デブに見える服を着ているんだろうと……。
家を出る時は、そんなに服選びを真剣には考えていなかった。そう、いつもの私の服装なのだ。
しかし、すぐに後悔に変わった。
なんせ、ここの場にいる女性はみんな「女子」なのだ。ワンピースの人もいれば、ふわっとしたスカート、前リボンスカートに袖がヒラヒラしているブラウス。ボーイッシュにストライプのパンツだが白のふわっとしたブラウス。耳には揺れるピアス。
講師の方は横に流した長い髪を大きな花のバナナクリップ。ストラップ付きの八センチはあるであろうヒールを履き、軽やかに歩く。なんて、美しい佇まいなのかと一瞬見ただけで息を飲んだ。
私といえば、体のラインが思いっきり隠れるダボっとしたサロペット。しかも、足の隠れるワイドパンツになった服を着ていた。中にはユニクロの白Tシャツ。
他の参加者は、どう見ても20代。とても可愛らしい。女子という言葉を使っても許される子たちだった。私のようなおばさんが「女子部」なるものに参加して良かったのかというのが正直な気持ちだった。
女子と言われる年齢は、すでに過ぎ去ってしまった私にとっても、このイベント自体とても興味があった。女性の永遠のテーマ「美しい女性」を目指せるものであったから、ぜひ知りたい。好奇心旺盛な私は気軽に参加してしまった。そして、すぐにやってしまったという思いでいっぱいになったのだ。
そのためか、自信のないおどおどした自分がいた。
あまりにおどおどしていたからか、「印象」の話から始まった。「第一印象は何秒で決まるか?」
「実際にこんな態度だったらどうか?」を実践でやってくださったりした。実際の違いを見るとわかりやすい。自分は日頃、ふてぶてしい態度を人にとってないか思い返して見たりした。
次は、スマホのセルフィーを鏡代わりに「笑顔」の練習。
日頃、対人援助の仕事をしている私なのだが、笑顔は苦手。「笑って」と言っても心から笑えなければ笑うことはない。作り笑顔ができないので気持ちから相手のことを思うことに人一倍、気を使って仕事をしている。
「笑顔の練習」はとても大変だった。口の開け方、目の開け方、使い慣れてない私の「表情筋」は痙攣を起こしそうになっていた。
お互い、スマホを交換して写真を撮ってもらうのだが、笑顔がぎこちなく怖い写真ばかり。でも、そんな写真を講師の方は優しく、「できるようになる」と何度も言ってくださった。
「自分の利き顔」探しは、左右対称ではない自分の顔の嫌いな部分を再認識する辛いものだった。
そうして、講義が進むうちに、写真のポージング。デブが緩い服を着ているといった出で立ちの私の後悔は再び沸々と湧く。
しかし、講師の方の手にかかればあれよ、あれよと細身で脚長の私が登場することになるのだ。
「なんじゃこりゃー」
太陽に吠えろの松田優作かと思うほどの驚き。本当に驚いた。2倍以上にスラリと伸びた脚。昔、ピアノの演奏会でドレスを着た20代の私に教えてあげたい「ポージング」
それが、まさにそれであった。
「こんなに変わるもんなんだね」
「見せ方って大事だね」
「詐欺じゃないもんね」
ぎこちない笑顔の私よりずっと、素敵な笑顔を作れるようになった参加者とも打ち解けていた。
そうなると憂鬱で後悔しかなかった出だしの私はいなくなっていた。
楽しくてしようがない。ボージングを色々試しては驚いたり喜んだりしていた。
美しいしぐさを身につけることで「美しさ」を極められる。写真は二次元だから立体的に見せることで美しさを引き出せる。美しさは「姿勢から」
帰りには、学んだことを定着させるために本を二冊購入。
丁度、帰られる講師の方に買った二冊のタイトルを見られてしまったのだけれど……。
私の熱心さは伝わったように思う。「綺麗だから大丈夫」と励ましの言葉まで頂いた。
天狼院書店のマジック。入口と出口は同じだが、出てくる人が変わっている。それは、まさに
体験で人が変わる瞬間を共有できる空間があるのだ。
講師の方の佇まい、雰囲気などは実際に会わないとわからない。とても、美しい。その美しさをぜひ自分も獲得したいと思った。まだまだ、学ぶことが多くて興味のあることが沢山あることも再認識できた。これからの「女子部」に期待するわけだ。
体験や経験したものが勝ち。来たことを後悔していた私でさえ、学んだことを日々実践していける自分を獲得できたのだから。
プラチナ会員でもあるくせに天狼院書店を使い倒せていなかった自分ともさよならする。
なんてもったいないことをしていたのだろう。仕事が忙しかったせいもあるが、仕事のせいにしてやろうと努力すらしていなかった。そんな自分と決別するのだ。
そうして、一度挫折してしまった「ライティング・ゼミ」を再び、一からやり直すんだと固く決意するのであった。
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