メディアグランプリ

「僕は、ライティング・ゼミの中に、『探偵ガリレオ』を、見る。」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:古川博之進(ライティング・ゼミ 平日コース)

 

「ライティング・ゼミで、誰でもコンテンツを作れるようになりますよ」

 

天狼院ライティング・ゼミのプレ講座で、店主の三浦さんはこんなことを言ってのけた。私自身、オウンドメディアというものへの漠然とした好奇心と、講座内のワークショップへの関心、それと「締め切り」に追われてみたいという変な理由があったので、既に参加の意思は固まっていた。しかし、そこに、雷に打たれるような衝撃の力強い言葉が、店主から放たれたのである。

 

「物書きの授業みたいなんを受けてみようと思う」と友人らに話してみたとき、ほぼ全員から「面白そう」という反応が返ってきた。しかし、同時に「そんな虫のいい話、ありえなくないか?」と心配されることもしばしばあった。もちろん天狼院のことも、そしてそこが、本だけでなくその先の体験までを提供する書店であることも知らないという前提になるのだが、それももっともなことだと思えた。だから「誰でもできるようになる」と言われても「あり得ない」とブロックがかかってしまったのだ。そして思った。

 

なんなのだ、この自信は?

 

プレ講座の受講者にも同じことを思った人はいたはずだ。ゼミで知り合った方の中からも、似た声を聞いたこともある。動機もまちまちではあったが、参加者はそれぞれが自身の判断で足を運んだ大人の面々だったわけで、明らかに子供だましが通用する場ではなかった。そこで切られた大見得だからこそ、聞いていて雷にも似た衝撃が走ったわけである。

 

文章を書く講座は、単なるレッスンという意味ではこの世にはたくさん存在している。大手の法人でもあるし、自分の周りにいる個人でも活動している人を知っている。それらに参加したことがない以上、褒めるもけなすもしない(できない)のだが、もしこれらの講座がきちんと機能しているのであれば、この世にはライターと呼ばれる人間がわんさか存在していてもおかしくない計算になるわけだ。

しかし、狭いとはいえ己の身の回りを見回してみても、ライターや作家として生活していけている人はほとんどいないと言ってよい。もちろん、寄稿で金銭をいくらかもらっている人はいるが、それで食べていける程ではない。その辺の定義を、三浦さんはしっかりと数字を示して話されていた。月に50万円稼げるっていうのが、プロかそうでないかの境だ、と。生活していけるだけの収入と言うならば、名乗るときにはそれくらい稼いでいなといけない。確かに納得できる。

 

そしていざ受講してみると、毎回付けられた簡潔なテーマに従って講義が進むのだが、これが実に「明快」だ。第一回目の講座で取り上げられた“ABCユニット”。初めて耳にするロジックや言葉の定義が並ぶので大変ではあるのだが、それなのに、これがいちいち腑に落ちるのだ。もちろん、真に身に付けるにはインプットだけでは不足で、アウトプットを幾度も繰り返すことが必要なのだが、残念ながら、理解ができないことに挑む気にはなれない。私だけの特性かもしれないが、納得いかないものは鍛錬の実行すらできないのである。

 

しかし天狼院のゼミは違っていた。

先ほど述べたように、この世には無数のライティング指南の書や講座が存在するというのに、「秘伝のたれ、教えちゃうよ」と言ってのけた店主の話は、とにかく論理的なのだ。

 

コンテンツ化できない=書けない人たちの特性と理由は既に明確化されており、それが検証されて各講義に盛り込まれているのである。これまでの参加者数が述べで何人だとか詳しくは知らないが、これまでのデータによる仮説と実験・検証とが、このゼミの根幹に在り、店主が堂々と明言できる理由なのだなと痛感させられる。ゼミ生が既に出版にこぎつけた実績があるというのは、誰にでも明白な結果だ。

 

状況から考えて、「あり得ない」と認識してしまうような難題を、科学的な仮説と実験、論理的な推理によって解決していくのは物理学者の専売特許ではなかったか? 東野圭吾著の探偵ガリレオシリーズの作品の主人公のやっていることだ。池袋の少し外れで、湯川学をリアルで見ることになるとは思いもしなかった。福山雅治とは似ても似つかないのだが、やっていること・その先に見えるものの大きさという意味ではそれ以上かもしれない。湯川氏の言葉を借りれば、実に興味深い。

 

店主は、プレ講座の最後でこうおっしゃっていた、「大学出た文系の男性は、習得に時間がかかりますよ」と。どきりとした。「誰でも書けますよ」の衝撃に続いて、今度は嫌な汗が出た。

俺、大学出てるし、文系だし、男だし……。

もちろんここでも論理的な注釈がついた。「高いプライドのせいで思い込みが強くて柔軟に受け入れられないから」だと。耳が痛い。見事にこれにあてはまっており、既に講座は第七講にさしかかるというのに、初期段階でつまづいてもがいている自分がいる。

しかし、毎回のフィードバックはもちろん、そもそも「思い込みブロックが強すぎる」と要因分析まで終えてもらっているのだから、時間をかけてでも、それを崩していけば道は開けるはず。

 

だから、深夜にそっと、復習用に動画を再生してみるとしよう。

 

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2017-09-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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