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「仕事はRPGである」と考えるようになってから、私は仕事への向き合い方が変わった


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:高浜 裕太郎(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
「えー! こんなの面白くないじゃん!」
 
積まれた算数の宿題を見て、私はこう言った。確か、「分数」を範囲として習っていたと思う。「数字が好き」という人にとっては、確かに算数の問題を解くことは快楽だろう。けれども私は、算数の問題を解くことが好きになれなかった。というより、勉強が嫌いだった。
 
「そんなことないわよ! 面白いじゃない! ゲームみたいで」
 
なんて、塾の先生は言った。「嘘つけ!」と私は思った。算数とゲームが同じはずがない。私のやっていたドラゴンクエストは、敵を倒すと嬉しいし、キャラクターのレベルが上がると、ワクワクする。強い武器を手に入れたり、強い技を使えるようになったりすると、興奮する。けれども、算数の問題が解けるようになっても、全然嬉しくないし、出来なかったことが出来るようになっても、大した喜びは得られない。だから、ドラゴンクエストと算数が似ているだなんて、小学生の私には到底思えなかった。
 
けれども、社会人2年目になって、当時の先生が言ったことの意味が分かるような気がしてきた。なるほど、確かに、勉強はドラゴンクエストのようなRPGに似ている。そして、仕事もRPGに似ている。
 
入社して最初の頃、私は本当に今の仕事が嫌いだった。元々、編集者や新聞記者といった、文字を扱う仕事に就きたくって、その思いを軸に就職活動をしていた。けれども、就職活動は連戦に次ぐ連敗だった。エントリーシートはことごとく跳ね返され、面接では何回も落とされた。それでもめげずに、何度もエントリーシートを出していたのだが、途中から、ピンチを迎えた高校球児のような心境になった。「ダメだ……どこへ投げても打たれる!」と、ピッチャーが思うように、私も、「どこへ出しても、受かりそうにない……」と思うようになった。
 
そうして、結局は文字とは全く関係のない会社へ入社した。けれども、入社当初の私は相当ひねくれていた。
「ここは、私の来るはずだった場所じゃない!」と思ってしまっていた。おそらく、文字の世界への憧れが強かったのだろう。現状を、肯定できない自分がいた。
 
そんな思いを持っていると、仕事にも当然影響は出る。他の新人よりも、仕事の覚えが遅くなってしまうし、「使える人材」になるのにも時間はかかる。当時の私は、周りから、「なんて出来の悪い新人なのだろう!」と思われたことだろう。
 
私自身、仕事に手を抜こうなんて一時も考えたことはなかった。けれども、仕事に対してネガティブなイメージを持っていると、仕事に影響は出てしまうものなのだ。その影響とは、自分のクセのようなもので、無意識のうちに発生してしまうものなのだと思う。そして、クセと同じで、改善するのが難しい。
 
仕事が嫌だと思っている。そうするとミスをして怒られる。そうしてまた仕事が嫌になる……。こんな負のスパイラルに陥っていた。
 
そうして、なんとか社会人2年目を迎えた。社会人2年目になり、天狼院書店に通い始めた。そして、そこで色々な人と出会った。
 
そこで出会った人たちには、ある共通点があった。それは、「仕事に対してポジティブな考えを持っている」ということだ。自分に足りないものは何なのか。自分がやりたいことは何なのか。そんな自己啓発を、必死にやっている。それが、この書店で出会う人の共通点だ。
 
それは、私には欠けていた視点だった。自分を高めていくことなんて、何だか気持ち悪いし、面倒くさいと思っていた。けれども、書店で出会った彼らは、自分磨きに必死だ。まるで、自分は磨けば光るダイヤモンドだと分かっているかのように、自分を磨く。
 
そんな彼らに触れているうちに、私の考えも少しずつ変わってきた。彼らが自分磨きに勤しんでいるのを、見ると、何だか私も、自分のことを磨きたくなってきたのだ。私は、かなり人に影響されやすい。この性質が、吉と出たのかもしれない。
 
そうして、「自分を高めること」を仕事の中で考えるようにした。「自分に出来ること」を増やそうと思った。
 
その考えが、私に備わった時、小学生の頃言われた、「勉強なんてゲームみたいなものよ」という言葉の意味が分かった。たしかに勉強はゲームだ。それもRPGだ。自分の能力が高くなるにつれて、クリアできるダンジョン、すなわち問題も増える。
 
また、仕事もRPGだということに、私は気付いた。自分を高めていくことは、自分のレベルを上げていくということ。出来ることが増えるということば、新しい技が使えるということ。大きな仕事をこなすということは、ボスを倒すということだ。何ということだろうか。私の大好きなドラゴンクエストと、嫌いだった仕事は同じだったのだ。
 
最近、私の周りでも、「仕事が嫌で……」なんて話をよく聞く。そんな人たちは、仕事をRPGだと思ってほしい。自分を高めて、問題に向かっていくことが、少しでも楽しくなると思う。
 
 
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2017-08-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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